32年ぶりに日本へ帰ってくるアジアの祭典
今年9月26日(土)から10月3日(土)にかけて、愛知県安城市を舞台に「第20回 アジア競技大会(以下、アジア大会)」のソフトボール競技が幕を開ける。今回は1994年の広島大会以来、実に32年ぶりの自国開催。それもあり、国内のソフトボールファンや国民からの期待は日に日に高まっているのだ。
開催がいよいよ目前に迫る中、Journal-ONEが注目したのは、2年前から密着取材を続けている女子ソフトボール 韓国代表チーム。そんなチームを率いるのは、2年前の就任時から熱い指導を続けてきた久門 篤志監督だ。

海を渡り、韓国代表の指揮を執る久門監督-ジャーナルワン撮影
今回は大会への最終調整を行うチームを再び突撃。久門監督に今大会に懸ける並々ならぬ意気込みを聞いてきた。2年前の密着当時とは見違えるほどの成長を遂げ、心技体ともに劇的な進化を果たした韓国代表の選手たち。悲願のメダル獲得を目指し、日々過酷な鍛錬を積み重ねてきた彼女たちの「現在地」と、決戦直前のリアルな熱量をお届けしていく。
久門監督が積み重ねた2年
暑さが本格的になった頃。韓国代表は日本チームとの練習試合を行うため、10日間の合宿にやってきた。すでにアジア大会の出場メンバーが確定していることもあり、合宿では実戦を通じたチーム力向上を強く意識していた今回。
韓国協会からの大きな期待を背負う久門監督は、ここまでのチーム作りを「長かったようで本当にあっという間でした」と振り返った。

韓国チームが10日間のタイトな合宿に臨んだ-Journal-ONE撮影
2年前の就任当時から久門監督のチーム作りを見届けてきたJournal-ONE。選手たちの実力も確実についてきた今年の冬、チームが交流のある伊予銀行ヴェールズのトレーニング合宿に参加し更なる技術向上に臨んでいた。その時、久門監督がまず話したのは「アジア大会までにはピッチャーの強化が大事」ということだった。
投手の成長がカギとなる
そのため、伊予銀行との冬の合宿では主にライズボールとドロップボールを中心に練習。久門監督が就任した2年前は「韓国内でライズボールを投げる投手がほとんどいません。なので教える人もいなければ、打者がボールを見慣れていないのです。このボールをいかに浸透させられるかが大事だと思っています」と言っていた。しかし、その頃に比べて今では扱える投手も増加。それはもちろん韓国内だけではなく、アジアの他チームも進化しているのだ。その為、変化球を見慣れた打者を打ち取るにはさらなるボールのキレが求められる。
今回、「アジア大会はローライズが1つの武器になる」と話した久門監督。その言葉を証明するように、好投を見せたのがチェ・ヨンジ投手だった。

ヨンジ投手は2年間で一番成長した投手とも言えるだろう-Journal-ONE撮影
全国トップレベルの大学生を相手に4回を投げて被安打3、無失点。見事に試合を作り、久門監督も「段々と変化球も決まるようになったし、失投もだいぶ減りました。この合宿でもう一つレベルを上げてくれたら」と期待を寄せていた。
責任をもってマウンドに
一方、力で押すピッチングを見せたのがホン・シヨン投手。以前から韓国内で最速と言われていたシヨン投手。見事、アジア大会の代表入りを果たし、合宿でも持ち前の速球を活かし打者を圧倒していた。3回を投げて2安打と堂々たるマウンドさばきを見せ、監督からも太鼓判を押された。
そして、そんな投手陣に最後に求められるのは自信を持って投げること。打たれるかもしれないと腕を振り切れずに、甘い球を投げる弱気は禁物となる。以前から久門監督は「アジア大会ではプレッシャーではなく、責任感を持ってマウンドに立ってもらいたい」と話していた。手塩にかけて育ててきた投手陣が、本番でどんな投球を見せてくれるのか非常に楽しみだ。


デンソーブライトペガサススタジアム(安城市ソフトボール場)
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