イベント出店の予定や営業時間は変わることがありますので、お出かけ前に公式サイトで最新の情報をご確認ください。
肉で味わう旭川の名物

旭川は鶏と豚と羊、それぞれに看板料理を持つ珍しい街です。夜の食事どころはこの三つを軸に選ぶと迷いません。どれも成り立ちに旭川ならではの理由があるので、料理ごとに見ていきましょう。
新子焼きは若鶏の半身を手羽ごと炭火で焼き上げる
新子とは本来コハダの幼魚を指す言葉ですが、旭川では鶏や魚の若いものを新子と呼ぶようになりました。そこから、手羽を含む若鶏の半身を焼いた料理が新子焼きと名付けられ、第二次世界大戦後から食べられていたという記録が残っています。
当時は高級品で、お祝いごとなど特別な日のごちそうだったと語り継がれてきました。現在の広がりを決定づけたのは2019年のテレビ番組での紹介で、それまで市民の一部が親しんできた料理が一気に全国区になりました。
一羽の半身をそのまま炭火にかけるため、注文してから提供までは20分ほどかかります。飲み物や一品料理を先に頼み、焼き上がりを待つ流れが基本です。
提供店は新子焼きの会の加盟7店を中心に広がっている
新子焼きを新しい名物として定着させようと、2012年にぎんねこと、らんまんの店主が中心となって旭川名物「新子焼き」の会が立ち上げられました。公式サイトに掲載されている加盟店は現在7店で、まずはこの顔ぶれを押さえておくと店選びで迷いません。
会に加盟していない飲食店でも新子焼きを出す店はあるため、7店がすべてというわけではない点にはご注意ください。
確実に味わいたい場合は、会の公式サイトで現在の提供店を確認してから予定を組むのが安全です。使う鶏の品種もタレの味付けも店ごとに異なるので、食べ比べる価値も十分あります。
塩ホルモンとトントロはどちらも旭川で生まれた
塩ホルモンは旭川発祥とされるホルモン焼きの一種で、塩ベースの調味液に漬け込んだ豚の内臓を炭火で焼いて食べます。使われるのは小腸や直腸などで、牛を用いることはありません。
市内には専門店が数多くあり、焼肉店でジンギスカンと一緒に注文されることも珍しくない、日常に溶け込んだ料理です。旭川が発祥地になった理由は明快で、昔から養豚が盛んな土地だったからです。
市内の嵐山地区には養豚団地も置かれてきました。豚の首まわりを使うトントロも同じ背景から生まれ、1986年創業の炭やをはじめとする市内の店をきっかけに全国へ広まっています。カリカリになるまで焼くと香ばしさが増し、独特の食感が際立ちます。
ジンギスカンは生ラムとタレ漬けの両方を選べる
羊肉を焼いて味わうジンギスカンは北海道全域の定番ですが、旭川では味付けをしない生ラムと、タレに漬け込んだ味付き肉の両方が根づいているのが特徴です。札幌が生ラム中心、道東や道北の一部がタレ漬け中心と地域で分かれるなか、旭川は両方の選択肢を持っています。
店によって扱う肉が違うため、好みに合わせて選べる街だと言えるでしょう。旭川駅から歩ける範囲に専門店が集まっているのも、旅行者にとってはありがたい条件です。
新子焼きを提供している加盟店は、下記の通りです。
| 店舗名 | 使用する鶏 | 味付けと焼き方の特徴 |
|---|---|---|
| 三代目 かん太郎 | 北海道産 伊達鶏(生肉) | 昭和22年の創業から継ぎ足してきたタレを使用。淡泊なムネ肉との相性のよさが持ち味です。 |
| とり直 | 道産 知床鶏(生肉) | タマネギ汁を加えた程よい甘さのタレを塗り焼きに。炭はウバメガシの備長炭にこだわっています。 |
| 焼鳥居酒屋 焼や | 北海道産 若鶏 | 昆布やキビ砂糖、男山の日本酒などを使ったやや濃いめのタレ。部位ごとに切り分けて焼くため約20分で提供されます。 |
| 吉鶏亭 | 知床鶏(生肉) | 旨味を閉じ込めるため半身のまま焼き上げます。ザラメの効いた香ばしいタレが特徴で、ナイフとフォークで味わう形です。 |
| とり丸亭 | 北海道伊達産(生肉) | 醤油を使わず塩ダレに漬け込んで焼き上げる一羽。加盟店のなかでもさっぱりとした味わいに寄せています。 |
| 焼鳥専門 ぎんねこ | 道産 伊達鶏(生肉) | 昭和25年の創業以来継ぎ足してきた秘伝のタレを使用。炭火でじっくり焼き上げます。会の事務局を兼ねる一軒です。 |
| 焼鳥 らんまん | 道産 伊達鶏 | 1946年創業。甘さ控えめのあっさりしたタレで、肉の旨味が分かりやすいバランスに仕上げています。 |
営業時間や定休日は変更される場合がありますので、来店前に各店の公式情報をご確認ください。
名物以外に地元で愛される一皿

旭川の食は名物料理だけで完結しません。市民が普段から通う洋食店やそば店、カレー店にも長く続く名店があり、旅程に組み込む価値は十分あります。
滞在が2日以上になる方や、肉料理が続いて味を変えたい方に向けて、3つの方向性を紹介します。












