アジア大会での金メダル獲得へ臨む、女子バスケットボール日本代表。1大神雄子ヘッドコーチの下で新たなスタイルを磨き上げている。
1994年の広島大会以来、32年ぶりの日本開催のアジア大会。その舞台へ、どのように戦い方を構築し、成長しているのかを詳しく追う。
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アジア大会へ向けた女子日本代表の今
今年9月に名古屋を中心に開催される「第20回アジア競技大会」。そこへ向け、女子バスケットボール日本代表チームが精力的に候補者合宿を行っている。
同大会で Akatsuki Japanを率いる任を授かった大神HCが、どうやらその空気を作り出している様子だ。
大きな声は、合宿地である東京・ナショナルトレーニングセンターの広いバスケットボールコートにもよく響き渡っていた。
「一番、ベースとして持っておきたいのは『パッションとエナジー』。私(がHC)じゃなかったとしてもベースとして一番なければいけないものなのかなとは思っているんですけど、自分がコーチとして大事にしている部分でいったところでもあるので、ここはしっかりとコートで表現してくれる選手たちにも伝え続けたいなと思っています」。
Wリーグ・トヨタ自動車アンテロープスで同職に就く大神HC。6月1日に行われた公開練習後、集まったメディアの誰もが聞き逃すことのない大きく、切れ味の良い口調でそのように話した。

大神HCが溌剌とした雰囲気を作っている‐永塚和志撮影
大神雄子HCが示す戦術的アプローチ
速さと粘りを軸にした日本のスタイル
最年長が27歳で平均は24.1歳と若手の多いチームは、その情熱と熱量の高さが際立つ指揮官から、40分の試合の間、くまなく全力をコート上で出し切ることを求められている。
世界に対して身長を含めたサイズでの不利が否めない日本。そのため、追求するゲームは速さと粘り、そして細部へのこだわりだ。そのことは大神氏のチームだけでなく、男女を通じて日本が志向すべきものとはなっている。大神HCはこの日のミーティングにおいて、チームが自分たちのすべきゲームにおける「共通理解」をどれだけ理解しているかが肝要であるかを強調した。
40分、コートに立つ者は常に全力を出し切ることを求められる。とはいえ、がむしゃらに走り回るだけでは当然、勝てるレベルの質のチームを作り上げることはできない。
高さのアドバンテージで相手に利を与えてしまうハーフコートの展開ではなく、攻守においてフルコートで戦うことが日本に求められることである。大神HCは選手たちへ向けて念を押すように語りかけた。

選手にポイントを説明する大神HC‐永塚和志撮影
ポイントガードに求められる“プッシュ”の意識
その上で、ボールを運び司令塔の役割を担うポイントガード陣には「もうちょっと(ボールを)プッシュする意識を持ってもらいたい。」と要求する場面もあった。
速いゲームという点では共通していても、HCが変わればその中身、細部は異なってくる。女子代表はドイツのベルリンで行われるFIBA女子ワールドカップへの出場が決まっている。しかし、大会日程が9月の4日から13日までとアジア大会(女子バスケットボール競技は9月17日から26までが開催期間)までの時間がない。それゆえ、大神氏がコーリー・ゲインズHCの代理を務める形となる。
若手中心のアジア大会のためのチーム。とはいえ、同じ女子代表という傘の下に入るという点でチームの戦い方、スタイルという土台は共通している。しかし、選考されている選手も違うこともある。土台の上に何を積み重ねていくかはあくまで現場を預かる大神HCが担う。
「基本的にはベースは同じかなと思います。ただ、身長とか経験というところでは髙田(真希、デンソー アイリス)、渡嘉敷(来夢、トヨタ自動車)、宮澤夕貴(富士通レッドウェーブ)がいるかといったらそうじゃない。だから、よりアグレッシブに攻めなきゃいけない。それは攻守でもう少し具体化していかなきゃいけないとは思うんですけど、ベースは変わっていません」。

赤木里帆(右から2番目) と笠置晴菜(左)‐永塚和志撮影
リバウンド強化と守備のこだわり(アジア大会含む)
アジア大会 を見据えたリバウンドの重要性
現状の19名の代表候補には身長180cm以上の選手が5名おり、平均身長は174.5cmだ。それら180cm以上の選手も、純然たるインサイドの選手は栗林未和(日立ハイテク クーガーズ、188cm)のみ。あとは機動力が高く、外でもプレーができる者たちだ。

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