北海道から唯一、大学日本一を目指す存在として
札幌国際大学は、北の女子野球を牽引する存在だ。今夏の全国大学選手権でも圧倒的な存在感を放っている。
北海道から唯一、大学日本一を目指すチーム・札幌国際大学。決勝トーナメントは雨天で足止めとなった。しかし、そんな中でも静かに力を蓄え、次の一戦へ向けて準備を進めている。
第16回全日本大学女子硬式野球選手権大会はベスト8が出そろい、いよいよ頂点を決める段階へ進むはずだったが、雨により全試合が延期となった。球場に響くはずだった打球音は止まり、選手たちは静かに次の戦いへ備えている。

圧倒的な打力で予選3位通過の札幌国際大学-ジャーナルワン撮影
女子野球王国・北海道の延長線上にある札幌国際大学
アンダーカテゴリーの全国高等学校女子硬式野球選手権大会。今夏は、ついに史上最多の70が参加した。この状況は、女子野球の広がりを象徴するできごととして話題となった。
北海道からは、駒澤大学付属苫小牧高校がベスト8へ進み、旭川明成高校が16強へ名を連ねた。加えて、北海道栗山高校や札幌新陽高校も全国の舞台に立った。
北海道から4校が全国大会へエントリーした事実。これは、北海道が女子野球王国として確かな地位を築いていることを示している。その盛んな土壌の延長線上に、大学カテゴリーで唯一全国大会へ挑む札幌国際大学が存在する。

1年生左腕・向平も北海道・駒大苫小牧出身-Journal-ONE撮影
圧倒的打力で勝ち上がった予選トーナメント
尚美学園大学戦で札幌国際大学が示した「序盤からの破壊力」
予選トーナメント初戦の尚美学園大学戦。この試合では、札幌国際大学の打線が序盤から圧倒的な力を見せつけた。
初回、堀心乙が鋭い左前適時打を放ち、チームに勢いをもたらした。続く2回には飯塚百華が勝負強い一打を放ち、試合の流れを完全に引き寄せた。
そして、試合を決めたのは天久花音。6回に左中間へ運んだ適時二塁打は、相手の反撃の芽を摘み取る決定的な一打に。その結果、強豪・尚美学園大学のモメンタムを奪い試合を決定づけた。
投手陣も、1年生左腕の向平乃々愛が力投。相手打線を散発5安打に抑えて完封勝利を飾った。こうして、攻守が噛み合った完勝でブロック1位通過へ大きく前進した。

北海道栗山高出身の主砲・堀-Journal-ONE撮影
新潟医療福祉大学戦で見せた札幌国際大学の「粘りと集中力」
つづくは、代表決定戦の新潟医療福祉大学戦。この試合は、初戦とは対照的に激しい攻防が続く展開となった。
無得点が並んだ3回、角木夏音の安打を起点に、天久の適時二塁打などで一挙4点を奪った札幌国際大学。相手のミスに乗じて、一気呵成に攻め込む攻撃こそが、札幌国際大学の打線が持つ力を象徴していた。
終盤に同点へ追いつかれ、さらにタイブレークで先に2点を奪われた苦しい展開。それでもメンタルに勝る札幌国際大学は、相手のミスを逃さずに怒涛の攻撃。結果、山本楓香が放った遊撃への打球が相手の野手選択を誘い、無安打でサヨナラ勝ちをつかみ取った。
全国王者・神戸弘陵学園出身選手がもたらした厚み
全国トップレベルの経験がチームを底上げする
札幌国際大学の勝ち上がりの背景。これは、今夏の高校選手権を制した名門・神戸弘陵学園から6名が進学していることが大きい。
全国トップレベルの経験を持つ選手たちが加わったことで、打線の厚みは増し、守備の安定感も向上した。神戸弘陵学園出身の選手たちは、勝負どころでの集中力や試合の流れを読む力に長けている。
その結果、全国大会での経験がチーム全体の底上げにつながっていると言える。中距離打者として勝負強さを発揮する選手、走塁で相手を揺さぶる選手。さらには、守備で流れを変える内野手など。役割が明確な選手が多く、札幌国際大学の戦術幅を広げている。

名門・神戸弘陵学園OGの谷川-Journal-ONE撮影
札幌国際大学 指導者がつくる「強さの根源」
医学博士・阿南浩司監督が導く“科学的メンタル”
札幌国際大学の強さを支えるもう一つの柱が、特徴ある指導者たちの存在だ。
チームを率いる阿南浩司監督は、大分舞鶴高校から立命館大学へ進み野球を続けた。その後、筑波大学大学院で体育学研究科、金沢大学大学院で医学系研究科を修了した医学博士という異色の経歴を持つ。


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- 取材・文:
- 編集部-矢澤( 日本 )













