
都会のオアシスとして親しまれる「てんしば」。芝生広場からは、空高く伸びる「あべのハルカス」の圧倒的なスケールを間近に感じることができます。—Journal-ONE撮影
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あべのハルカスを望む芝生広場に、洗練されたカフェが集う。編集者目線で紹介していきます。
夕方:旅の締めくくりは、空へ ── あべのハルカス「ハルカス300」
地上16階からシャトルエレベーターに乗り込む。加速とともに背中に重力がのしかかり、鉄骨の残像が流星のように過ぎ去る。そして次の瞬間、眼下に大阪の全景が広がる。筆者はやや高所が苦手なのだが、それでも気づけば窓に張り付いていた。そういう場所だ、ここは。

地上300メートルへと一気に加速するシャトルエレベーター。ガラスの向こうで瞬く間に小さくなっていく街並みが、日常から非日常へと心を切り替えてくれます。—Journal-ONE撮影
旅の軌跡が、眼下に広がる
眼下には、大阪の街がびっしりと広がっている。縦横に走る道路、整然と並ぶビルの屋上、その隙間を縫うように続く住宅地の屋根。旅行者の目には、その配列の細やかさが妙に新鮮に映る。また、昼間に歩いた四天王寺の境内も、芝生の上でくつろいだてんしばも、今は豆粒ほどに見える。自分たちの身体で刻んだ軌跡が、地図のように眼下に広がる。なかなか感慨深い眺めだ。夕陽の時間帯に上ることをお勧めしたい。さらに、展望台チケットは事前のウェブ予約で、当日の混雑を飛び越えられる。

地上約300メートルに広がる「天空庭園」。吹き抜ける風を感じながら、宝石を散りばめたような街並みと緑のコントラストを愉しむ、至福のひととき。—Journal-ONE撮影
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地上300mの展望台「ハルカス300」からの絶景に出会いました。
昼の植物園から始まり、光の森で夜を過ごし、1400年の祈りに触れ、120余年の銘菓を参道でこっそり頬張り、都市の余白で深呼吸し、300mの空から大阪を見渡す。移動はすべて御堂筋線と徒歩。しかも、四天王寺・てんしば・ハルカスはいずれも歩いて回れる範囲に集まっており、無理のない構成だ。
なお、今回の取材は春だったが、このエリアは季節ごとに別の表情を持つ。たとえば、初夏には長居植物園のバラが咲き誇り、秋にはコスモスが広場を埋め尽くす。また、四天王寺では毎月21日に縁日が開かれ、境内は季節の息吹とともに表情を変えていく。つまり、いつ訪れても、また違う大阪がここにある。旅の候補として、いつかの手帳の片隅にでも、書き留めておいてほしい。













