規制範囲は火口周辺のみにとどまっている
ここが最も誤解されやすい点ですが、立入規制がかかっているのは火口周辺だけです。美瑛町は、今回の規制が白金地区、望岳台、居住区域を対象としたものではないと明確に案内しています。
白金温泉地区の宿や飲食店も平常どおり営業しており、青い池や白ひげの滝を含む白金エリアの観光に制限はかかっていません。一方で、十勝岳への登山は話が別になります。山頂部を含む火口付近は規制範囲に入るため、その先へ進む登山は避けなければなりません。
新得町では災害対策基本法に基づき、新得町側の登山口から先への立ち入りを規制しています。観光として丘や池を巡るぶんには影響はほぼありませんが、山に登る計画がある場合は事前の確認が欠かせません。
最新情報は気象庁と美瑛町の発表で確認する
火山活動の状況は日々変わります。レベルが引き上げられれば規制範囲も広がり、宿泊施設や交通機関の対応も変わるため、出発前と現地到着後の両方で最新情報に触れておくと安心です。
確認先としては、気象庁の火山活動の状況ページと、美瑛町公式サイトの十勝岳に関する案内ページが基本になります。美瑛町の担当窓口は総務課危機対策室で、電話は0166-92-4316です。旅程に関わる不安があるときは直接問い合わせるのが確実でしょう。
なお、美遊バスなどの観光バスツアーは気象警報の発令時に中止となることがあり、その場合は料金が全額返金される仕組みです。過度に構える必要はありませんが、活火山の麓を旅しているという意識だけは持っておきたいところです。
丘エリアの展望スポットと名木

美瑛らしい風景を求めるなら、丘エリアは外せません。市街地の北西に広がるパッチワークの路と、南東に広がるパノラマロードの2つに分かれ、それぞれに名木や展望公園が点在しています。
近年は景観が変わったスポットもあるので、最新の様子を踏まえて紹介します。
パッチワークの路には名木が点在している
市街地の北西に広がるパッチワークの路には、CMや商品パッケージで知られるようになった木が点在しています。代表格が、ゆるやかな丘に1本だけ立つポプラのケンとメリーの木です。
1970年代の自動車CMに登場したことでこの名がつき、いまも美瑛を象徴する被写体になっています。もう1つの名物がセブンスターの木で、昭和51年に観光たばこ「セブンスター」のパッケージ写真に採用されたことが名前の由来です。
少し高台にあるため、周囲に広がるパッチワーク状の畑をまとめて見渡せます。ほかにも、3本のカシワが寄り添って立つ親子の木があり、車を走らせながら順に立ち寄る楽しみ方が定番になっています。なお、かつて人気だった哲学の木は2016年に伐採され、現在は見られません。
セブンスターの木のシラカバ並木は2025年に伐採された
インターネットには様々なかたが並木の写真を掲載していますが、セブンスターの木に隣接していたシラカバ並木は、すでに姿を消しています。2025年1月14日、地元の住民団体が約40本すべてを根元から伐採しました。
背景として、撮影に訪れた人が周辺の農地へ立ち入る行為が続き、路上駐車による渋滞も慢性化があります。加えて、並木の陰になった作物の生育が悪くなること、枝が邪魔で畑に農機を入れにくいことも重なり、周辺住民が町に相談したうえで決断に至っています。
約30年前に植えられた並木でしたが、農業を守るための判断でした。SNSで見た景色を期待して訪れると戸惑うことになるので、現在はセブンスターの木のみが残っていると理解しておきましょう。
新栄の丘と北西の丘から丘陵地帯を見渡せる
名木めぐりとあわせて立ち寄りたいのが、展望公園です。パノラマロードにある新栄の丘展望公園は、美瑛駅と美馬牛駅を結ぶルートのほぼ中間に位置し、視界をさえぎるものがありません。
東には十勝岳連峰の稜線、西には夕陽が広がり、夕景の名所として知られています。日の出から日没まで開放されており、駐車場は約30台分です。一方、パッチワークの路側にあるのが北西の丘展望公園になります。
約6ヘクタールの敷地にピラミッド型の展望台が建ち、美瑛市街と大雪山連峰を一望できます。観光案内所が併設されているため、ここで現地の情報を集めてから丘めぐりのルートを決めるという使い方も便利でしょう。どちらも入場は無料で、駐車場も無料です。
四季彩の丘は7月から9月だけ入園が有料になる
丘エリアで最も人を集めているのが、約15ヘクタールの丘陵地に花が帯状に広がる展望花畑 四季彩の丘です。ここで注意したいのが料金体系で、2026年から改定されました。
入園料がかかるのは7月から9月のみで、高校生以上は500円から800円へ、小・中学生は300円から500円へ引き上げられています。駐車料金も6月から9月に一般車500円が必要となり、あわせて、うどん処 麦彩の丘の利用者に対する駐車料金無料サービスが廃止されました。












