地域経済と交流人口を支えるスポーツイベント
女子野球大会が生む宿泊・観光への波及効果
同じく後援者である安芸市の担当者も、「毎年、4~5校が安芸市に宿泊してくれています。」と話す。こうして生まれた需要は、宿泊施設や飲食店にとっても有難い。地域経済にとって、毎年安定的な効果をもたらしている。
NPB(日本プロ野球)のキャンプと比べると、その経済効果は決して大きくない。
しかし、全国から大学生が集まる大会を毎年開催できることは、地域の活性化には欠かせない。なぜならば、短期的なインパクトよりも、継続的な交流人口の創出という成果を挙げているからだ。
ましてや、参加校が増えている。今後の女子野球発展と共に、本大会がさらに成長していく可能性もあるのだ。

本塁打を放ち笑顔の桃山学院大学-Journal-ONE撮影
地域住民と共に育つ大会の存在
「女子野球人気の高まりを年々感じています。参加校も増え、選手たちのレベルも上がっています。」と、坂本部長は“女子野球熱”の高まりに期待を寄せている。
競技人口の増加だけでなく、競技の質そのものが進化している点も見逃せない。
「女子スポーツは、明るく元気で溌剌としており、見ていて元気になる。」と、地域の方々も毎年の開催を楽しみにしているようだ。
地元住民にとっても、日常の中に新たな楽しみが生まれている。これも、スポーツが生活を豊かにしている一つの成果だと言える。
加えて、「親御さんが多く観戦に来られるのも女子スポーツの特徴。観戦ついでに高知の観光地を巡り、高知グルメを堪能して欲しい。」と笑顔を見せた。
スポーツを起点として、観光・食・文化へと広がる消費行動。それが結果として、地域経済に多面的な効果をもたらす。

詰めかけた応援団に挨拶する日大国際関係学部の選手たち‐Journal-ONE撮影
スポーツツーリズムが切り拓く地域創生の未来
女子野球とスポーツツーリズムの可能性
スポーツ大会の開催による地域経済の活性化は、地方自治体にとっては重要だ。
大会誘致に限らず、“スポーツツーリズム”という考え方が注目されるようになってきた。単なるイベントに終わらせず、地域の魅力と結びつける発想が求められている。
しかし、スポーツをする人、観る人、支える人、これらの活動により効果を生み出す手法は千差万別だ。成功の鍵は、地域ごとの特性を活かした独自の取り組みにある。

女子野球と阪神タイガースという”野球”で町興しの安芸市-Journal-ONE撮影
ストーリーづくりと持続可能なまちづくり
地域が有する資源(スポーツをする場所)はもちろん、そのストーリー作りが成否を分ける。
選手のドラマ、地域の歴史、施設の背景など、多様な要素を組み合わせることで、訪れる理由はより強固なものになる。
一方で、飲食宿泊や周辺観光などとの連携も欠かせない。加えて、ボランティアなど運営側の体制整備、認知拡大のための情報発信も重要だ。
さらには、SNSや動画コンテンツを活用した発信も重要性を増している。若年層への訴求として、チームや選手と共に拡散していくことが期待される。
経済効果を高め、交流人口拡大を拡大する。それにより、旅行者が楽しめる整備などによるまちづくりが進む。持続可能な地域づくりの一環として、スポーツの役割は今後さらに重要になるだろう。
地域創生の一助として期待されるスポーツツーリズムの推進により、日本における様々なスポーツ競技がより元気になる。そして、その中心には、今回のような女子野球の大会が確かな存在感を示している。
こういった、様々な人たちが笑顔になるような取り組みを、Journal-ONEではこれからも紹介していきたい。












