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東寺の伽藍とチームラボ京都のミュージアム外観。1200年の時を超えて対話する二つの宇宙観を象徴する景観
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ふたつの宇宙、ひとつの地続き

物質が可視化した宇宙


京都の南区九条町にある東寺(教王護国寺)の重要文化財・南大門(正門)。大きく開かれた木製の頑丈な門扉と柱のフレーム越しに、砂利敷きの境内の中央に佇む入母屋造の講堂と周囲を囲む新緑の落葉樹、そして曇り空の落ち着いた光に包まれた厳かな歴史的景観。


東寺の立体曼荼羅は、1200年前、弘法大師・空海が肉眼では捉えられない密教の宇宙観を、21体の仏像という「物質」の配置によって民衆に示そうとした試みだった。薄闇の中に仏たちが立ち並ぶ様は、幾多の参拝者を圧倒してきたのだという。宇宙を可視化するために、空海は物質を積み上げた。

現象が立ち上げる宇宙


京都に位置する「teamLab Biovortex KYOTO(チームラボバイオヴォルテクス京都)」のファサード。黒いタイル壁面の中央に浮かび上がる「teamLab Biovortex KYOTO」の白いロゴマークと、その左右を囲むように配置された青々とした松や植栽の緑、そして上部に広がる深い紺色の外壁が織りなす、モダンと伝統が融合したミュージアムエントランスの落ち着いた佇まい。


一方、チームラボ バイオヴォルテックス 京都は、物質をほとんど使わない作品もある。光と環境、そして鑑賞者自身の認識という「現象」によって、そのつど新しい宇宙を立ち上げてみせる。渦を巻く球体も、腕にまとわりつく泡も、カメラに写らない太陽も——そこにあるのは物ではなく、現象と、それを認識する自分自身だった。「存在の宇宙、認識の宇宙」というコンセプトの意味を、体験を終えたいま、ようやく実感として受け取ることができた。

1200年を超えて、地続きの場所

物質による宇宙と、現象による宇宙。手法はまるで違う。だが、どちらも「空間そのものを使って、人間の認知を超える世界を可視化しようとした」という一点においては、驚くほど似通っている。しかもこの二つの場所は、地図の上ではものの数分の距離にすぎない。

東寺で仏たちと対峙した翌日、光の彫刻の中を歩く——そんな1泊2日の道のりを、京都はこともなげに用意している。1200年前の思想と、いま生まれたばかりの表現が、同じ南区の空の下で静かに向き合っている。もし京都を訪れる機会があれば、この二つの場所を続けて巡ってみてほしい。きっと、時間という感覚そのものが、少しだけ揺らぐはずだ。

 

インフォメーション(施設情報)

チームラボ バイオヴォルテックス 京都 – 大成建設

-住所:京都市南区東九条東岩本町21-5

-開館:2025年10月7日〜(常設)

-開館時間:9:00〜21:00(最終入館19:30)※変更の場合あり

-休館日:7/14(火)・9/1(火)・9/15(火)※変更の場合あり

-公式サイト:https://www.teamlab.art/jp/e/kyoto/

-アクセス:京都駅八条東口から徒歩約7分

-ハッシュタグ:#teamLabKyoto#チームラボ京都

 

▶番外編「スケッチファクトリー+余韻を味わうオススメ店」へ続く

■記者プロフィール
編集部-小谷
ナイトランが好きなインドア派。旅と朝カフェ、鮮魚コーナーを愛するJournal-ONE編集部員。メーカーでのアートディレクター・商品企画を経て、気づけばメディア運用側へ。
取材・文:
編集部- 小谷( 日本 )
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