結局、8回を投げて3安打無失点。二桁となる10個の三振を奪う好投を見せた米沢。9回には、同じく快速球が武器の中原海晴(4年・徳島商高)が締めて完封リレー。
31年ぶりに大学選手権に登場した名門・関西大学が、伝統の応援団と多くのOBたちに笑顔で勝利を報告した。

勝利の瞬間、応援席に拳を突き上げた中原-Journal-ONE撮影
米沢友翔が語る成長と“金丸の系譜”
試合後の表情には、苦難を乗り越えてきた投手だけが持つ静かな自信が宿っていた。
怪我からの復活とフォーム改造
積み重ねた試行錯誤が、今の米沢の投球を支える確かな土台となっている。
「緊張感がありましたが、いつもどおりの野球ができた。」と試合を振り返ったのは、関西大の小田洋一監督だ。
好投した先発の米沢に対しては、「大崩れすることのない投手。1回の3者三振は、大きく流れを引き寄せてくれた。」と、背番号21のエースを称えた。
関西大の背番号21の左腕と言えば、同校OBで中日ドラゴンズの金丸夢斗が思い浮かぶ。その金丸と比べても、「信頼度は変わらない。もう少し体力が付いてくれば、金丸を超えるポテンシャルがある。」と、小田監督は米沢の更なる飛躍に太鼓判を押す。
春のリーグ戦でも、守り勝つときは投手を中心に。投手が打たれれば打線が奮起する展開で優勝を果たした関西大。
「次戦も同じ戦いをするだけ。何よりも、東京ドームで多くのOBや学生と共に学歌を歌えたことが嬉しかった。」と笑顔を見せた小田監督。“日本一の応援団”と称したスタンドと共に、次戦の健闘を誓った。

応援団の学歌斉唱を聞く小田監督(中央)-Journal-ONE撮影
米沢友翔-金丸から受け継ぐ「自分自身に克つ」精神
先輩の背中を追い続ける姿勢が、米沢の投球に一本の芯を与えていた。
「いつもより緊張しました。少しふわふわする感じでマウンドに上がったが、その緊張を上手く使って投げられました。」と米沢。東京ドームの初登板は、記憶に残る経験だったと振り返る。
続けて、「真っ直ぐを狙ってくるのは分かっていた。そのため、バッテリーで相談しながら配球していった。」と話す米沢。北海学園大を零封した要因として、笠井のリードを挙げた。

”金丸2世”米沢友翔は次戦でも好投を誓う-Journal-ONE撮影
昨年、一昨年と怪我で苦しい時期を過ごした米沢。それでも、尊敬する先輩・金丸に教わった「自分自身の戦いに克つこと」に専心。「力感無く、早いストレートを見せたい。」と、フォームの改造にも踏み切り140km/h後半のキレのあるストレートを手に入れた。
「東京ドームのマウンド感覚を聞いていた。」と、今でも金丸を慕う米沢。「金丸さんのようにチームを勝利に導く投球を。」と、関大主戦としてしっかりと前を見据えていた。













