クボタスピアーズの2025-26シーズンは、ラストステージへ。クラブの歴史を刻んできた2人のベテランにとって特別な意味を持つ舞台となる。
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クボタスピアーズ、決戦のプレーオフへ
『NTTジャパンラグビー リーグワン』の2025-26シーズン」は佳境を迎えている。いよいよ5月23日(土)から、上位6チームによるプレーオフトーナメントが始まる。決勝は6月7日(日)に『MUFGスタジアム』(国立競技)で行われる。
2023-24シーズンの王者。続く、昨シーズンも決勝に進出して惜敗したクボタスピアーズ船橋・東京ベイ。今季はレギュラーシーズンを3位でプレーオフに進出した。
23日に行われる準々決勝の舞台は、東京の『秩父宮ラグビー場』だ。そこで、リーグワン3連覇を目指す6位の東芝ブレイブルーパス東京と激突する。
その大一番を前に、クラブの一時代を築き上げてきた2人のベテランが会見。今シーズン限りでクボタスピアーズのオレンジジャージーに別れを告げることを発表した。

スピアーズの強力FWを支えたラピース(左端)‐斉藤健仁撮影
ラピースは現役引退、フォーリーは日本でのラストシーズンに
「クボタというクラブは自分のホームと呼べる場所。すべての瞬間が自分にとって大好きで、エキサイティングなものだった」。
そう語ったのは、元日本代表でワールドカップに2度出場し、キャプテンも務めたFL(フランカー)ピーター“ラピース”ラブスカフニ(37歳)。今シーズン限りで現役を引退することを表明した。
そして、元オーストラリア代表で『アイスマン』の異名を取ったSO(スタンドオフ)バーナード・フォーリー(36歳)。彼も、日本でのラストシーズンを迎えている。
「日本に来た時、2つの目標を持ってやって来た。1つは日本で新たな経験をすること。2つ目は、日本に来た時よりも、日本を去る時にチームをよりよい状態にすること。7年間を通して、この2つのゴールは達成できたと思っている」。
現時点で完全な引退は明言していない。しかし、日本を離れてオーストラリアに戻る。そして、ラグビーキャリアの終着点を見据えている。
トップリーグ時代には2部で戦う時期もあったクボタスピアーズ。しかし、そのチームを現在のような日本屈指の強豪へと押し上げ、クラブ史上初の日本一へ導いた過程。そこには、常にこの2人の存在があった。

スピアーズの司令塔SOフォーリー‐斉藤健仁撮影
クボタスピアーズとともに成長し、日本代表の中心へ
チームとともに成長し、日本代表の中心へ
南アフリカ出身のラピースは、スーパーラグビーの『ブルズ』や『チーターズ』でプレー。加えて、2013年には南アフリカ代表スコッドにも選出された経験を持つ。しかし、テストマッチ出場は叶わなかった。
その後、ブルズの一員として来日した際、献身的なプレーが当時のクボタスピアーズの石川充GM(現・ビジネススポンサーシッププロデューサー)の目に留まり、2016年から日本でのキャリアをスタートさせた。
加入当初のクボタスピアーズは、現在のような強豪ではなかった。毎年のように優勝争いを演じるクラブへと成長していく過程を、ラピースは誰よりも近くで経験してきた。2018年には『サンウルブズ』でスーパーラグビーに2シーズン参戦。3年の居住資格を満たし、2019年には日本代表として、ワールドカップ直前のフィジー戦で初キャップを獲得した。
ワールドカップでの活躍と日本代表の中心へ
「今回の試合が私のデビュー戦になるが、『ブレイブブロッサムズ』のジャージーを着て、素晴らしい日本という国を代表してプレーできることを名誉、光栄に思っている」と初キャップを前に、ラピースは素直な喜びを語っていた。
そのまま、2019年ワールドカップ日本大会のスコッド入りを果たすと、全5試合に出場。FLリーチ マイケル(東芝ブレイブルーパス東京)不在時にはゲームキャプテンも務め、日本代表史上初となるベスト8進出に大きく貢献した。
2021年には日本代表キャプテンも経験し、2023年ワールドカップフランス大会にも出場。日本代表キャップは19を数える。

日本代表でキャプテンも務めたラピース‐斉藤健仁撮影
クボタスピアーズの象徴として刻んだ100キャップ
また、日本代表としての成功だけでなく、ラピースはクボタスピアーズにとっても象徴的な存在だった。2021年にはトップリーグのベスト15に選出されると、2021年のトップリーグ4強、2022年のリーグワン3位、そして2022-23シーズンのリーグワン初優勝にも大きく貢献した。クラブの成長曲線には、常に献身的なプレーを持ち味とするFLラピースの姿があった。

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