2027年のワールドカップには32か国が出場する。うちホスト国のカタールを除く7か国がアジア予選を経て枠を得る。
日本はワールドカップ予選の1次ラウンドでここまで3勝1敗。グループBの首位にはいるものの、次のウインドウでは中国、韓国とアウェイで戦わねばならない。
さらに、1次ラウンドの勝敗は2次ラウンドにも持ち越される。そのため、1次ラウンドではできるだけ白星を集めておかねば苦しくなる。2次ラウンドは6チームずつが2組に分かれ、各上位3チームずつと4位のチームの勝率が高いほうが本大会進出となる。

パリ五輪前会見の渡邊雄太、八村塁、馬場雄大(後方)-永塚和志撮影
八村・河村の参加可否と代表体制の変化
日本にとっては八村、河村の参戦は当然、望まれる。しかし、伊藤氏は2人に関しての問いを「おそらく皆さんが一番、知りたい質問。」だと柔和に返答。「おそらく韓国代表も中国代表も知りたい質問。」だろうと続けた。
「それくらい彼らがいるかいないかでスカウティングや準備も変わってくるものだと思う。そのため、こちらはもう少し先、皆さんにお話できたら。調整、その他、諸々必要なことがありますので」。
八村も河村も日本のバスケットボール界においては図抜けた存在ではある。しかし、ともに今シーズンをもって契約が満了となるため、新たな契約を手にしなければならない。2人は日本代表への強い思いを口にしてはいる。
また、2月にはホーバス氏が退任。新たに、桶谷大氏(琉球ゴールデンキングスHC)が代表指揮官となった。彼を支えるアシスタントコーチにはライアン・リッチマン氏(シーホース三河HC)と吉本泰輔氏(NBA傘下Gリーグのグランドラピッズ・ゴールドAC)を招聘するなど、体制を一新。八村の代表傘下の可能性が一気に高まったと周囲は見ている。
しかし、八村や河村の置かれる状況がある意味で複雑である。そのため、現段階では確約のしようがないといったところだ。

パリ五輪前会見での河村勇輝-永塚和志撮影
今後の強化方針と若手育成の重要性
先述した通り、日本代表のHCは桶谷氏にバトンが渡った。前回のウインドウはシーズン中で、就任から数週間後という慌ただしい中での初采配だった。その意味では、シーズンが終わってからの夏の活動では本腰を入れての指導ができる。彼や彼のスタッフの志向するゲームを、詳細にわたって浸透させる時間が与えられる。
ウインドウ2の初戦では前半良い展開で試合を進めながら、日本は中国に15点差からの逆転負けを喫した。続く韓国戦には勝利したものの、相手には主力のビッグマンを欠いていた。ウインドウ3ではこの2チームと、彼らのホームで戦わねばならない。万雷の声援が相手の背中を押し、日本には内蔵に響くような敵意を向けてくるに違いない。

日本代表でも指揮を執る桶谷大HC-永塚和志撮影
アウェイ戦とメンタルマネジメントの鍵
そのような中で日本はどこまで力を出し、立ち向かえるか。「世界」を見据えるならば当然、それができなければいけない。
伊藤氏は日本の選手たちがいかに「いつもどおりのメンタルを保てるか」が肝だと話した。
「何よりも準備が大切だと思います。心の準備もそうですし、どんなことを想定すべきかをこちら側も選手たちに伝えなければいけないと思っています。間違いなく”超”アウェイになると思います。その中で選手たちがしっかり、自分たちのプレーに集中できるような準備はしていきたいなと思います」。
若手強化とアジア大会の意義
アジア大会は、女子の日本代表に関しては本来のHCであるコーリー・ゲインズ氏ではなく大神雄子氏(Wリーグ、トヨタ アンテロープスHC)が指揮を執ることが発表されたばかりだ。
男子代表について安永氏は、選手たちと同様「来季の所属先が確定していないコーチもいる。そのため、所属先との話し合いの必要性もある。」としつつ、今後、調整を進めていくと話すにとどめた。
ワールドカップ予選のほうがアジア大会よりも短期の目標としてより重要度が高いと書いた。が、このことは後者の意味が薄いということを意味しない。
アジア大会の候補となっているような若い選手たち。彼らは、中長期的には日本の主力となっていくことが期待されている。JBAとしては彼らにできるだけ早い段階から国際大会の経験を積ませたいという目論見がある。

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