規則の文面上、わざとかどうかの区別はありません。汗でグリップが滑ったなど、うっかり落とした場合も失点の対象です。
パデルのラケットには、安全コードの装着が義務づけられています。事故を防ぐための装備なので、プレー前には必ず手首に通しておきましょう。グリップが滑りやすいときはタオルで汗をふいたり、グリップテープを巻き直したりしておくと安心です。
相手の邪魔をすると失点かやり直しになる
相手がボールを打とうとしているときに、動きや声で邪魔をする行為は「妨害」として扱われます。わざと邪魔をした場合は、相手のポイントです。
一方で、わざとではない妨害の場合は失点にはならず、そのポイントをやり直します。ただし、同じペアが意図しない妨害を2回起こすと、2回目は失点として扱われるため注意が必要です。
このほか、ボールが破れたり、ほかのコートからボールが転がり込んだりした場合も、ポイントのやり直しになります。規則では、やり直しを求める場合はすぐに申し出る必要があるとされています。審判がいない仲間内の試合でも、気づいた時点でプレーを止めて声をかけ合いましょう。
初心者がつまずきやすいルールのポイント
ルールを一通り覚えても、実際にコートに立つと判断に迷う場面は意外と多いものです。ほかのラケット競技の経験者ほど、以前の感覚で動いてしまいがちです。ここでは、初めて試合をする人がつまずきやすいポイントを、試合前の準備とプレー中の判断に分けてまとめました。事前に知っておくだけで、防げるミスや揉めごとはぐっと減らせるでしょう。
仲間内の試合はデュース方式とセット数を先に決めておく
パデルの得点ルールには、デュースの決め方やセットの長さに複数の選択肢があります。試合を始めてから「デュースはゴールデンポイントだと思っていた」と食い違うと、スコアの数え方で揉める原因になります。
そのため、仲間内で試合をするときは、始める前に次の2点をそろえておくのがおすすめです。1つはデュースをクラシック、スターポイント、ゴールデンポイントのどれで行うか、もう1つは6ゲーム先取かミニセットかといった試合の長さです。
コートを時間単位で借りる場合は、利用時間から逆算して形式を選ぶと、途中で時間切れになるのを防げます。大会に出る場合は、採用ルールを要項で確認しておきましょう。
壁から戻るボールを待ちすぎると2バウンドになる
壁を使えるパデルでは、「壁に当たってから打てばいい」と待ちすぎて、2バウンドさせてしまうミスが初心者に多く見られます。
自陣で1回バウンドしたボールが、必ず壁まで届くとは限りません。勢いの弱いボールは壁に当たる前に床へ落ち、2回目のバウンドになってしまいます。壁に当たって戻ってきたボールも、跳ね返りが小さければすぐに床へ落ちるので注意が必要です。
コツは、バウンドした時点でボールの勢いを見て、壁まで届くかどうかを早めに判断することです。届かないと感じたら、壁を待たずに前へ出て打ち返しましょう。壁際では、あらかじめ壁から少し離れて構えておくと対応しやすくなります。
ネットを越えてくる前のボールは打てない
ネット際に詰めていると、つい手を伸ばしてボールを早く打ちたくなります。しかし、ボールがネットを越えて自分側に来る前に打つと、打った側の失点です。
ボレーは、ボールが自分側のコートの上空に入ってから打つのが基本となります。ネットに触れても失点になるため、ネット際のボールほど落ち着いて引きつけることが大切です。
ただし、例外もあります。相手が打ったボールが自陣でバウンドし、壁や回転の影響でネットを越えて相手側へ戻っていく場合は、追いかけて打ち返すことが認められています。このときも、ネットや相手コートに触れないことが条件です。
時間に関するルールは主に大会で適用される
FIPの競技規則には、ポイント間は最大20秒、コートチェンジは最大90秒といった時間の決まりもあります。試合前の練習ラリーは3分、セット間の休憩は最大120秒です。
これらは主に審判がいる大会で運用されるルールで、違反を繰り返すとファーストサーブやポイントを失う罰則も定められています。
意外なのが、ポイントとポイントのあいだは飲食をしてはいけないという決まりです。水分補給は、コートチェンジの休憩時間に行うのが基本となります。
仲間内の試合で秒数まで厳密に計る必要はありませんが、大会に出るつもりなら、普段から早めに次のポイントを始める習慣をつけておくと安心です。
よくある質問
パデルのルールを覚え始めると、細かな場面で「これはどうなるの?」と気になることが出てくるものです。ここでは、判定が分かれやすい場面やルールの確認先も含めて、本文で触れきれなかった疑問や初心者が気になりやすい質問をまとめました。試合前の確認や、プレー中に迷ったときの参考として役立ててください。












