偶然見つけた一軒のお店に心をつかまれたり、そこで過ごした時間が旅の記憶に残ったり。そんな予定にはなかった出合いが、旅を少し特別なものにしてくれることもあります。
掛川で見つけたのは、そんな「寄り道したくなる」2つの場所。
好きなものが並ぶカフェで文房具を選び、世界中の植物に囲まれた店で、気になる一鉢を探す。今回は、そんなふうに“お気に入り”を見つける掛川旅へ出かけます。
コーヒーと文房具。好きなものに囲まれて過ごす時間
天竜浜名湖鉄道線「いこいの広場」駅から歩いて約2分。掛川いこいの広場野球場に向かう途中に素敵なカフェがありました。
この「stationery cafe konohi」は古い木造校舎のような懐かしさの中に、モダンな雰囲気が溶け合うカフェ。
以前は別の場所で営まれていましたが、移転を機に以前の建物に使われていた木材なども取り入れ、現在の味わい深い店舗が生まれました。
大きな窓いっぱいに広がるのは、緑の景色。窓際のカウンター席では、一人で本を読みながら過ごす人の姿もありました。
ここでは思い思いの時間を過ごせる。そんな空気がお客さんの様子からも伝わってきます。

柔らかな光が差し込む店内‐水木彩也子撮影
「好き」がさりげなく散りばめられた店内
そんな居心地のよさをつくっているのが、店内に置かれたものひとつひとつ。
シンプルながらもどこか気になる椅子や机について尋ねると、フランスの学校で実際に使われていたスクールチェアとのこと。
日本の学校で使われている椅子にも通じるシンプルさがありながら、フレームの広がり方やカラーには違いがあり、見比べてみるのも面白いかもしれません。
オーナーが好きだという、昔の病院や学校を思わせる、どこか上品でレトロな雰囲気が漂います。
こうしたオーナーの「好き」の想いが、さりげなく店内のあちらこちらに。
カフェのテーブルや椅子、窓から見える景色まで、ひとつひとつに目を向けてみると、この店ならではの空気をつくるこだわりが見えてきます。

レトロな雰囲気に惹かれるフランスのアンティークチェア-水木彩也子撮影
季節の味を楽しみながら、ゆっくり過ごす
さらにカフェメニューにも、コノヒらしいこだわりがあります。
今回は「スープとパンのセット」を注文。
季節ごとに地元の食材を中心に旬のものを使い、訪れる時期によって味わえるものも変わります。この日のスープは、ビシソワーズでした。
じゃがいものまろやかな味わいに、ホワイト、ブラック、ピンクのペッパーを添えて。味わいだけでなく、器の中でもさりげないアクセントになっています。
パンは自家製。白無花果を混ぜ込んだ生地は、ふんわりと柔らかくもちもちとした食感です。

季節のスープとパンのセットは優しい味わい-水木彩也子撮影
デザートにはピスタチオのペーストがたっぷり入ったレアチーズケーキを。ピスタチオの香ばしさと滑らかな口当たりに、下に敷かれたしっとりとした薄いクッキー生地がアクセントになっています。
自然のままの色でほんのりと色づいたグリーンも美しく、目でも楽しめる一皿です。
まろやかさの中に程よい苦味を感じるkonohiブレンド珈琲とぜひ一緒に味わってみてください。

店と同じ穏やかな雰囲気をまとう自家製ケーキ-水木彩也子撮影
季節限定のクリームソーダも、淡い色合いが印象的。四角くカットされたアイスクリームが浮かぶ姿は、まるで小さな作品のようです。
壁に飾られたオーナーが描いた油絵と並ぶと、店内の一角がギャラリーのようにも感じられます。

アートな雰囲気のクリームソーダとオーナーの描いた油絵-水木彩也子撮影
お気に入りを探す、文房具の時間
カフェでひと息ついたら、今度は店内の文房具を。
店名にもある「stationery」は、コノヒを訪れたらぜひ見ておきたいところです。
国内外からセレクトした文房具が並び、山梨県の和紙技術を引き継ぐ素材を使った温もりのあるブックカバーや、万年筆など。また視力検査の時に使うレンズなど、遊び心のあるプロダクトもありました。

俳優・トラベルリポーター。
幼少期より俳優として活動し、テレビやCM、舞台など幅広い作品に出演。テレビ朝日系列『朝だ!生です旅サラダ』で海外リポーターを務めた後、日本一周の旅をきっかけに、旅や地域の魅力を伝える活動を本格化。現在は記事執筆やイベント出演など幅広く活動し、日本遺産ソムリエの知識も活かしながら、各地に息づく歴史や文化、その土地ならではの魅力を発信している。
旅先での本屋さん巡りが好き。
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