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防災拠点がエコパに-Journal-ONE撮影
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防災拠点が求められる異常気象時代

防災拠点。

近年、この言葉の重みはかつてないほど増している。

線状降水帯による豪雨災害、毎年のように更新される猛暑記録、そして各地で発生する大規模地震。日本は今、「想定外」が次々と現実になる時代を迎えている。災害は特定の地域だけの問題ではなく、誰もが当事者となり得る社会課題になった。

そうした中で、地域は何を備え、誰が地域を支えていくのか。

2026年8月29日、静岡県小笠山総合運動公園エコパで開催された「JFA防災拠点プロジェクト 防災トレーラー設置イベント」は、その問いに対する一つの答えを示していた。

公益財団法人日本サッカー協会(JFA)と一般財団法人静岡県サッカー協会(SFA)が推進するこの取り組みは、防災トレーラーを活用しながら地域コミュニティと防災意識の向上を図るものだ。しかし、その本質は設備整備ではない。

サッカーが持つ「人を集める力」を、地域を守る力へ変えていく挑戦である。

スポーツは競技のためだけに存在するものではない。今、サッカーには地域をつなぎ、人々の命と未来を支える新たな役割が求められている。

エコパにJFAの防災トレーラーが設置された-Journal-ONE撮影

エコパにJFAの防災トレーラーが設置された-Journal-ONE撮影

防災拠点が求められる異常気象時代

近年、日本各地では自然災害の激甚化が続いている。

豪雨による河川氾濫や土砂災害、記録的な台風、そして地震。特に静岡県を含む東海地域では、南海トラフ巨大地震への備えが長年の課題となっている。

災害が発生した際、多くの人がまず思い浮かべるのは行政による支援だろう。しかし災害対応は行政だけで完結するものではない。自治体、企業、学校、地域団体、住民、そしてスポーツ団体。それぞれが役割を果たしてこそ強い地域防災力が生まれる。

だからこそ近年は、防災を地域全体で考える流れが広がっている。

その中で注目されているのが、平時から人が集まり、学び、交流できる防災拠点の存在だ。

普段から地域に親しまれている場所は、いざという時にも人々が自然と集まる場所になる。今回のJFA防災拠点プロジェクトも、まさにその発想から生まれている。

防災拠点がエコパに-Journal-ONE撮影

防災拠点オープニングのテープカット-Journal-ONE撮影

防災拠点として進化するエコパ

今回の舞台となった静岡県小笠山総合運動公園エコパは、日本屈指のスポーツ施設として知られている。

サッカー日本代表戦やラグビーの国際試合が開催され、多くのスポーツファンが集う場所だ。また、まもなく開催されるアジア大会では女子サッカー競技のメイン会場にもなっている。

しかし、エコパが持つ価値はスポーツの舞台というだけではない。

エコパは袋井市の指定緊急避難場所および指定避難所としての機能も担っている。つまり平時はスポーツと交流の場でありながら、災害発生時には地域住民の命を守る場所へと姿を変える。

今回設置された防災トレーラーには、太陽光発電設備や防災学習スペース、大型モニター、備蓄機能などが備えられている。平常時は防災啓発や地域交流の拠点として活用され、災害時には支援活動のベースとなることが想定されている。

スポーツ施設が防災インフラとなる。その象徴となる一歩が、今回の防災トレーラー設置だった。

聖隷クリストファー高女子サッカー部もお手伝い-Journal-ONE撮影

聖隷クリストファー高女子サッカー部もお手伝い-Journal-ONE撮影

サッカーがつくる防災拠点の価値

イベント冒頭で挨拶に立ったのは、JFAサステナビリティ・リスペクト委員会防災・復興支援部会長の永島昭浩さんだ。

永島さんは被災地支援活動の経験を踏まえながら、サッカーが果たせる役割について語った。

「被災地で本当に必要なのは、災害が起きてからの支援だけではありません。平時から人と人とがつながっていることが何より重要です。サッカーには人を集める力があります。この防災拠点が、そのつながりを育む場所になればと思います」。

その言葉の背景には、能登半島地震や熊本地震など、数々の被災地と向き合ってきた経験がある。

支援物資も重要だ。しかし復旧・復興が進む中で必要になるのは、人と人をつなぐコミュニティの力だという。

続いて登壇した大榎克己 SFA会長も、静岡ならではの課題意識を語った。

「静岡県はサッカー王国と呼ばれていますが、それだけではありません。南海トラフ地震への備えを含め、防災先進地域でなければならないと思っています。スポーツを通じて地域社会へ貢献することもサッカー協会の重要な役割です」。

■記者プロフィール
編集部-矢澤
1995年早大卒、JR東海で国内外からの観光誘客に関する企画・宣伝を主に、百貨店、レンタカー、旅行代理店、広告代理店でも働く。趣味はスポーツ観戦と旅行。メジャーリーグ(MLB)は28球団のBall Parkで観戦済み(全30球団)。
アクセス

エコパスタジアム(静岡スタジアム)

  • 住所
    静岡県袋井市愛野2300-1(小笠山総合運動公園内)
  • TEL
    0538-41-1800
  • アクセス
    ① 東京駅 - 東海道新幹線 こだま 約100分 - 掛川駅 - JR東海道本線 約4分 - 愛野駅 - 徒歩 約15分
    ② 大阪駅 - 東海道新幹線 ひかり 約90分 - 浜松駅 - JR東海道本線 約20分 - 愛野駅 - 徒歩 約15分
    ③ 名古屋駅 - 東海道新幹線 こだま 約60分 - 掛川駅 - JR東海道本線 約4分 - 愛野駅 - 徒歩 約15分
    ④ 静岡駅 - JR東海道本線 約50分 - 愛野駅 - 徒歩 約15分 - エコパスタジアム
  • その他
    【営業時間】8:30 ~ 21:00 【休館日】年末年始 【その他】駐車場有り(通常無料※様確認)
取材・文:
編集部-矢澤( 日本 )
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