国内最高峰の女子ソフトボールリーグ「ニトリJDリーグ2026」。ついに、11月7日(土)からダイヤモンドシリーズに駒を進める2枠をかけて、プレーオフが開幕した。舞台となるのは、群馬県太田市の太田市運動公園野球場。
豊田織機 vs 伊予銀行
一歩も譲らない攻防
西地区3位の豊田自動織機シャイニングベガと、4位の伊予銀行ヴェールズの試合。
両チームの先発投手はレクシー・キルフォイルと、庄司菜々。どちらもこの試合にエースを投入し、一発勝負のマウンドを任せた。まず先制したのは伊予銀行。2回表、本間紀帆が左中間へソロ本塁打を放って得点。「欲しかった先制点を取れたことで主導権を握れるのではないか」と話していた石村寛監督。そんなキルフォイル攻略を体現したベテランの一発が、チームの勢いを呼び起こした。

低めを掬い本塁打を放った本間-Journal-ONE撮影
しかし、豊田自動織機も直後に反撃。6番・池上桃花が、本間と全く同じ方向へソロ本塁打を放って得点。すぐに試合を振り出しに戻し、だんだんと投手戦へともつれ込んでいく。

すぐに同点本塁打を放った池上桃花ーJournal-ONE撮影
終盤に展開が動き出す
スコアボードに0が並ぶなか、安打も2回以降は豊田自動織機の池上が打った1安打のみ。そんな時、試合に変化が訪れたのは6回裏以降だった。豊田自動織機の攻撃で無死から四死球で一、二塁とすると、犠打でそれぞれ進塁。ここで、この試合本塁打と安打を放っている池上に回った。なんとしてもこの場を凌ぎたい伊予銀行の庄司。勝負は何球もファウル粘りフルカウントになった後に、高めの浮き球を振らせて三振。警戒する打者を抑えた庄司はこの回を無得点で乗り切った。

先発マウンドに上がった庄司奈々-Journal-ONE撮影
すると7回表、伊予銀行にも先頭の辻井美波が中前安打で出塁、2死になってから本間も四球を選んで得点のチャンスを作った。しかし、全く崩れないキルフォイルの攻略は一筋縄ではいかず。豊田自動織機の堅い守備によって封殺。緊迫した試合が続く中、豊田自動織機も集中を切らさずに淡々とプレーをこなしていた。

守備からリズムを作って攻撃を仕掛ける豊田自動織機ーJournal-ONE撮影
1球で決まった勝負のゆくえ
そして7回裏、この試合の幕切れは圧巻の内容となった。豊田自動織機は、先頭の森本なるかが四球、さらに続く竹中真海も野手の間を突くセフティバントで出塁し、あっという間にサヨナラのチャンスを作った。そして迎えるは主将・沢柚妃。「後ろには須藤さんもマケナもいるので、後ろに繋ぐ気持ちで ”お願いします” と声を掛けていました。」と話した沢。

今季はチャンスに打席が巡る沢-Journal-ONE撮影
スタンドからも声援が送られる中、沢が少し高めの球を振り抜くと、打球は左翼手を越えてフェンスの奥に吸い込まれた。なんとサヨナラ本塁打で、一気に試合を決めた沢。「前半戦は調子が良かったですが、後半ではだんだんと追われる立場になってプレッシャーをどこかで感じていた」という。それでも、「自分たちがやるべきことを、やりきろう」と後半戦5連敗を受け止めてチームで成長してきたそう。
その想いが結果に繋がったこの試合。守備で粘りリズムを作る豊田自動織機。試合後に永吉慎一監督は「沢が打席に入るとき、何か言ってほしいような顔をしてましたが ”打つだけ” と送り出しました」と話した。

完投したキルフォイルと抱き合う沢-Journal-ONE撮影
戦いを振り返って(伊予銀行)
一方、惜しくも敗戦となった伊予銀行。「地力の差ですね」と振り返った木谷謙吾コーチ。「予備節では負けられない状況での試合を勝ち切れた時に、力がついてきたことを実感した。昨年、今年と2年連続でプレーオフに戻ってくることできたことは本当に良かったと思います。あとはこの一発勝負でどう勝ち切るかですね」

















