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この記事の目次

なお、冬季は駐車料金がかからず、ロープウェイの運賃もシーズン料金に切り替わります。夏に比べて費用を抑えられるのは、寒さと引き換えの利点といえるでしょう。

霧氷やダイヤモンドダストが姿を見せる

厳寒期の旭岳では、大気中の水蒸気が凍りついて生まれる自然現象に出会えることがあります。霧氷、ダイヤモンドダスト、サンピラーなどが代表的で、樹木の枝先が白く縁取られたり、空気中の氷の粒が陽光を受けてきらめいたりします。

いずれも気温が低く、風が弱く、晴れているという条件がそろったときにだけ現れます。狙って見られるものではないぶん、出会えたときの感動は格別でしょう。カメラを構える人が朝から待機している光景も冬の風物詩です。

もうひとつ、冬ならではの楽しみが噴気孔への接近です。夏は散策路の外に出られませんが、積雪期はガイド同行のスノーシューツアーで噴気孔のすぐそばまで行けます。白い蒸気と雪原が溶け合う景色は、この季節にしか味わえません。

圧雪コースとクロスカントリーコースが整備されている

旭岳の滑走エリアは、一般的なスキー場とは性格が異なります。リフトはロープウェイ1本のみで、コースは中級者と上級者向けに限られます。初心者が気軽に滑れる緩斜面はないため、旭川近郊のスキー場とは別物と考えておいてください。

滑走エリアには圧雪されたコースのほか、原生林のなかを進むクロスカントリーコースも整備されています。後者は歩くスキーやスノーシューでの利用に向いており、アップダウンが少ないぶん体力に自信のない方でも楽しめます。

注意したいのが、滑走用具の持ち込み条件です。スキーやスノーボードをゴンドラに持ち込めるのは、関係官公庁の立ち会いによる積雪確認を経てコースの利用が許可された期間に限られます。シーズン初めや終わりに訪れる場合は、事前に運行会社へ確認しておきましょう。

スノーシューは現地でレンタルできる

雪原を歩いてみたいだけなら、道具をそろえて持参する必要はありません。旭岳ビジターセンターでは、スノーシューやストック、長靴、歩くスキーを貸し出しています。使い方も教えてもらえるので、初めての方でも安心して踏み出せます。

料金は良心的な水準で、モンベルクラブの会員や旭岳温泉の宿泊客には割引が用意されています。遭難時に位置を知らせる会員制の捜索サービス端末も借りられるため、単独で歩く予定なら合わせて検討したいところです。

もっとも、冬山には雪崩や低体温症といったリスクが常につきまといます。天候の急変で足跡が消え、自分の位置を見失うことも珍しくありません。不安がある方は、ガイドが同行するスノーシューツアーを利用するのが確実です。

旭岳周辺のおすすめスポット

旭岳周辺のおすすめスポット

旭岳を訪れたなら、ロープウェイの往復だけで帰ってしまうのはもったいない話です。山麓には100年以上の歴史を持つ温泉地が広がり、車で少し走れば北海道随一の落差を誇る滝や、澄んだ湧水を汲める公園もあります。散策とあわせて立ち寄りたい場所を紹介します。

旭岳温泉には源泉かけ流しの宿が点在している

ロープウェイ山麓駅の周辺に広がるのが旭岳温泉です。1914年に湯が発見された歴史ある温泉地で、かつては勇駒別温泉と呼ばれていました。アイヌ語で「湯のむこうの沢」を意味するユコマンベツが、その名の由来とされています。

いわゆる歓楽街のような温泉街ではなく、森に囲まれた静かな環境に宿が点在しているのが特徴です。源泉かけ流しを掲げる施設が多く、カルシウムやマグネシウムを含む硫酸塩泉の湯は、登山や散策で疲れた体をよくほぐしてくれます。標高1,000mを超える場所に湧く高所温泉という点でも、国内では希少な存在といえるでしょう。

宿泊せずに湯だけ楽しみたい方のために、日帰り入浴を受け付けている施設もあります。営業時間は午後からに限られることが多く、宿によっては受付を締め切る時間も早めです。立ち寄る予定なら、当日の受付状況を電話で確かめておくと確実でしょう。

なお、2026年4月1日から北海道の宿泊税が導入されています。旭岳温泉に泊まる場合も宿泊料金とは別に課税されるため、予算を組む際は頭に入れておいてください。

旭岳ビジターセンターで最新の登山情報を確認できる

ロープウェイ乗り場から200mほど手前に建つのが、旭岳ビジターセンターです。環境省が設置し、東川町が管理運営を担う施設で、入館は無料。散策や登山に出る前の情報収集に、ぜひ立ち寄っておきたい場所です。

館内にはロビー中央に大雪山のジオラマが置かれ、絶景ポイントが一目でわかるようになっています。レクチャールームでは大雪山に関する映像を常時上映しており、動植物の展示も充実しています。自動販売機や休憩用のテーブルもあるため、雨や強風でロープウェイが止まったときの待避場所としても頼りになるでしょう。

ここで確認しておきたいのが、当日の登山道の状況とヒグマの目撃情報です。旭岳では温泉街やロープウェイ山麓駅の付近でもヒグマが目撃されており、その日の状況を把握してから歩き出すかどうかで安心感が変わります。開館は9時から17時まで、年末年始のみ休館です。

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取材・文:
Journal ONE( 編集部 )
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