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地元の駅で撮影した昔の写真を見ながら故郷の思い出を語る3人を描いたイラスト
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Vol.2「なぜ私たちは旅に出るのか?」では、人が知らない場所へ向かう理由を考えました。 遠くへ行きたい。新しい景色を見たい。 そう思う気持ちは、多くの人の中にあります。

けれど不思議なことに、私たちはどれだけ遠くまで旅をしても、ときどき故郷の名前が気になります。 地元チームが勝ったと聞けばうれしい。駅前が新しくなったと聞けば少し誇らしい。祭りが復活したと聞けば、なぜか気になってしまう。

なぜだろう。 私たちはなぜ、地元をひいきするのでしょうか。

地元を応援する理由は説明しにくい

地元を応援することは、必ずしも合理的ではありません。 その街が発展したからといって、自分の生活が直接変わるとは限りません。地元チームが優勝しても給料が上がるわけではありません。

それでも私たちは気にしてしまいます。 ニュースで故郷の名前を見つけたとき。地元の特産品が全国で話題になったとき。駅前に新しい施設ができたと聞いたとき。 どこか誇らしい気持ちになります。

それは損得では説明できない感情です。

地元には「昔の自分」がいる

多くの人にとって、地元は単なる場所ではありません。 通学した道。友人と待ち合わせた駅。部活動で通ったグラウンド。夏祭りの帰り道。 地元の風景には、昔の自分の記憶が重なっています。

だから私たちは、その土地の変化を自分ごとのように感じます。 街を応援しているようでいて、本当は自分自身の人生の一部を大切にしているのかもしれません。

地元の駅が写る昔の写真やスポーツ雑誌、旅行ガイドが並ぶテーブルの前で、故郷について考える人物のイラスト

地元の駅で撮られた一枚の写真。その風景の中には、今の自分につながる記憶が残っている。

離れてみると見えてくる

不思議なことに、地元への愛着は離れたあとに強くなることがあります。 進学や就職で故郷を離れる。新しい街に住む。旅をする。さまざまな地域を知る。

すると初めて、「あの街にはあの街の良さがあった」と気づきます。 旅は新しい場所を知る体験です。しかし同時に、自分の原点を知り直す体験でもあります。

スポーツの向こうに、地元が見えてくる

地域の名前を背負うスポーツチームは特別な存在です。私たちは選手やクラブを応援しているようでいて、その先にある街の風景にも心を動かされています。

スタジアムへ向かう道。試合の日ににぎわう商店街。ユニフォームを着た子どもたち。地元駅のホーム。 スポーツを通して、私たちは地域そのものを知り、その魅力に気づいていきます。

だから私たちは、いつの間にかチームだけでなく、その街のことも応援しています。 試合結果が気になるのはもちろん、その地域で暮らす人々のことや、スタジアム周辺の風景、試合の日のにぎわいまでもが気になってくる。 スポーツの向こうに見えているのは、地域そのものなのかもしれません。

だからスポーツを見ることは、その街や、そこで暮らす人々を見つめ直すことでもあるのです。

帰る場所があるということ

実際に帰るかどうかは関係ありません。 大切なのは、「帰ろうと思えば帰れる場所がある」という感覚なのかもしれません。

人は人生のどこかで、自分の居場所を探しています。 その中で地元は特別です。自分で選んだ場所ではなくても、人生の最初の記憶が刻まれた場所だからです。

人は旅に出ます。そして、ときどき帰る場所を思い出します。

その場所が故郷であっても、応援するチームのホームタウンであっても、心を置いた地域にはそれぞれの物語があります。

Journal-ONEでは、日本各地のスポーツ、観光、地域の魅力を発信しています。 あなたにとって懐かしい街も、まだ知らない地域も、そこには誰かの「帰る場所」があります。 ぜひ地域一覧ページから、それぞれの物語をのぞいてみてください。

Journal-ONE 地域一覧はこちら

おわりに

人は旅に出ます。 新しい景色を探し、知らない街に惹かれます。

それでも、ときどき思い出す風景があります。 駅のホーム。商店街のにぎわい。祭りの灯り。あの日の自分がいた場所。

私たちが地元をひいきするのは、その土地が特別だからではありません。 そこに、今も昔の自分が残っているからなのかもしれません。

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取材・文:
Journal ONE( 編集部 )
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