老舗洋食店が昭和の味を守り続けている
買物公園沿いの5条通8丁目にある自由軒は、1949年創業の洋食店です。2016年に放送されたテレビドラマ「孤独のグルメ」の正月スペシャルで旭川が舞台になった際に登場し、それ以降は全国から訪れる人が絶えなくなりました。
番組にちなんだ五郎セットが看板メニューで、クリーミーなカニコロッケとホッケフライが一皿に並びます。ホッケのフライは道外ではあまり見かけない北海道らしい一品で、洋食店でありながら土地の食材が顔を出すところに旭川らしさがあります。
店内は昭和の雰囲気をそのまま残しており、昼の開店とともに満席になることも珍しくありません。時間をずらすか、開店直後を狙って訪ねると入りやすくなります。
そばは日本一の産地が近くにある
旭川から車で1時間ほど北西に向かうと、そばの作付面積と生産量が日本一の幌加内町があります。1980年に日本一となって以来その座を守り続けており、現在の作付面積は3,200ヘクタール、生産量は2,900トンを超える規模です。
町内には手打ちそばの店が点在し、地元産のそば粉を毎朝石臼で挽く店もあります。7月中旬から8月中旬にかけては白いそばの花が一面に咲き、幌加内は二度雪が降ると形容される景色が広がります。
9月には日本で最も早く新そばを味わえるイベントも開かれてきました。旭川市内のそば店でも秋には新そばが出回るため、この時期の滞在なら一食を充てる価値があるでしょう。開催日程は年によって変わりますので、公式の告知でご確認ください。
カレーは市民の日常食として根づいている
旭川のカレー文化を象徴するのが、1995年に開業したオムカレー専門店のクレイジースパイスです。北海道日本ハムファイターズの選手が旭川遠征の際に立ち寄る店として知られ、選手の名を冠したメニューが並ぶこともあります。
玉ねぎをじっくり炒めて作るルーは見た目の印象よりも穏やかな甘さで、辛さやトッピングを細かく選べる点も人気の理由です。場所は緑町19丁目で、旭川駅から一駅の近文駅から歩いて10分ほどかかります。
営業は11時30分から20時までですが、カレーがなくなり次第終了となるため、遅い時間の来店は避けたほうが確実です。定休日は月曜と第2・第3火曜で、祝日は営業しています。訪問前に公式サイトで最新の営業情報をご確認ください。
旭川のスイーツとカフェ

食事の合間に一息つく場所も、旭川には歴史のある選択肢がそろっています。
全国に知られる銘菓を生んだ菓子店から、小説の舞台になった喫茶店まで、どこも街の歩みと結びついているのが特徴です。甘いものが目的の滞在でも十分に組み立てられます。
銘菓は北海道を代表する土産として定着した
旭川を代表する菓子といえば、1929年創業の壺屋総本店が手がける「き花」です。粗く砕いたアーモンドのガレットで、カカオ分の高いクーベルチュールホワイトチョコレートをサンドした一枚で、北国のダイヤモンドダストをイメージして名付けられました。
アーモンドの粒感とホワイトチョコの穏やかな甘さのバランスがよく、甘いものが得意でない方にも勧めやすい味です。
定番のほかに、ひと口サイズのプティモにはホワイト、いちご、ショコラの3種類があり、季節限定や期間限定の商品も登場します。全種類が並ぶのは直営の一部店舗に限られるため、食べ比べたい場合は直営店を訪ねるのが確実でしょう。
き花の杜では工場見学とカフェを一度に楽しめる
壺屋総本店が2014年6月に開いた旗艦店「き花の杜」は、菓子を買うだけで終わらない場所です。き花ファクトリーではガレットを焼いてチョコレートをサンドする工程を見学でき、別の工房ではケーキやチョコレートが作られる様子も眺められます。
旭川らしさを打ち出したコンセプトショップとして、旭川家具の椅子や木材を多用した造りになっているのも見どころです。館内にはカフェのほか、フラワーショップや旭川クラフトのセレクトショップも入っています。
白樺の並ぶガーデンでソフトクリームを味わう過ごし方もできますので、雨の日や真冬の避難先としても機能します。JR旭川駅からは車で10分ほどの距離です。
買物公園沿いに老舗の喫茶文化が残っている
3条通8丁目にある珈琲亭ちろるは、1939年に創業した旭川で最も古い喫茶店として知られてきました。三浦綾子の代表作「氷点」に登場する店でもあり、文学の舞台を訪ねる目的で足を運ぶ人もいます。
72年続いたのち一度は幕を下ろしましたが、当時の店長が建物と店名を引き継ぎ、2011年9月に営業を再開しました。再開にあたってはソファの張り替えや中庭の活用といった手が加えられ、コーヒー焙煎機も設置されています。
歴史ある雰囲気を保ちながら自家焙煎のスペシャルティコーヒーを出す形になり、買物公園を歩いた足で立ち寄れる立地も便利です。席数は限られるため、混雑する時間帯は少し待つ場合があります。












