北九州市立大が挑んだ21年ぶりの大学野球選手権
北九州市立大 が21年ぶりに挑んだ全日本大学野球選手権。第53回大会(2004年)以来の歴史的勝利を掴んだ激闘が、東京ドームで繰り広げられた。
全国27ある学生野球連盟において、春季リーグ戦を制したチームが東京に集結。その結果、春の大学野球日本一のチームになるのはどのチームか。
大学野球のメッカ“神宮球場”と、東京ドームを舞台に開催される全日本大学野球選手権大会。75回目の記念大会となる今年の開幕日は、早くも神宮球場で3試合、東京ドームで4試合が繰り広げられた。

東京ドーム1日目第2試合は花園大と北九州市立大が対決-Journal-ONE撮影
花園大と北九州市立大が激突した東京ドーム初戦
東京ドームでの第2試合は、好投手を擁するチーム同士の対決となった。
京滋大学野球連盟の花園大学は、昨秋のドラフト会議で藤原聡大投手が、東北楽天ゴールデンイーグルスに1位指名を受けて入団。3年ぶり3回目の出場となった今春、藤原先輩に吉報を届けるべく大学選手権での初勝利を目指す。
対するは、九州六大学野球連盟を9シーズンぶりに制した北九州市立大学。加えて、全日本大学野球選手権への出場はなんと21年ぶりとなった。その前年の2004年、第53回大会で挙げて以来となる1勝を。さらに、過去最高成績の2勝を目指して臨む。
東京ドームでの大事な初戦。花園大は、最速150km/hを誇る本格派右腕の森田大翔(4年・京都国際高)が先発。一方の北九州市立大も、主戦でキャプテンの山下薫輝(4年・鹿児島玉龍高)がマウンドに上がった。

北九州市立大の先発はエースでキャプテンの山下薫輝-Journal-ONE撮影
北九州市立大の反撃と逆転劇
まずは初回、先制に成功したのは花園大だった。1死二塁から、3番・多田智哉(3年・日星高)が右中間を深々と破る三塁打を放つ。この1点で一気に勢い付いた花園大だったが、三塁走者を本塁に還せず攻撃を終えた。
追う北九州市立大も直後の2回表に反撃。1死一、二塁と同点のチャンスを作ったが、ここは森田が力投を見せて得点を与えなかった。
しかし、続く3回表に先頭の古謝志侑(2年・岡山学芸高)が安打で出塁した北九州市立大。これをきっかけに、2死満塁と連続でチャンスを作った。ここで6番・永田晃庄(2年・海星高)が、こちらも右中間に三塁打。走者一掃となる逆転打となった北九州市立大が、3-1と好投手・森田から3点を奪って見せた。

逆転の三塁打を放った永田晃庄-Journal-ONE撮影
両軍の継投策と試合の流れ
これで勢いに乗ったのは、北九州市立大の山下。初回こそ失点したものの、その後は立ち直り力投を見せる。140km/h前後と、「決して速い球は持っていない(山本浩二監督談)」山下だが、制球良く直球と変化球を低めに集めた投球が冴える。
結局、6回まで四者連続を含む毎回の11奪三振を奪った山下。走者を出しても、花園大に付け入る隙を与えなかった。
一方、花園大も試合を動かずべく継投策に入る。プロ注目の森田に代え、5回から荒木嵩晴(3年・日星高)をマウンドへ。続く8回途中からは岡田巧(4年・日星高)をマウンドへ送り、北九州市立大を零封する。
すると、7回からは北九州市立大ベンチも継投策へ。被安打4、1失点と力投したキャプテン・山下を受け、マウンドには長身の左腕・宮原颯大(4年・必由館高)が上がった。

ピンチを凌いでベンチへ戻る山下-Journal-ONE撮影
魂の救援・高山柊吾が見せた恩師に捧げる熱投
三度、試合が動いたのは8回だった。その宮原を攻めた花園大は8回裏、無死一、二塁から松澤優大(3年・金光大阪高)に犠打を指示。
この打球を上手く処理した宮原が、三塁に転送した。宮原の送球がベースから逸れたものの、これをサード・成尾航平(4年・宮崎大宮高)が上手く処理して走者にタッチ。しかし、一度はアウトとされたこのプレーが、花園大のリクエストによるビデオ判定で一転してセーフに。
これにより、無死満塁とピンチを広げた北九州市立大。その後、宮原が1死を奪ったものの、犠飛で1点差に迫られると、続く谷口に左前安打を浴びて再び満塁のピンチを迎えた。













