白亜の天守を持つ掛川城に、深みのある緑の掛川茶。
静岡県掛川市には日本らしさを感じる文化や色彩が溢れています。
そんな「和の心」を感じる掛川。ですが、今回は「和」ではなく、異国情緒をカラフルな色彩とともに感じられる場所へ。
掛川で出会う、ちょっと意外な「異国」の風景を訪ねます。
海外の教会からやってきた色彩豊かなステンドグラス
漆喰で塗られた眩しい白さを放つ掛川城の程近くに、色彩豊かなステンドグラスを間近で見られる「ステンドグラス美術館」があります。
館内に展示されているのは、ステンドグラスの制作が最も盛んだった19世紀頃に作られた作品約70点。
イギリスやフランスの教会にあったものですが、当時さまざまな理由で教会が取り壊されることになり、行き場をなくしたステンドグラスも少なくありませんでした。
そんな作品を掛川市の医師・鈴木 政昭さんが約40年かけて収集。その後、掛川市に寄贈。「ステンドグラス美術館」ではそんな特別なコレクションを間近で見る事ができます。

床におちるステンドグラスの色も美しいー水木彩也子撮影
目の高さで見るステンドグラス
ステンドグラスというと、教会の高い位置にあるものというイメージがありました。ですが、ここでは目の高さで見る事ができます。
近くで眺めてみると、色彩の美しさはもちろん、描かれた人物の表情や細かな技術にも目が留まります。
国や工房によって人物の表情や使われている色の鮮やかさにも違いが。ひとつひとつじっくり見ていると、職人たちの技術の細やかさに驚かされます。

目線の高さで見るからこそ細部へのこだわりに気がつきます-水木彩也子撮影
また、ステンドグラスに使われているガラスは、手吹きのアンティークガラスで赤や青といった色はガラスそのものの色。そこに特殊な顔料を用いて絵を描き焼成することで、長い年月を経ても褪せることはないそうです。
日差しのたっぷりと差し込む時間がおすすめです。しかし、曇りの日でも少し落ち着いた雰囲気を感じられます。そして、ライトボックスで展示されている作品もあるのでどんなお天気の日でも楽しめます。

訪れる時間や天気によって受ける印象も様々です-水木彩也子撮影
建物にも感じる異国の雰囲気
ステンドグラスに夢中になっていましたが、少し目線を上にやると、木々の温もりを感じる柱やアンティークのランプが目に入りました。
白い壁と濃いブラウンの梁が特徴の建物。ここは、イギリスの片田舎でよく建てられていた「ティンバーフレーム様式」をイメージして建てられたもの。
天井から吊るされたランプなども収集されたものだそうです。
ステンドグラスを引き立てる空間そのものにもこだわりが感じられ、館内にいるだけで海外を訪れたような気分になります。

館内のいたるところでこだわりのコレクションが見られます-水木彩也子撮影

木がふんだんに使われた温もりを感じる建物です-水木彩也子撮影
美しさの裏側をのぞいてみる
館内を進んでいると、趣のある扉を発見。そこから外に出てみると、さらに面白いものを見ることができました。
ステンドグラスの裏側です。
屋内で見ていた姿とは違い、外から見ると黒っぽい色をしています。よく見ると、部分的に少し色が違うところも。

羊の部分が少し色が違っています-水木彩也子撮影
これは修理された跡なのだそう。
普段はなかなか見ることのないステンドグラスの裏側まで見られるのも、作品を目の高さで鑑賞できるこの美術館ならではの楽しみ方かもしれません。
表から見た美しさだけでなく、裏側に残る修理の跡からも、長い年月を大切に受け継がれてきたことが伝わってきます。
ステンドグラスをお土産に
館内にはミュージアムショップも併設されています。
本格的なステンドグラスの作品から、日常にステンドグラスの鮮やかさや上品さを添えてくれるアイテムが揃っています。

俳優・トラベルリポーター。
幼少期より俳優として活動し、テレビやCM、舞台など幅広い作品に出演。テレビ朝日系列『朝だ!生です旅サラダ』で海外リポーターを務めた後、日本一周の旅をきっかけに、旅や地域の魅力を伝える活動を本格化。現在は記事執筆やイベント出演など幅広く活動し、日本遺産ソムリエの知識も活かしながら、各地に息づく歴史や文化、その土地ならではの魅力を発信している。
旅先での本屋さん巡りが好き。
https://www.instagram.com/sayako.07/












