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U23日本代表から、6試合連続の先発となったSO伊藤(明治大4年)‐斉藤健仁撮影
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前半6分、相手の反則からSH渡邊がクイックタップで仕掛ける。その後、ボールを展開してWTB山口楓斗(ブルーレヴズ)がトライ。さらに、ハーフ団を中心に積極的にボールを動かした日本選抜。

WTB海老澤が2つ、NO8中谷、SH渡邊と大学生が4トライを挙げた。その結果、前半を35-0で折り返した。

後半も日本選抜は攻撃の手を緩めなかった。さらにHO荒川、WTB海老澤、途中出場のCTB佐藤楓斗(帝京大学)、CTB李、SO伊藤らが7トライを重ねる。その結果、80-0と快勝した。

ハットリーHC代理が(ジョーンズHCの不在は)「心配ない」と話していたが、選手たちがパフォーマンスでそれを証明して見せた、というわけだ。

特に、4月のU23日本代表遠征からハーフ団を組むSH渡邊、SO伊藤の2人。彼らが高速アタックをリードした。4月から5試合連続で先発となったSO伊藤は、「リーグワンのレベルの高い選手と一緒に戦えることはうれしい。クイックタップで、どんどんアグレッシブにアタックした。ゲインラインに仕掛けて良いアタックができた。」と破顔した。

昨年U20日本代表でもキャプテンを務めたNO8中谷が、日本選抜でもキャプテンを務めた‐斉藤健仁撮影

昨年U20日本代表でもキャプテンを務めたNO8中谷が、日本選抜でもキャプテンを務めた‐斉藤健仁撮影

接点・セットプレーで露呈した課題

ラグビー日本代表 試されたゲームコントロール

2試合目は、5月29日に福岡の『JAPAN BASE』で行われた。

1戦目で大敗したホンコン・チャイナ選抜。しかし、この試合では24日にアウェイのスリランカ代表との対戦で欠場していたキャプテンNO8ジョシュ・リスティッチ、PRのシナモンド兄弟、CTBトム・ヒルら昨年ワールドカップを決めた主力の多くがメンバーに入った。

一方、日本選抜はキャプテンNO8中谷、PR大塚、HO荒川、SH渡邊、SO伊藤は2試合続けての先発。加えて、CTB佐藤、FB竹之下もスターターに名を連ねた。こうして、この試合も大学生7人が先発という若いメンバー構成となった。

2試合目は1試合目と違って、クロスゲームとなった。日本選抜は1試合目同様に、SH渡邊らのクイックタップで仕掛け続ける。

まずは、前半3分にWTB山下楽平(ヒート)が先制トライ。つづく、19分にもLO小池隆成(ヴェルブリッツ)がトライを挙げ、10-0とリードした。

しかし、この後は接点とラインアウトでプレッシャーを受けてしまう。特にマイボールラインアウトの獲得率が50%ほどの成功率。

その結果、ボールをキープしてもモールを押し込むことができなかった。徐々に相手ペースとなってしまうと、前半の後半に2トライを許してしまう。前半を10-12とリードされて折り返した。

U23日本代表として豪州遠征で活躍し、日本選抜戦でも存在感を見せたSH渡邊‐斉藤健仁撮影

U23日本代表として豪州遠征で活躍し、日本選抜戦でも存在感を見せたSH渡邊‐斉藤健仁撮影

逆転負けを招いた課題

それでもタップからのアタックを積極的に続けた日本選抜。WTB武藤航生(イーグルス)の2トライなどで逆転に成功する。その結果、残り10分で29-19とリードした。しかし、アタックのミスからカウンターを許す。加えて、キックチャージからの攻撃で2トライを奪われ、29-33で敗戦した。

ホンコン・チャイナ選抜は20回以上ペナルティを重ねた。しかし、日本選抜は相手のゴール前での粘り強い守備、接点の激しさの前に得点を重ねられなかった。

また、ラインアウト、モールでプレッシャーを受けたことが試合の趨勢には大きく響いた。試合の結果だけでなく、攻撃ラグビーを貫くという内容を重視した。それでも、若いチームにとっては痛いレッスンとなったはずだ。

マオリ・オールブラックス戦へ続く強化ロード

バイスキャプテンを務めたFL古川は「1試合目は良いゲームができ、今週は自分たちのスタンダードにフォーカスしようと練習したが、残念な結果になった。しっかり反省して今後に向けてやっていきたい。」と話した。

またジョーンズHCのラグビーを初めて体験したCTB岡﨑颯馬(ブルーレヴズ)は「チームとしてやらなければいけないことを、それぞれやった。しかし、15人一体となってできなかったという悔しさがある。それでも、2試合ですごく良い経験ができたので次につなげたい。この2週間、日本代表のラグビーを経験できて良い時間になった。自分の強みにできるように成長したい。」と前を向いた。

6月27日に『JAPAN XV』vs.『マオリ・オールブラックス』の試合が、愛知・パロマ瑞穂ラグビー場で組まれている。そのため、 2026年の日本代表メンバーが発表されるのは6月中旬、リーグワンのプレーオフトーナメントの決勝後となるはずだ。

■記者プロフィール
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。2012年から2015年までエディー・ジャパン全54試合を現地で取材。ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「ラグビー語辞典」(誠文堂新光社)、「今こそ行きたい 欧州サッカースタジアム巡礼」(エクスナレッジ)など著書多数。
≫「X」アカウント
https://twitter.com/saitoh_k
アクセス
大分スポーツ公園クラサスサッカー・ラグビー場
  • 山陽新幹線 小倉駅 - 特急ソニック(27分)- 大分駅 - 大分バス(36分)- 大分スポーツ公園東停留所 - 徒歩10分
Journal-ONE投稿記者-斉藤 健仁
取材・文:
斉藤 健仁( 日本 )
この記事に関連する人物
中山 亮平

1988年生まれ、大阪府出身。日本ラグビー界屈指のBKとして浦安D-Rocksで活躍中。日本代表通算30キャップを誇り、ラグビーワールドカップでは、2019年日本大会と2023年フランス大会に出場。2019年日本大会では、日本代表初のベスト8入りに貢献した。東海大仰星高校3年時には花園で全国制覇を果たし、早稲田大学でも1年時から大学選手権優勝を経験。コベルコ神戸スティーラーズでは12シーズン活躍し、2025-26シーズンからは浦安D-Rocksへ移籍した。

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