アジアチャンピオンを決めるスポーツの祭典「アジア大会」も10日目を迎えた。そして各競技で熱戦が続く中、9月28日から新種目「パデル」がついに幕を開けた。スペインをはじめ海外で高い人気を誇るパデル。そんな自国開催となる今大会は、日本国内でその魅力を広める絶好の機会だ。
そして、その期待に応えるように大会初日から日本代表チームは激闘を繰り広げ、詰めかけた観客を大いに沸かせることとなった。
今回、会場となったのは名古屋市・バンテリンドーム ナゴヤに隣接する「東スポーツセンター」。ここは、ナゴヤドーム前矢田駅からドームへ向かう途中に位置し、アクセスも抜群の会場だ。

会場となった東スポーツセンターの入口ーJournal-ONE撮影
日本勢のトップバッターは、結成3年目の「てるしん」ペア
この日、まず男子ダブルス第1ラウンドに登場したのは、安藤 輝明選手・中村 慎之助選手の「てるしん」ペア。約3年前からペアを組む二人は、役割分担も見事なほどにハマっている。中村選手が力強い打球で押し切るアグレッシブなプレーを見せれば、安藤選手は巧みな配球とリードでゲームを組み立てる。
そんな、日本勢のトップバッターとしてコートに立った二人の初戦の相手。それはレバノン代表の EL HALLAK Tamim(エル・ハラク・タミム)選手と TOHMER alph(トーメ・ラルフ・アデル)選手だ。体格で勝る大型ペアを相手に、どのような戦いを見せるのか注目が集まった。
黒を基調とした会場に映える青いガラスコート。独特の緊張感と新鮮な熱気の中、運命の試合が始まった。

日本勢の初陣として安藤 輝明選手(左)・中村 慎之助選手(右)が登場-Journal-ONE撮影
一進一退のフルセット!粘りのプレーで掴んだ勝利
試合は第1セットから激しい攻防となった。パデルはテニスとほぼ同様のスコア形式で、6ゲームを先取した方がセットを獲得する。4-4で迎えた第9ゲームをレバノンペアに奪われ追い詰められた。しかし、ここから日本ペアは驚異の粘りで取り返し、5-5のタイに持ち込む。その後も互いに譲らない展開が続いたが、粘り勝ちで7ゲーム目を獲得。てるしんペアが第1セットを先取した。
続く第2セットは、レバノンペアの猛追を抑えきれず2-6で落とした。そして、勝負は最終第3セットへ持ち越された。
迎えた第3セットも一進一退の攻防が続く。惜しくも第1ゲームを落としたものの、日本ペアはデュースからの粘りを見せて2ゲームを連取。試合時間が2時間を超えた3-3の場面からさらに2ゲームを連取し、5-3と勝利へ王手をかけた。

ラリーが長くても粘りをみせていく「てるしんペア」ーJournal-ONE撮影
レバノンペアも意地を見せて1ゲームを返し5-4となる。しかし、焦りからか次第にミスが目立ち始めた。この機を逃さず、てるしんペアはアグレッシブに攻めつつも丁寧な繋ぎで日本らしい粘り強さを発揮。最後は相手の返球がネットにかかり、ゲームセット。2時間超えの死闘をセットカウント2-1で制し、見事な勝利を収めた。
「ホームの応援が力になった」
激闘を終えた二人は、試合後に次のように振り返った。
中村選手:「実は、レバノンの選手とは昨年の国別対抗戦でも対戦していました。今日は苦しい時間帯にもしっかりコミュニケーションを取り、プレーを修正できたことが勝利に繋がったと思います。」
安藤選手:「今日は日本代表の初陣ということで緊張もありましたが、気合十分で臨みました。しかし、自国開催ということもあり、ホームの温かい応援に背中を押されて強い気持ちでプレーできました。」

試合後にインタビューに答える安藤 輝明選手(右)、中村 慎之助選手(左)-Journal-ONE撮影
さらに、得意なプレーが活きた場面について問われた二人。ここではペアならではの息の合った掛け合いも見せた。
中村選手:「序盤は新しいボールでよく跳ねたので、上からのスマッシュで積極的に決めに行きました。ボールの弾みが落ち着いてきてからは、動きの速さを活かした戦い方に切り替えられました。」
安藤選手:「今日はしんちゃん(中村選手)のアグレッシブなプレーが光っていました。しかし、僕の配球やコントロールという“土台”があってこその活躍だった。―ということはしっかり伝えておきたいです(笑)。」
パデルの魅力をより多くの人へ
テニスに似たルールでありながら、壁を使ったラリーや駆け引きなど独特の魅力を生み出すパデル。今日初めて観戦したというファンに向けて、二人は見どころを語った。















