GWどこ行く?2026年は伊勢日帰り旅!

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チームラボ ボタニカルガーデン 大阪の《呼応する木々 - しだれ桜》。夜の長居植物園で紫と黄色の光に照らされたしだれ桜の幻想的な姿。まだ花が咲く前の冬枯れの枝ぶりが美しく浮かび上がるアートインスタレーション
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「冬枯れの枝に、すでに美しさは宿っていた

あの夜、私たちはソメイヨシノばかりを見ていた。

3月30日、長居植物園。池の向こうの島は、5分咲きのソメイヨシノが夕陽を受けて淡く滲んでいた。植物園スタッフの瀬川氏が、その島を指しながら静かに言った。「満開になると、風が止まった瞬間に水面が鏡へと変わるんです。逆さ桜になって、空の青と溶け合う」。

しかし、チームラボが今年初めて挑んだしだれ桜の展示は、この池の島ではなく、別のエリアにある。レストハウス前に立つ、《呼応する木々 – しだれ桜》の舞台だ。

チームラボ ボタニカルガーデン 大阪 夜の《呼応する木々 - しだれ桜》。鮮やかな緑と青の光が枝全体を包み込むしだれ桜のライトアート シルエットの人が見上げる幻想的な光景 長居植物園

チームラボ《呼応する木々 – しだれ桜》©チームラボ

「今は、冬枯れがかっこいい」

日没後、チームラボの中村氏がそのエリアを前にして、ぽつりと言った。「今は、冬枯れがかっこいい。花が咲くとまた違う良さが見られると思う」。まだ花は一輪も開いていなかった。それでも、その目には確信があった。

この作品では、花びらだけでなく、しだれ桜の幹にも枝にも光で作品を描く。それによって、闇の中に浮かび上がるのは、しだれ桜が持つ独特のしなやかな枝ぶりそのものだ。ソメイヨシノの作品が「花びらという現象だけを純粋に抽出する」引き算の美学だとすれば、しだれ桜の作品は「枝ぶりという生命の造形ごと光で作品を描く」豊かさとも言える。同じ桜でも、まったく異なる哲学がそこにある。

中村氏のチームラボとこの植物園との関係は、夜の展示にとどまらない。最初に足を踏み入れたとき、サルスベリの木は右手側にしか育っていなかった。根が詰まり、日も届かず、細く頼りなく立っていた。植え替えを提案し、両脇に光が入るよう間隔を空けた。「今やすごく立派なサルスベリになりました」と中村氏は言う。植物の力を引き出すことが、そのまま作品の強度になる。作り込みすぎると、木そのものの強さが消えてしまう。冬枯れの枝ぶりに美しさを見出す眼差しは、その哲学と地続きだった。

チームラボ ボタニカルガーデン 大阪 夜のしだれ桜《呼応する木々 - しだれ桜》。ピンクと紫の光が美しい花びらを照らす枝垂れ桜のアップ 長居植物園のライトアート

チームラボ《呼応する木々 – しだれ桜》©チームラボ

4月4日、開花の知らせ

あの夜の取材から5日後、赤刎氏からメッセージが届いた。「しだれ桜が咲きました」と。簡潔な言葉だったが、その裏に、何日も桜を待ち続けた現場の時間が透けて見えた。

「今は、冬枯れがかっこいい」と言った中村氏は、この知らせをどんな表情で受け取ったのだろう。枝ぶりの美しさを知る者だけが、花が咲いたときの喜びを二重に味わえる。

しだれ桜の見頃は、もう長くはないだろう。それでも、あるいはだからこそ、この光景には足を運ぶ価値がある。「完成がないからこそ、自然なのです」という赤刎氏の言葉を胸に、もう一度あの夜の続きを見に行きたいと思っている。

チームラボ ボタニカルガーデン 大阪 夜のしだれ桜《呼応する木々 - しだれ桜》。紫・青・ピンクの美しい光に照らされた満開の枝垂れ桜をシルエットの人が眺める幻想的なアート作品 長居植物園

チームラボ《呼応する木々 – しだれ桜》©チームラボ

春季限定、桜の特別展示まもなくクライマックスへ。チームラボ ボタニカルガーデン 大阪の春の展示情報ページをチェック!

※《呼応する木々 – しだれ桜》は桜が散り次第終了となります。

この夜には、続きがある

桜が咲く前夜の空気と、チームラボが植物園に込めた思想の全貌は、連載4本でお届けしています。

【連載①】長居植物園の静寂と「命のバトン」|チームラボのアートを支える昼の舞台裏

【連載②】日々の開花状況に合わせて描く「現象」|チームラボが桜に捧げる技術の執念

【連載③】境界なきアートと「生命の構造」|都市の夜空と共鳴する新しい美学

【連載④・完結】一期一会の「桜の幽体」へ|ovoidが繋ぐ他者の気配と夜の咆哮 

■記者プロフィール
小谷
ナイトランが好きなインドア派。旅と朝カフェ、鮮魚コーナーを愛するJournal-ONE編集部員。ビューティ&ヘルスのオタクを仕事にしていた過去を経て、気づけば書く側へ。
アクセス

チームラボ ボタニカルガーデン 大阪(長居植物園)

  • 住所
    〒546-0034 大阪府大阪市東住吉区長居公園1-23
  • TEL
    チームラボ ボタニカルガーデン大阪公式:06-6699-5120(受付時間 12:00~20:00 ※休園日を除く)
  • アクセス

    ① 東京都(東京駅)- 新幹線 約2時間30分(東海道新幹線「のぞみ」)- 新大阪駅 - 地下鉄 約30分(Osaka Metro御堂筋線「長居」駅下車)- 徒歩約10分

    ② 愛知県(名古屋駅)- 新幹線 約1時間(東海道新幹線「のぞみ」)- 新大阪駅 - 地下鉄 約30分(Osaka Metro御堂筋線「長居」駅下車)- 徒歩約10分

    ③ 京都府(京都駅)- 新快速 約30分(JR京都線)- 大阪駅 - 地下鉄 約30分(Osaka Metro御堂筋線「長居」駅下車)- 徒歩約10分

    ④ 兵庫県(神戸・三ノ宮駅)- 新快速 約25分(JR神戸線)- 大阪駅 - 地下鉄 約30分(Osaka Metro御堂筋線「長居」駅下車)- 徒歩約10分

    ⑤ 福岡県(博多駅)- 新幹線 約2時間30分(山陽新幹線「のぞみ」)- 新大阪駅 - 地下鉄 約30分(Osaka Metro御堂筋線「長居」駅下車)- 徒歩約10分

  • その他
    【入場時間】〈昼〉長居植物園 9:30~(季節により~16:30/17:00まで)  〈夜〉チームラボ ボタニカルガーデン 大阪 日没後~21:30(最終入場20:30)  ※昼夜は完全入替制  **【休館日】**不定休(原則として第2・4月曜日。公式サイト要確認)  【その他】長居公園地下駐車場(約255台)、長居公園南駐車場(約272台)等を利用可
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取材・文:
Journal ONE( 編集部 )
取材・文:
編集部- 小谷( )
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