レニー2年目の戦いとプレーオフ進出
ただ、やはり上位に勝ちきれず、リーグ戦は10勝8敗で5位だった。ただ、シーズン後半から調子を上げ、6位以上が出場できるようになったプレーオフ準々決勝で、4位の静岡ブルーレヴズを35-20で下した。
準決勝では優勝した東芝ブレイブルーパス東京に3-31で敗れた。しかし、3位決定戦で、22年間、勝つことができていなかった埼玉パナソニックワイルドナイツに22-17で勝利。ファンに進化している姿を見せた。

昨季の3位決定戦。ワイルドナイツに22年ぶりの勝利‐斉藤健仁撮影
3年目、ヘッドコーチ、共同主将が感じる手応え
神戸スティーラーズがその勢いで迎えたのが、3年目の今シーズンだった。レニーHCは「私たちは家族や地域(神戸)、そしてクラブを代表して戦っている。その期待や責任が大きなモチベーションになっている。私が求めているのは、継続して優勝を目指せるチームになること。そのために必要な競争レベルを維持しながら、シーズンに集中していきたい。」と静かに闘志を燃やしていた。
共同キャプテンのSO李は「昨シーズンは3位だったが、チームとして満足はしていない。その結果が、今シーズンに向けての良いモチベーション、エナジーになっている。各ポジションで競争が生まれており、1人ひとりがチームのスタンダードを上げてくれている。」と話した。
また、共同キャプテンのLOレタリックは「昨シーズン、(ワイルドナイツに勝った後)このままシーズンが終わらなければいいのに……と思うくらいの気持ちがあった。スキル面の向上は継続しており、特に状況判断の精度を上げることに力を入れている。
ここ数シーズンで、自分たちのラグビーに必要なストラクチャーや、求められるスキルの理解が深まってきた。これまで取り組んできたことが形になってきているので、このシーズンでそれを証明したい。(優勝するためには)『このチームで優勝したい』と、どれだけ本気で思えるかが重要」と腕を撫した。

レニーHC(左)とレタリック主将-斉藤健仁撮影
世界レベルと大学卒業したばかりの新戦力が躍動
今シーズン、よりチーム力を上げた神戸スティーラーズ。2人の現役オールブラックスの選手が『サバティカル』(長期休暇の意。ニュージーランド協会との契約の中で、海外でプレーすること)で加入した。1人は2年前、神戸でプレーしたNO8(ナンバーエイト)アーディ・サヴェア(106キャップ)。もう1人はCTB(センター)アントン・レイナートブラウン(87キャップ)だ。
SO李キャプテンが「ワールドクラスの選手なので、プレーだけでなく日々の取り組みや姿勢の面でも、若手にとって学ぶことが多い。全体にも良い影響を与えてくれている。」と言えば、2人をよく知るレニーHCは「2人は非常に良いエネルギーをもたらしている。求められているレベルも高い選手で、どれだけ早くチームの中でその力を発揮できるかが重要。チームとしてもサポートしながら、力を引き出していきたい。」と話した。
また、かつてU20ニュージーランド代表を、世界大会3連覇に導いたレニーHC。選手を見る目は確かで、外国人選手やベテラン選手だけでなく、若手を積極的に起用した。
昨シーズン、アーリーエントリーで出場した日本代表WTB(ウィング)植田和磨(近畿大学出身)、SH(スクラムハーフ)上村樹輝(帝京大学出身)。この2人に開幕から積極的にチャンスを与え、主力に成長させた。さらに2月からは今シーズンのアーリーエントリーで加入したFB上ノ坊駿介(天理大学4年)を先発に抜擢。その結果、上ノ坊も大いに躍動している。

新人賞候補のSH上村樹輝‐斉藤健仁撮影
レニー体制3シーズンの集大成で頂点を目指す
データで見る今季の強さ
神戸スティーラーズは開幕戦こそ、『3強』の1つクボタスピアーズ船橋・東京ベイに28-33で敗れた。しかしその後は、リーグワン初となる10連勝を達成した。2月にはリーグ戦で23シーズンぶりにワイルドナイツを下すなど強さを見せている。
第12節を終え、失点はリーグ3位の少なさを誇り、得点は534点(80トライ)を記録。セットプレーやフェイズからの連続アタックでトライを重ね、リーグトップの攻撃力を見せている。

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