早稲田大学ラグビー部は、2年連続で大学選手権の決勝で涙を呑んだ。
その悔しさを糧に、「今季こそ、荒ぶる(優勝した時のみ歌うことができる第二部歌)を……」という思いを胸にする。そして、2月中旬から新チームをスタートさせ、トレーニングを重ねている。
早稲田大学 今季の主将はスクラムの要
OBで元日本代表SO(スタンドオフ)大田尾竜彦監督が指揮を執り、6シーズン目を迎えた。
「春は時間をかけて、土台をしっかりと作る。あまり焦らず、自分たちの意識を高めつつ、学生のリーダーシップが出せるような環境を作ることを意識している。最後に自分たちでどれだけチームを作ることができるかが大事。」と話した。
セットプレーの要であり、不動の『2』番で、日本代表候補でもあるHO(フッカー)(4年)がキャプテン。副キャプテンにはNO8(ナンバーエイト)松沼寛治、WTB(ウィング)池本晴人(ともに4年)の2人が就いた。

今季の主将はHO清水が就いた-斉藤健仁撮影
2年連続で大学選手権準優勝。今季は勝負にこだわる
清水主将は「最後の最後に勝たないといけないので、勝負にこだわっていきたい。1対1、ルーズボールやトランジション(攻守の切り替え)という目に見えるところだけでなく、オフサイドするかしないかという自分自身との勝負もある。」と語った。
そして、「2年前からしっかり積み上げているものがあるので、完成度は高いが、まだ荒いところもある。僕自身はマインドセットを選手たちに求めているので、今までの代よりもこだわっていきたい。」と先を見据えた。
また、副将の松沼は「2シーズン連続準優勝なので、今季は結果を求められるシーズンとなる。(中・高で日本一を経験)日本一になるためのスタンダードは、他の部員より知っていると思っているので、常に高いレベルを要求していくことが役割。」と話した。
また、「(清水)健伸は、厳しさと高いスタンダードを示し続けてくれるキャプテンだと思うが、健伸がカバーしきれない、下のチームを巻き込んだり、つながりを持ったりする部分なども僕がやるべきことの1つ。」と話した。

副将に就いたNO8松沼‐斉藤健仁撮影
早稲田大学のスローガンは『RISE OVER』
今季のスローガンは話し合いの末に、「RISE OVER」を掲げた。
「2年連続準優勝という結果を超える。自分の限界を決めずに一歩でも高みを目指し続ける。チーム、個人ともにあらゆる壁を乗り越え、常に上昇し続けるチームを目指す。」という意味を込めた。
清水主将も「個人の成長をチームの成長につなげて、最後は優勝したい。」と語気を強めた。
4月12日に行われた春の大学ラグビーシーズンを告げる『東日本大学セブンズ』(7人制ラグビー)。早稲田大学は準優勝した流通経済大学に1回戦で惜敗したが、部員全員が応援する中、コンソレーション(1回戦敗者のトーナメント)で優勝を果たした。
15人制では4月5日の中央大学戦(62-7)を皮切りに、26日の関東大学春季交流大会Aグループ初戦の筑波大学戦に45-12で快勝。5月10日、青森県弘前市で行われた招待試合、伝統の「早慶戦」も63-5で快勝。初の春季交流大会優勝も視野に入れる。
春の公式戦初戦はタレントの揃う筑波大学
4月26日に行われた今季の15人制の初戦。早稲田大学グラウンドに筑波大学を迎えた。昨季、関東大学対抗戦で2位に躍進した強豪だ。
大田尾監督は、「春はチーム作りにほとんど手をつけていない状態。去年、出場のなかった新しい選手が出ているので、新しいことにどれだけチャレンジできるか。そして基本をしっかりやりつつ、チーム内で競争できればいい。」と話していた。
たが、試合では前半から早稲田がテンポのある素早いアタックを見せる。副将の松沼が先制トライを挙げると、WTB(ウィング)山下恵士朗、SO服部亮太(ともに3年)らもトライを重ねた。その結果、前半は31-7と早稲田大学がリードして折り返した。
ランと左足のロングキックが武器の司令塔SO服部は、「スピードボールやアタックテンポのところでいろいろ準備してきた。最初の試合でやりたいことができて良かった。攻守ともに練習でやったことを試合に出して、勝つべき試合にしっかり勝てるチームになっていきたい。」と話した。

司令塔のSO服部-斉藤健仁撮影

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