パデル専用シューズは切り返しと踏ん張りに強くできている
パデル専用シューズは、砂をまいた人工芝でグリップを発揮できるよう設計されています。テニスがベースラインに沿った横方向の動きを中心とするのに対し、パデルは前後の動きや体の回転が多く発生します。そのため専用モデルは、回転しやすいようソールをやや硬めにし、甲の部分は柔らかく仕上げているものが多くみられます。
週に何度もプレーするようになったり、壁際まで走って返す場面が増えてきたりしたら、専用シューズを検討する価値は十分あります。ただし最初の1足として必須ではありません。まずは手持ちの靴かレンタルで始め、続けられそうだと感じてから買い足すほうが、無駄が出にくいでしょう。
ランニングシューズや普段履きは滑って転倒しやすい
もっとも避けたいのが、ランニングシューズや普段履きのスニーカーでコートに立つことです。用具メーカーの案内でも、ほとんどのパデルコートは砂入り人工芝であり、普通のスポーツシューズでは滑って転倒する恐れがあると注意が示されています。ランニング用は前後の動きを前提にした作りで、横方向の支えが弱いことも理由の1つです。
パデルは壁に跳ね返るボールを追って、左右や斜め後ろへ細かく動くスポーツです。足首をひねったり、勢いのまま壁やガラスに接触したりすれば、初日から怪我につながりかねません。適した靴が手元にないなら、シューズのレンタルがある施設を選ぶのが現実的な選択になります。
ここまでの内容を、種類ごとに整理すると下記の通りです。
| シューズの種類 | 砂入り人工芝での適性 | ソールの特徴と注意点 |
|---|---|---|
| パデル専用シューズ | ◎ 最適 | 砂入り人工芝でのグリップを前提に設計されている。切り返しや踏み込みの多い動きに合わせ、ソールは硬めでねじれに強い |
| テニスシューズ (オムニ・クレー用) |
◎ そのまま使える | 細かい突起やヘリンボーン状の溝が砂をかき分けて止まる。手持ちがあれば買い足さずに始められる |
| テニスシューズ (オールコート用) |
△ グリップが落ちる | 溝が浅く、砂の上では十分なグリップを得にくい。砂の量が少ないコートなら代用できる場合もある |
| テニスシューズ (ハードコート用) |
△ 相性はよくない | 摩擦の強い路面向けでソール面が平坦。砂の上では滑りやすく、狙った位置で止まりにくい |
| ランニングシューズ・ 普段履きのスニーカー |
× 避けたい | 前後の動きを想定した作りで横方向の支えが弱い。滑って転倒する恐れがあるため、レンタルシューズの利用が安全 |
自分の靴がどこに当てはまるかを確認したうえで、足りない場合はレンタルの有無を予約時に問い合わせておくと、当日の不安がなくなります。
テニスシューズはソールの種類しだいで代用できる
テニス経験者から多いのが、手持ちのシューズをそのまま使えるかという疑問です。専用シューズもありますが、テニスシューズでも十分に代用できると案内されています。判断の分かれ目はソールの種類にあるので、手元の1足をどう扱えばよいかを具体的に見ていきましょう。
オムニ・クレー用を持っているならそのまま使える
日本でテニスをしてきた方なら、オムニ・クレー用のシューズを持っている可能性が高いはずです。国内のテニスコートは砂入り人工芝が広く普及しており、スクールや公営コートで使う靴として一般的だからです。このタイプはパデルコートの床とも相性がよく、買い足さずにそのままコートへ持ち込めます。
見分け方は簡単で、ソールの裏に細かな突起がびっしり並んでいるか、杉綾状の溝が全面に刻まれていれば該当します。すり減って凹凸が平らになっている場合は、新しい靴と同じようには止まれません。数年前から下駄箱に眠っている1足なら、出発前に裏側を一度確認しておきましょう。
ハードコート用とオールコート用はグリップが落ちる
一方、ハードコート用やオールコート用のテニスシューズは、砂の上で本来の性能を出し切れません。硬い路面の摩擦に合わせて設計されており、ソール面が比較的平坦なためです。砂の量が少ないコートであれば代用できる場面もありますが、砂がしっかりまかれた床では滑りやすさを感じるでしょう。
とはいえ、まったく使えないわけではありません。初回の体験レッスンのように、動く範囲も強度も限られる場面なら大きな支障は出にくいものです。無理に急停止や急な方向転換をせず、様子を見ながら動くという前提であれば、最初の1回をしのぐ選択肢にはなります。
レンタルより自前のテニスシューズが安全になる場合もある
シューズのレンタルを用意している施設は多くありますが、在庫や取り扱いサイズには限りがあります。足に合わないサイズしか残っていなければ、靴の中で足が動き、踏ん張ったときに力が逃げてしまいます。履き慣れた自分のテニスシューズのほうが、結果として安全に動けるケースも少なくありません。












