「この子はあと2週間くらいで傷が治ると思いますよ」と、優しく教えてくれた新野館長。
バックヤードには他にも研究室や調餌室などがあり、どこを見ても興味深い発見ばかり。こうした舞台裏を間近で体感できるのもSATOUMIならではの魅力。子どもから大人まで夢中になれる充実のツアーとなっています。

バックヤードでの裏側を覗くことができますーJournal-ONE撮影
バックヤードをしっかり満喫したヴェールズの3人。続いては入口へ戻り、新野館長とともに表の展示エリアを見て回ります。
6つのエリアからなるSATOUMI
SATOUMIの展示は「足摺の原生林」「プロローグ」「竜串湾」「足摺の海」「外洋/ウミウシ・クラゲ」「深海」という6つのエリアで構成されており、順路に沿って見進めていきます。
先頭を進む新野館長の解説に耳を傾けながら進んでいくと、最初のエリア「足摺の原生林」へ。ここでは、なんと本日デビューしたばかりというカナヘビに遭遇。取材日とデビュー日が重なる強運に運命を感じたヴェールズの3人は、揃って写真を撮ったりガラス越しにじっくり眺めたりと、さっそく夢中な様子です。

この日デビューしたカナヘビと一緒に記念写真-Journal-ONE撮影
さらに奥へ進むと、四国固有種の「イシズチサンショウウオ」。さらに6年前に小学生が発見したという「トサシミズサンショウウオ」の姿も。高知にゆかりのある名前がついた珍しい生きものを前に、選手たちもまるで子どものようにケージへ張り付くようにして見入っていました。
エリアを進むにつれ、まるでウミガメが空を飛んでいるかのように見える水槽。そして色とりどりの鮮やかなサンゴたちが次々と現れます。足摺の海を丁寧に再現した美しく神秘的な世界観に、選手たちからも感嘆の声が漏れていました。

空に浮かぶウミガメを覗く選手たち-Journal-ONE撮影
全国でも珍しいウミウシの展示
このSATOUMIで特に目を引くのが、全国的にも珍しい数多くのウミウシの展示です。その色鮮やかな姿やユニークな形から「海の宝石」とも呼ばれるウミウシは水族館の人気者ですが、実は長期間の飼育が極めて難しい生きものの一つ。
「一番の理由は食べ物の特殊性なんです。ウミウシの多くは特定の海藻や海綿、ヒドロ虫しか食べない偏食家。種類ごとに好きな餌が違うため、自然界と同じ餌を安定して用意するのが難しく、食べないまま弱ってしまうこともあります」と新野館長が教えてくれました。
さらに、体が小さく環境の変化にも敏感なため、水温や水質、塩分濃度のわずかな変化が生育に影響してしまうのだそう。寿命が数か月程度と短い種類も多く、生態の多くが謎に包まれていることも飼育の難しさに繋がっています。
綺麗なウミウシを見つめながら館長の説明に耳を傾ける選手たち。その美しい展示の裏側には、細やかな餌の準備や水質管理、一匹ごとの観察といったスタッフの並々ならぬ努力があります。 小さな体と繊細な生態を知ることで、ウミウシとの出会いがより特別で貴重なものに感じられた様子の3人でした。

全てのエリアを丁寧に案内してくれる新野館長-Journal-ONE撮影
館内を彩る注目のエリア
SATOUMIの中で特にユニークなのが「黒潮の恵み」エリアです。 日本の南岸を流れる世界最大級の暖流・黒潮は、温暖な海水とともに豊かな海の恵みを運び、高知の沿岸気候や食文化にも大きな影響を与えています。
このエリアの最大の特徴は、水槽で元気に泳ぐ生き物たちが、地元でどんな料理として味わわれているかを写真とともに紹介している点。 「泳ぐ姿」と「食卓に並ぶ姿」という斬新な“ビフォーアフター”展示を提案したのは、ほかでもない新野館長です。「子どもたちに地元の食材を身近に感じ、食への関心を深めてほしい」という想いから、食育の一環として企画されました。

館長こだわりのエリアには食についても紹介しているーJournal-ONE撮影
全国的に見ても珍しいこのユニークな展示に、選手たちも最初は驚いた表情を見せていました。 しかし、地元の海と生きものを届けるSATOUMIだからこそ、地域に根ざした食文化に触れられるこの展示はまさにぴったり。身近な自然や命のつながりに目を向けるきっかけをくれる、注目のスポットです。















