
投手陣の成長も勝利に大きく貢献-JDリーグ撮影
もう豊田自動織機は外国人投手だけのチームではない。山下投手をはじめとする投手陣の成長によって、それがしっかりと証明されています。
個人成績1位のスミス選手
一方、打撃面で大きな存在感を放っているのが、マケナ・スミス選手です。現在の打率は西地区トップの.434。本塁打も6本でリーグトップタイという驚異的な数字を残しています。マケナ選手の活躍が、チームの17勝に大きく貢献していることは間違いありません。その一方で、永吉監督が気にかけていることも。「いい状態が続くのは良いことですが、怪我には特に気をつけないとと思っています」
しかし、17勝という成績を踏まえると打撃陣全体が絶好調かというと、決してそうではありません。
「マケナは平均して打てていますが、次に飛び出た数字を残してる選手がいるわけではありません。2年前のように ”竹中(真海)がいるから安心” ということでもない。それでも、試合ごとにヒーローが出てくれたり、いい仕事をしてくれたりというのはあるので、メンバーを変えたりしていろいろと格闘しながら選手起用をしています。 それに選手が応えてくれているというのが、一番大きいですね」
突出した数字を残す選手が複数いるわけではない。それでも、その日の試合で誰かが主役となり、チームを勝利へと導く。

後半戦のマケナ・スミス選手の打撃に注目したい-JDリーグ撮影
これまでも選手の状態を見極めながら起用を変え、試行錯誤を続けてきた永吉監督。そして、その起用に応える選手たち。豊田自動織機の17勝は、特定の選手だけに支えられたものではなく、チーム全体で積み重ねてきた結果なのかもしれません。
長い前半戦の戦い方
今年は、9月からアジア競技大会 愛知・名古屋が開催されます。そのため、代表活動や会場使用の関係から、JDリーグのレギュラーシーズンは例年とは少し異なるスケジュールで行われます。全体の試合数は変わらないものの、日程を確保するために前半戦の試合数を例年より多く設定。数試合分、前半戦が長くなっています。
しかし選手たちにとって、これは決して小さな違いではありません。約3か月間にわたって毎週のように試合が続けば、当然ながら疲労も蓄積していきます。そんな状況でも、ポストシーズン進出、そして年間優勝を目指すためには、一つでも多くの勝ち星を積み重ねなければなりません。
では、今年の豊田自動織機は、この長い前半戦にどのように臨んできたのでしょうか。「前半戦が長いということで、5月後半から6月の貯金を作っておかないといけません。なので2月に行った鹿児島キャンプが一番大事になってくると冬に言いました。おそらく、キャンプは体力的にも精神的にもより厳しかったかもしれません。でも選手たちはそれに応えてくれましたね」

本格的にチームが始動した冬から力をしっかりつけてきた豊田自動織機-JDリーグ撮影
長いシーズンを戦い抜くために、永吉監督が重要視したのが2月の鹿児島キャンプ。前半戦の後半に勝ち星を積み重ねるため、シーズン開幕前から選手たちは厳しいトレーニングに向き合ってきたのです。その成果もあり、現在は初の西地区優勝も現実味を帯びてきました。
後半戦のポイント
そんな中で、一つの大きなポイントとなりそうなのが第11節のトヨタ戦です。昨年の地区優勝・年間優勝チームとの対戦だけに、今季の行方を占う一戦になることは間違いありません。しかし、永吉監督の捉え方は少し違いました。
「そうですね。でも今年は、相手がどうだからというのはあまりないと選手も私も感じています。自分たちのプレーを見つめて、勝っても負けても次に繋げればいいと選手たちも考えているようです。そこは今までのチームと違うところかなと思います。自分たちのペースで、自分たちの勝ち方でいこうというのが今年はすごくできているような気がします」
相手を意識するのではなく、自分たちのプレーを見つめる。勝敗に一喜一憂するのではなく、次の試合へとつなげていく。
「自分たちのペースで、自分たちの勝ち方でいく」
これもまた、今年の豊田自動織機が見せている「今までにないチーム作り」の一つなのかもしれません。
織機で積み重ねた10年
そんな永吉監督も、就任から今季で10年目を迎えました。















