ムーミンバレーパーク



ムーミンバレーパーク の特徴・魅力
ムーミンバレーパーク の特徴
埼玉県飯能市の宮沢湖畔に広がるテーマパークだ。フィンランドの湖と丘陵を思わせる自然地形をそのまま活かした設計が最大の特徴である。もっとも、宮沢湖の水面と周囲の緑が原作ムーミン谷の景観と見事に重なる点は偶然ではない。造成を最小限に抑え、在来種の植栽を優先することで四季折々の自然が息づく空間となっている。
他のテーマパークと決定的に異なるのは「忙しく回るアトラクション」が存在しない点だろう。なお、この設計はムーミンの物語世界が持つ「寛容」と「のんびり」を体現したものだ。来園者は展示施設「コケムス」、ムーミン屋敷、海のオーケストラ号、エンマの劇場など、物語に登場する場所を実際に巡る。そうしながら、ムーミン谷の仲間たちの暮らしを追体験する形になる。
2026年2月、テーマパークとして日本初となるフェーズフリー認証を取得した。
フェーズフリーを意識して設計されたものではなく、北欧のライフスタイルを体現するテーマパークとして、「余白を活かす」というコンセプトのもと設計されており、その考え方がフェーズフリーの理念と合致したことにより、認証取得に至ったという。
ムーミンバレーパーク の魅力
魅力の第一は、季節ごとに表情を変える自然との共生だろう。春の新緑とアンブレラスカイ、夏の水辺の涼やかさ、秋の紅葉、冬の雪景色がある。つまり、ムーミンの物語に登場する「四季」がそのまま宮沢湖畔で再現される。なお、手入れを担う植栽スタッフが毎日この環境を維持しており、訪れるたびに違う景色が待っている。
さらに特筆すべきは、ペット同伴が可能なテーマパークである点だ。犬・猫はもちろん、うさぎ・鳥・ミニブタ・フェレットなど多様なペットが入園できる。過去には猿を連れた来園者もいたという。つまり、ムーミン屋敷の「ドアは常に開いている」という哲学がそのまま施設の方針として貫かれている。また、ワンちゃん連れの来園者にとってはキャラクターとペットを一緒に撮影できる貴重な場所でもある。
コケムス内の展示エリアでは、トーベ・ヤンソンの挿絵原画や小説の世界を深く読み解く体験ができる。もっとも、ムーミン80周年を機に小説を年ごとのテーマとして追っていく展開が続いている。2026年は『ムーミン谷の彗星』がテーマだ。アンブレラスカイの色彩設計もこの物語に登場する「彗星が近づく不安」から「ハッピーエンド」へと変化する色の流れを表現している。
地域との連携も見逃せない魅力だ。飯能市は開業により「消滅可能性都市」からの脱却を果たしている。なお、西武鉄道との連携により観光需要が高まった。駅前商店街や地元飲食店への回遊が生まれ始めている。つまり、パーク単体ではなく飯能という「面」で楽しむ観光地としての成長が進んでいる。
春_ルピナス(左上)夏_ムーミン屋敷(右上)秋_ムーミン屋敷(左下)冬_ムーミン屋敷(右下)© Moomin Characters™
ムーミンバレーパーク へのアクセス
電車・バスでのアクセス
都心からのアクセスは西武池袋線「飯能駅」が起点となる。池袋駅からは特急「Laview(ラビュー)」で約50分、飯能駅北口からバスで約13分だ。Laviewは2019年の開業と同時にデビューした西武鉄道の新型特急で、大きなガラス窓が特徴である。なお、1号車または10号車の窓側席を取れば前面展望に近い角度で車窓を楽しめる。
池袋を出発すると所沢を過ぎたあたりから車窓に緑が広がり始める。したがって、ムーミンバレーパークに近づく感覚が自然と高まっていく。飯能駅北口のバス乗り場からは「メッツァ」行きのバスが運行している。さらに、バス車内からも沿道の緑や山の景色が楽しめる。アクセス自体が既に物語への入口となる仕掛けだ。
東京駅からは直行バスも運行されている。つまり、新幹線利用者を含む遠方からのアクセスにも対応している。訪日外国人が東京駅に到着後、乗り換えなしで直接来園できる。インバウンド対応の重要な動線にもなっている。
車でのアクセス
圏央道「狭山日高IC」または「青梅IC」から約20分だ。敷地内に有料駐車場がある。もっとも、ゴールデンウィークなど繁忙期は駐車場が早い時間に満車となる。したがって、公共交通機関の利用が推奨される。
ムーミンバレーパーク の施設概要
主要施設
ムーミンバレーパークのある複合施設のメッツァは、 「メッツァビレッジ(無料エリア)」と 「ムーミンバレーパーク(有料エリア)」 の2つで構成される。 無料エリアの「メッツァビレッジ」では、 湖畔の散策や、ショップ・カフェの利用ができる。 一方、有料エリアの「ムーミンバレーパーク」では、 キャラクターとのグリーティングや展示施設の見学、 さまざまなアトラクションを楽しめる。
コケムス(KOKEMUS)
パークの中核となる展示施設だ。フィンランド語で「体験」を意味する名の通り、ムーミンの物語世界を多角的に体験できる。3階建ての建物内には、トーベ・ヤンソンの小説や絵本、コミックスなどの原作の挿絵とともに、挿絵原画がある。小説の世界を再現した立体展示、絵本『それからどうなるの?』を巡る仕掛け絵本体験、ムーミン谷ジオラマなどが配置されている。
なお、1時間ごとにキャラクターの物語が流れる。プロジェクションマッピングによる四季の演出も見られる。屋上テラスからはパーク全体を見渡せる。したがって、訪れた場所を俯瞰する楽しみもある。
ムーミン屋敷
原作に忠実に再現された3階建ての屋敷だ。地下の食料庫からパパの書斎まで、ムーミン一家の暮らしを実際に見て回れる。アンティーク家具や調度品は、ムーミンママが集めそうなもの・パパが好みそうなものという視点で選ばれている。つまり、物語の世界観を損なわない細部へのこだわりが光る。スタッフによるガイドツアー形式で案内される。各部屋にまつわるエピソードを聞きながら巡る構成だ。
海のオーケストラ号
ムーミンパパの若き日の冒険を描いた物語に登場する船だ。体感型シアターアトラクションで、約15分の体感モーフィングによる空間演出を楽しめる。なお、船の揺れや水しぶきを実際に感じながらパパの冒険譚を追体験する仕掛けとなっている。
「海のオーケストラ号」© Moomin Characters™
エンマの劇場
2026年3月にリニューアルオープンした全天候型のキャラクターショー会場だ。従来はテント屋根がなかった。もっとも、近年の気象変動による猛暑・ゲリラ豪雨に対応するためテント構造に改修された。したがって、雨天時でもキャラクターとのふれあいやショーが楽しめる。ファミリー層に支持されている場所だ。
「エンマの劇場」 © Moomin Characters™
おさびし山・飛行おにのジップラインアドベンチャー
おさびし山の頂上から湖上を飛ぶジップラインアトラクション「飛行おにのジップラインアドベンチャー」は、全長約400mの湖面飛行が楽しめ、 森の中と湖の上、両方の景色が楽しめる。 体験には利用条件があるため、 公式サイトの事前確認が必要なアクティビティとなっている。
ムーミンバレーパークの最高地点「おさびし山」にある「飛行おにのジップラインアドベンチャー」 © Moomin Characters™
飲食施設
複数のレストラン・カフェが点在する。メインレストラン「ムーミン谷の食堂」では、ムーミンママのハンドバッグ発見を祝うパーティーをイメージした夜の雰囲気の店内で北欧風の料理を楽しめる。テイクアウトフード店「ピカルオカ」では、ニョロニョロのアイスやポップコーンなど、テーマパークらしい軽食が揃う。また、おさびし山のピクニックエリアでは、 メッツァ内で購入したものを持ち込んで食事を楽しむことも可能だ。
北欧料理を提供する「ムーミン谷の食堂」 © Moomin Characters™
ショップ
コケムス1階には世界最大級のグッズショップがある。限定グッズをはじめ、フィンランド直輸入の食品・雑貨、コミックス、小説、絵本など品揃えは圧倒的だ。人気商品はパーク限定のぬいぐるみで、特にムーミン・リトルミイ・ご先祖さまのぬいぐるみが定番である。なお、はちみつ(糖度84・水分量14)など、パーク内で採れた商品も販売されている。
「ムーミン谷の売店」© Moomin Characters™
季節イベント
春のアンブレラスカイ(4月〜)、夏のみずあそび、秋のハーベスト(収穫祭)、冬のクリスマスとライトアップと、季節ごとに装いを変える。特にアンブレラスカイは7年間続く定番イベントだ。宮沢湖畔に色とりどりの傘が浮かぶ光景はSNS映えスポットとしても人気が高い。なお、ムーミンの物語にはハロウィンが登場しない。したがって、秋はリンゴやベリーをテーマにした収穫祭として演出される。これも世界観を守る姿勢の表れだ。
春_ムーミン谷とアンブレラ(左上)夏_ムーミン谷のじゃぶじゃぶプール(右上)秋_ハーベスト(左下)冬_ムーミン谷のクリスマス(右下)© Moomin Characters
ムーミンバレーパーク のその他詳細情報
ペット同伴可能
テーマパークとしては珍しくペット同伴が可能だ。犬・猫はもちろん、うさぎ・鳥・ミニブタ・フェレットなど、ほぼすべてのペットが入園できる。ミニドッグランも設置されている。また、ペットと一緒にキャラクターグリーティングを楽しめる点が他のテーマパークにはない魅力となっている。つまり、ムーミンの物語の世界の「来るもの拒まず」という哲学がそのまま施設のポリシーとして貫かれている。
バリアフリー対応
ベビーカー・車椅子での来園も問題ない。エレベーターは2〜3台同時に入れる広さを確保している。段差も少なく、年配の来園者も安心して散策できる。もっとも、ムーミン屋敷内部など一部施設は階段構造だ。したがって、自力歩行が困難な場合は入場制限がある。なお、映画館やシアターは車椅子でも問題なく利用可能だ。
スタッフの制服
スタッフが着用している制服はフィンランドのデザイナーが手がけたものだ。「この制服が着たい」という理由で応募してくる求職者も多い。したがって、ムーミン好きが集まる職場環境が来園者への丁寧な対応につながっている。
利用案内
営業時間・チケット購入
営業時間は季節・曜日により変動する。したがって、公式サイトでの事前確認が必須だ。チケットは日にち指定の前売り販売 と当日窓口販売がある。公式サイトまたは主要チケット販売サイトで購入可能だ。
ムーミンバレーパーク の近隣スポット情報
飯能駅周辺にはムーミンのオブジェが点在している。駅前から既にムーミンバレーパークの世界が始まっている形だ。図書館にもオブジェが設置がなされ、4月23日にお披露目された。つまり、街全体でパークを盛り上げる動きが進んでいる。
少し足を伸ばせば秩父・川越といった埼玉県の観光拠点にもアクセスしやすい。したがって、西武線沿線で「飯能・秩父・川越」の3拠点を巡る観光ルートとしてインバウンド需要の開拓も期待されている。
スポット情報
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住所〒357-0001 埼玉県飯能市宮沢327-6 メッツァ
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TEL0570-03-1066(ナビダイヤル)
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アクセス
① 東京駅 - 直行バス 約90分 - ムーミンバレーパーク
② 池袋駅 - 西武池袋線特急(Laview)約50分 - 飯能駅 - バス約13分
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その他【営業時間】平日 10:00~17:00、土日祝 10:00~18:00 ※季節やイベントにより、変動あり 【休館日】不定休 【入園料金】1デーパス:大人 4,300円(前売 3,900円)、4歳~高校生 1,300円(前売 1,000円) 【その他】有料駐車場あり(約1,000台)平日 1,000円(2時間まで無料)、土日祝 1,500円
- 取材・文:
- 編集部- 小谷( )












