四国を元気に!高知編 物部川エリアに行こう!

四国を元気に!高知編 物部川エリアに行こう!

長崎県

観光スポット
食べる
買 う
観 る
泊まる

長崎 興福寺

長崎 興福寺
長崎 興福寺 長崎 興福寺

長崎 興福寺の特徴・魅力

石段を登りきった先に待ち受ける、真紅の山門。そこは、長崎興福寺――通称「あか寺」。

寛永元年(1624)、唐僧真円がこの港町に建立して以来、四百年。華僑たちの祈りの炎は今なお灯り続け、中国様式の宮殿建築がそのまま長崎の坂に舞い降りたかのような、絢爛たる伽藍が静かに息づいている。

線香の甘く深い香りが鼻腔をくすぐり、鐘鼓楼から漏れる低く澄んだ響きが胸の奥まで届く。そして龍の彫刻が見守る本堂で、旅の記念に逆さ福の御朱印を授かる。 その、日本の寺とも中国の廟ともつかぬ、唯一無二の空気。 ここに立つと、長崎という港がかつてどれほど鮮烈に世界と繋がっていたか、肌で理解できる。

朝の光を浴びた朱は燃えるように鮮やかで、夕暮れになれば茜色に溶けていく。 それぞれの季節の花々が石畳に彩りを添え、普茶料理の香りがふわりと漂うとき、この寺はまるで生き物のように息を吐く。

静謐でありながら、どこか華やか。そして、厳かでありながら、優しく包み込む。 それが、長崎興福寺という至宝の、変わらぬ魅力なのである。

長崎 興福寺へのアクセス

長崎駅前から路面電車が軽やかに走り出す。 3系統蛍茶屋行きに乗ればわずか4分、「市役所」電停で降り、芊原橋を渡って寺町通りを左へ。 石畳の坂をほんの少し登れば、朱の山門が静かに出迎えてくれる。眼鏡橋や思案橋からも徒歩10分。

もし車ならば長崎自動車道芒塚ICより8分、境内脇に無料駐車場が3台、周辺にもコインパーキングが点在する。 もちろんどの道を選んでも、最後に待つのはあの鮮烈な朱――それだけで十分に旅の価値がある。

長崎 興福寺の施設概要

境内は年中無休。 朝八つから夕方五つまで、いつ訪れても朱は色褪せず、静かな微笑みを湛えている。

拝観時間

8:00~17:00(最終入場16:45頃)。 朝靄の中の朱も、夕陽に染まる朱も、どちらも息を呑む美しさである。

本堂・伽藍

大雄宝殿(国指定重要文化財)を中心に、山門、媽祖堂、鐘鼓楼、唐人屋敷門が美しい軸線を描く。 氷裂文の丸窓、瓢箪を載せた屋根、龍と鳳凰が舞う梁――すべてが中国宮殿の粋を凝らしたまま時を留めている。 つづいて、中島聖堂の孔子像、飯梆の鱖魚の音色。 歩くたびに新たな発見が訪れる、小さな東アジア宮廷がここにある。

拝観料

大人500円 中高生200円 小学生100円 30名以上の団体は割引あり。 また、障害者手帳提示で本人と介助者1名無料。 この料金でこれほどの美に触れられるのは、旅の贅沢の極みである。

その他のご案内

普茶料理は完全予約制。 御朱印は500円、期間限定のランタン柄も人気を集める。 そして、車椅子での参拝も可能、英語・中国語パンフレットも用意されている。 つまり、どなたにも開かれた、優雅な聖地である。

利用案内

境内は自由に散策可。 本堂内以外は写真撮影も許される。 黄檗池の鯉を眺めながら抹茶を一服すれば、時間がゆっくりと溶けていくのを感じられるだろう。

主な法要・行事

春の花まつり、夏の紫陽花、秋の普茶料理会、冬の長崎ランタンフェスティバル。 それから、隠元禅師忌、媽祖祭も華やかに執り行われる。 季節ごとに表情を変える朱の伽藍は、いつ訪れても新たな感動を約束してくれる。

おことわり

境内禁煙、ペット同伴不可。 本堂内撮影禁止。また、 坂道が多いため、歩きやすい履物で。 ちなみに混雑時には団体が優先となることもあるが、静かな心で参拝いただければ、それだけで十分に報われる。

長崎 興福寺の近隣スポット

崇福寺、聖福寺、福済寺――唐寺三山門めぐりは徒歩で可能。 眼鏡橋を渡り、中島川沿いを歩けば、長崎の歴史が層となって重なる。 大浦天主堂、グラバー園もすぐそば。 一日中、港町の記憶と香りが途切れることはない、贅沢な散策が楽しめる。

長崎興福寺の年末年始

大晦日の夜、黄檗宗のしきたりにより除夜の鐘は101回。それは 108ではなく101――その一回の違いに、静かな新年が訪れる。

いよいよ零時を過ぎると修正会が始まり、参拝者は護摩木に願いを書き、炎に託す。 そして、甘酒の香りが立ち込める中、朱の山門の下で初詣をすれば、まるで中国の春節に紛れ込んだような、不思議な幸福感に包まれる。

また、三が日は逆さ福の特別御朱印(書置き500円)が登場し、甘いぜんざいの振る舞いもある年が多い。むろん、 冷えた体に染みる、優しい一品である。

長崎興福寺と長崎ランタンフェスティバル

2026年は2月6日〜23日。 街が数万のランタンに彩られる頃、興福寺は夜だけ特別に開門する。つまり 17:00〜21:00、山門から大雄宝殿まで赤い提灯の回廊が続く。

媽祖堂前では皇帝・皇后の点灯式、龍舞、変面、雑技団の舞台。 境内限定の熱い杏仁豆腐と甘酒が交互に振る舞われ、朱の伽藍が幻想的に浮かび上がる。ここは、祭りの喧騒から一歩離れた高台にあるため、人混みを避け、ゆったりと夜の「あか寺」を独占できる、隠れ家の極みである。

ランタンフェスティバル期間中の見どころ

  • 大雄宝殿前の巨大龍ランタン(毎年意匠が変わる)
  • 媽祖堂前ステージでの中国雑技団公演(無料・18:30/19:30)
  • 期間限定ランタン御朱印(書置き800円・数量限定)
  • 熱杏仁豆腐の振る舞い(甘酒と交互)

ライトアップされた朱と無数のランタンが重なり、まるで清朝の宮廷に迷い込んだような一枚が撮れる。 これぞ、長崎ならではの贅沢な夜なのである。

TwitterFacebookLinePinterestLinkedIn

スポット情報

  • 住所
    長崎県長崎市寺町4-32
  • TEL
    095-822-1076
  • アクセス
    長崎駅 - 長崎電気軌道(路面電車) - 蛍茶屋行 4分 - 公会堂前下車 - 徒歩約 8分
  • その他
    【営業時間】07:00~17:00 【定休日】無休 【その他】 駐車場あり(無料)3台
  • 長崎 興福寺
  • 長崎 興福寺
  • 長崎 興福寺
  • 長崎 興福寺
  • 長崎 興福寺
  • 長崎 興福寺
  • 長崎 興福寺
  • 長崎 興福寺
  • 長崎 興福寺
  • 長崎 興福寺
  • 長崎 興福寺
  • 長崎 興福寺
  • 長崎 興福寺
  • 長崎 興福寺
  • 長崎 興福寺
  • 長崎 興福寺
  • 長崎 興福寺
  • 長崎 興福寺
  • 長崎 興福寺
  • 長崎 興福寺
jone_logo
取材・文:
Journal ONE( 編集部 )

関連スポット