面白いのは、協力プレイが“コミュニケーション”になること。普段ゲームをしない人でも、役割分担を決めて声を掛け合うだけで成立する。逆に、息が合わないと小さな険悪ムードが生まれる可能性もあり、そこまで含めてリアルな“遊び”だ。

巨大コントローラーを二人で操る‐Journal-ONE撮影
ウルトラマシンSP(1人用/コイン2)
ウルトラマシンSPは、1968年発売の家庭用ピッチングマシン「ウルトラマシン」を体験できる展示。当時の家庭をイメージした部屋の中で飛んでくる球をバットで打つ。1回の体験は20球までだが、特定の家具に当てると球数が1UPして長く楽しめる仕掛けがある。
体を動かす体験としては負担が少なく、家族連れでも挑戦しやすい。狙って家具に当てる“攻略”もあり、ゲーム的なやり込み要素があるのも良い。

昭和のリビングで「ウルトラマシンSP」を追体験-Journal-ONE撮影
ウルトラハンドSP(1人用/コイン1)
ウルトラハンドSPは、1966年発売の玩具「ウルトラハンド」を体験できる展示。レーンを流れるボールをつかみ、土管に入れるとポイントを獲得できる。土管とボールの大きさは大小さまざまで、演出が変わるとされる。
コイン1で挑戦できるが、操作は意外と繊細。だからこそ上達が面白い。短時間で“うまくなった実感”が得られやすく、最後に1コイン余ったときの消化先としても優秀だ。

昭和のおもちゃと現代テクノロジーの融合-Journal-ONE撮影
ラブテスターSP(2人用/各コイン2)
ラブテスターSPは、1969年発売の「ラブテスター」を体験でき、2人1組で「ラブ度」を測定する。本体から延びるコードを握り、共同作業のゲームを通じてラブ度がどこまで上がるかを楽しめる。
この展示は、点数よりも“結果を見て笑う”ことが勝ちだ。恋人でも友人でも、親子でもいい。ぎこちないほど面白い。
ゲーム&ウオッチSP(1人用/コイン1)
ゲーム&ウオッチSPは、ゲーム&ウオッチのゲームを自分の影で操作してプレイする。先行レビューでは「ボール」または「マンホール」から選択でき、スクリーンの前に立って身体を動かして操作する形式と紹介されている。
ルールが直感的で、初見でもすぐ遊べるのが魅力。短時間で汗ばむくらい身体を動かすので、体験展示の中でも“気分転換”として効く。
ニンテンドークラシック(1〜2人/コイン1)
ニンテンドークラシックは、ファミコン/スーパーファミコン/NINTENDO 64のゲームを80以上のラインナップから自由に選んでプレイできる。公式の館内案内では、Nintendo Switch Onlineで配信されている対象ソフトの一部が遊べるとされる。
ここで起きるのは、懐かしさ以上に“身体の記憶”の発見だ。久しぶりに触ったはずなのに、指が操作を思い出している。その瞬間、展示を見ているだけでは得られない種類の感動がある。

昔のゲーム画面を見ているだけでエモい‐Journal-ONE撮影
第1展示棟2階:解説が少ないのに、話が増える展示
ニンテンドーミュージアム第1展示棟2階は、展示ゾーンだ。これまで任天堂が発売した数々の製品が展示されている。特徴は「くわしい解説がない」こと。知識や経験にかかわらず、自分の体験や記憶とともに製品を「くらべてみる」ことで、それぞれの思いを語り合ってほしい。公式はそう案内している。
展示はビデオゲームを中心に、創業以来の製品が並ぶ構成として紹介されている。海外版も展示しており、その違いを見られる点も面白い。マリオやゼルダなど、シリーズの歴史がゲーム画面やパッケージで一気に確認できる。自分が愛着のあるマリオはどの時代のものなのか?改めて歴史を知って頷く来館者の姿も見られた。
さらに2025年9月3日には、第1展示棟2階にアートギャラリーがオープンし、『スーパーマリオ』『ゼルダの伝説』『どうぶつの森』などのキャラクター原画や設定画、一部ゲームの開発資料が見られる。
ニンテンドーミュージアムの核とも言うべき展示ゾーン。ここで起きるのは、展示物の前で“説明を読む”体験ではなく、“思い出を引き出す”体験だ。隣にいる人が「あの頃これで遊んでた」と言い出し、自分も「それ、うちにもあった」と続ける。展示が会話を生み、会話がまた展示の見え方を変える。


















