スーパーラグビーとは異なるスタイルの中でプレーした経験。それが、自身の成長にもつながった。というわけだ。
そして、同じクライストチャーチ出身で、ブレイブルーパスのキャプテンで日本代表のNO8(ナンバーエイト)リーチ マイケルについて語るモウンガ。
「私が出会った中でも最も特別な人物の1人。それはラグビー選手としてというよりも、1人の人間としてという意味。思いやりがあり、人を迎え入れる姿勢を持っている。人々が進んで従いたいと思う素晴らしいリーダーだ。」と最大級の賛辞を贈った。

ブラックアダーHC(左)、FLフリゼル(右)とともに退団会見に臨んだモウンガ‐斉藤健仁撮影
府中で築いた家族の時間と忘れられない日常
モウンガは、「(ブレイブルーパスの本拠地のある)府中という街は特別な場所になった。子どもたちも日本での生活を本当に楽しんでいた。と、日本での生活についても印象深そうに語っていた。
家族とともに日本で暮らし、コンビニや定食屋へ行き、ママチャリや電車で出かけた。そして、カラオケの十八番は長渕剛の『My self』と、THE BOOMの『島唄』だ。「府中の居酒屋、バー、飲食店でチームメイトと飲んだり食べたりしたこと。それが、忘れられない思い出になった。」と目を細めた。
『ONE LUPUS』(東芝のファン)、日本のファンについて聞かれたモウンガ。
「日本のファンは本当に温かい。サインや写真をお願いされることも多かったが、一度も嫌だと思ったことはなかった。応援してくれる人たちに感謝を返したい気持ち。」と笑顔を見せた。
ラグビー界の世界的スターでありながら、自然体に振る舞う。これも、多くのファンに愛された理由の1つだったと言えよう。

退団会見でのモウンガ‐斉藤健仁撮影
オールブラックス復帰へ、まだ続く挑戦
今シーズン終了後、モウンガはニュージーランドへ戻る。そして、古巣のクルセイダーズへの復帰が決まっている。2027年ワールドカップ出場へ。今年の秋にはオールブラックス復帰への期待も高まっている。
黒衣の代表ジャージーへの思いについて聞かれた際、モウンガは率直に語った。
「これまで長いキャリアを積んできたが、まだ目標がある。その中には、オールブラックスとして再びワールドカップに出場したいということも含まれている」。
そして、「ワールドカップ優勝は、自分のキャリアの成功のために『必ず達成しなければならない』、という類のものではない。」と続けた。
「ただ、それがラグビー選手としての頂点であり、私にとって欠けているもの。途方もないプレッシャーの中、8万人もの観客の前で母国を代表してプレーすること、世界最高の選手たちと対戦すること、それらを心から恋しく思っている。」と、まっすぐに前を向いた。

モウンガ、日本でのラストシーズンを飾れるか‐斉藤健仁撮影
最後のプレーオフへ「やり遂げるべきことが残っている」
だが、ニュージーランド、日本でも連覇を達成してきたモウンガは、目の前の試合に集中している。「今は、まずこのチームでシーズンを終えることに集中している。今シーズンはまだ終わっていない。やり遂げるべきことが残っている」と語気を強めた。
ブレイブルーパスは、リーグワン3連覇を目指してプレーオフを戦う。日本での最後のシーズンであり、モウンガは、「プレーオフのような試合のためにラグビーをやっている。ファイナルシリーズは特別だし、本当にワクワクしている。残っている時間を最大限有効に使いたい。一番大きなフォーカスは、よいラグビーをすること。今シーズン、最後の週末までラグビーができるようにしたい。」と意気込んだ。
来年のワールドカップ後、日本ラグビーへの復帰の可能性を問われ他モウンガ。
すると、「そのような機会があれば、ぜひそうしたいと思う。この3年間の経験で、日本のラグビーは悪いことが1つも思い浮かばないほど素晴らしい経験をさせてもらった。府中は、自分たちにとって家になった。」と即答した。
ブレイブルーパスに2度のリーグワン優勝をもたらし、日本ラグビー界に大きなインパクトを残したモウンガ。「今まで築き上げた思い出に、今シーズンの残りでもう1つ特別な思い出を加えられるようにがんばりたい」。
世界最高峰の司令塔はリーグワン3連覇を目指し、最後のプレーオフに挑む。

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