色とりどりの傘が輝く、アンブレラスカイ 2026。Journal-ONE取材版がお届けする、ムーミンバレー完全攻略レポート【第一弾、第二弾、先行公開中!】

色とりどりの傘が輝く、アンブレラスカイ 2026。Journal-ONE取材版がお届けする、ムーミンバレー完全攻略レポート【第一弾、第二弾、先行公開中!】

埼玉県飯能市のムーミンバレーパーク。青い壁のムーミン屋敷の前に、色とりどりのシャボン玉が舞っている。手前には小川が流れ、背景には初夏の豊かな新緑が広がっている。
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誰をも拒まない場所。

屋敷の案内が終わり、外に出る。正面玄関のドアは、開いたままだ。

「ムーミン屋敷もムーミンバレーパークも同じで、何でも受け入れます。ドアは常に開いています。」

羽毛田さんの言葉が、改めて響いた。何でも受け入れる。誰でも迎え入れる。それが、ムーミンの物語の世界の哲学なのだ。そして、その哲学を守るために、ムーミンパパには屋根裏が必要だったのだ。

寛容であるということは、無防備であるということではない。自分を保ちながら、他者を受け入れる。その、難しいバランスを、ムーミン一家は知っていた。

「コケムス」:すべてが繋がる場所

「ムーミン屋敷」を出て、大きな建物へ向かった。「コケムス」である。フィンランド語で「体験」を意味する、3階建ての展示施設だ。

ムーミンバレーパークの地上3階建て展示施設「KOKEMUS(コケムス)」の外観。手前には花冠を被ったムーミントロールの石像が立ち、背景にはモダンな灰色の建物と緑が広がっている。

ムーミントロールがお出迎えする3階建ての展示施設、KOKEMUS(コケムス)。—Journal-ONE撮影

「まずはムーミン谷の食堂でランチにしましょう」と羽毛田さんが案内してくれた。明るい。1階のレストランのテラス席からは、ムーミンとスナフキンが出会った川を囲むように季節の花々が見える。メニューを眺める。北欧風のプレートランチを頼んだ。

料理を待ちながら、午前中に歩いた場所を思い返す。アンブレラスカイ、海のオーケストラ号、おさびし山、スナフキンのテント、灯台、ムーミン屋敷。たくさん見た。けれど、それがどう繋がるのかは、まだわからない。断片が、散らばったままだ。

ムーミンバレーパーク内コケムスのレストラン「ムーミン谷の食堂」外観とメニュー看板、咲き誇る黄色い花

飯能の森の清々しい風が漂う「ムーミン谷の食堂」のテラス—Journal-ONE撮影

「コケムス」で出会う物語の生みの親

ランチで人心地つき、コケムスのエントランスを抜けると、トーベ・ヤンソンの像が立っていた。ムーミンの生みの親である。

その像の前に立つと、これから見る展示が、単なるキャラクター紹介ではなく、ひとりの作家が生涯をかけて紡いだ物語の世界なのだと、改めて気づかされる。

展示施設「KOKEMUS(コケムス)」内にある、原作者トーベ・ヤンソンとムーミン谷のキャラクターたちの木製彫像。周囲は色鮮やかな花々で飾られている。

作者トーベ・ヤンソン像に寄り添うムーミンの物語の仲間たち—Journal-ONE撮影

トーベ・ヤンソンの筆跡を辿って進む

壁には、原作小説の変遷が年表のように展示されていた。

1945年、最初の物語『小さなトロールと大きな洪水』が出版されてから2026年で81年。

物語のテーマは、時代とともに少しずつ変わってきた。

ああ、繋がった。アンブレラスカイに込めた物語

「2025年、去年がムーミンの小説一作目から80周年だったんです。そして現在テーマにしている『ムーミン谷の彗星』は小説2作目なんです。」

と羽毛田さんが言った。だから、アンブレラスカイの企画があるのだ。彗星が近づき、通り過ぎてゆく物語。その色の変化が、エントランスの傘に表現されていたのだ。

ああ、繋がった。

展示を進むと、「それからどうなるの?」という絵本の世界を再現したエリアに出た。床が黄色い。まるで、ページをめくるように進んでゆく感覚だ。壁には、トーベ・ヤンソンが描いた挿絵が並んでいる。

 

ムーミン谷のジオラマ。歩いた道がそこにある。

さらに進むと、部屋の中央に、大きなジオラマがあった。ムーミン谷の全景である。宮沢湖を模した湖があり、その周りに、ムーミン屋敷、灯台、おさびし山、橋、水浴び小屋が配置されている。

「この「ムーミン谷のジオラマ」は、1時間ずっと楽しめるんです。キャラクターにスポットを当てたストーリーやムーミン谷のできごと、季節の移り変わりのプロジェクションマッピングが見られるんです。」と羽毛田さんが教えてくれた。

朝、昼、夕方、夜と、ムーミン谷の一日が、光と影で表現されてゆく。そして、季節も巡る。

埼玉県飯能市のムーミンバレーパーク内、展示施設「コケムス」にある巨大ジオラマ。中央に立つ青いムーミン屋敷を背景に、手前の橋の上でムーミントロールとスナフキンが並んで座っている様子。

突如、スポットライトに照らされる橋の上のムーミントロールとスナフキン。この巨大ジオラマは、「コケムス」で出会える。—Journal-ONE撮影

ジオラマを見ていて、ふと気づいた。ここにあるのは、さっき歩いてきた場所だ。あの灯台、あの橋、あの山。「さっき歩いてきた場所が、ここにある」という感覚が、不思議なほど強く湧いてくる。

エピローグ:すべてが繋がる瞬間

羽毛田さんが言っていた通りだった。

「全部行ってからコケムスに来ると、『あ、ここ行ったよね』ってなるんです」

■記者プロフィール
編集部-小谷
ナイトランが好きなインドア派。旅と朝カフェ、鮮魚コーナーを愛するJournal-ONE編集部員。メーカーでのアートディレクター・商品企画を経て、気づけばメディア運用側へ。
アクセス

ムーミンバレーパーク

  • 住所
    〒357-0001 埼玉県飯能市宮沢327-6 メッツァ
  • TEL
    0570-03-1066(ナビダイヤル)
  • アクセス

    ① 東京駅 - 直行バス 約90分 - ムーミンバレーパーク

    ② 池袋駅 - 西武池袋線特急(Laview)約50分 - 飯能駅 - バス約13分

  • その他
    【営業時間】平日 10:00~17:00、土日祝 10:00~18:00 ※季節やイベントにより、変動あり  【休館日】不定休 【入園料金】1デーパス:大人 4,300円(前売 3,900円)、4歳~高校生 1,300円(前売 1,000円)  【その他】有料駐車場あり(約1,000台)平日 1,000円(2時間まで無料)、土日祝 1,500円
取材・文:
編集部- 小谷( 日本 )
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