大会3日目、日本勢の最後を飾ってコートに登場したのは、第2シードの塚本 早紀選手・徳本 佳恵選手ペア。シードにより2回戦からの登場となった2人にとって、これが今大会の初戦。バーレーンのファトマ・ジャナヒ選手・アイシャ・アラワディ選手ペアと、準々決勝進出をかけて対戦した。
注目の初戦、その立ち上がりから日本ペアの丁寧なプレーが光った。オープニングゲームではコーナーを突くショットでいきなりブレイク。続くゲームも左右へ巧みに打ち分け、スマッシュを交えながら一気に主導権を握る。デュースに持ち込まれても慌てることなくポイントを重ね、相手に付け入る隙を与えない。6-0で第1セットを奪った。
その勢いは第2セットに入っても変わらない。立ち上がりから2ゲームを連取すると、第3ゲームでこの日初めてゲームを奪われる。それでも流れは渡さず、すぐさま3-1に。再び日本ペアのペースに持ち込み、最後まで危なげないプレーで6-1。ストレート勝ちで初戦を突破した。
初戦の緊張も、第2シードとしての重圧も感じさせない堂々たる勝利。これで日本勢は、男女ともに出場した全4ペアがベスト8入り。地元の声援を背に、そろって準々決勝へと駒を進めた。
目指すは「金メダル一本」揺るがぬ目標を胸に、2人で頂点へ

試合後、徳本選手は「私たちにとって最初の試合だったので、少し緊張しました」と振り返りながらも、「2人らしく声を出して、いいところを全部出せた」と初戦の手応えを口にした。一方の塚本選手は「いい入りができて、そのまま最後までできた」と話し、第2シードとして迎えた初戦を危なげなく突破した。
そんな2人の強さを支えているのが、明確な役割分担だ。徳本選手によれば、塚本選手は前でトリッキーなショットを繰り出し、ポイントを決めて会場を沸かせる役割。一方、自身は「ゲームを忠実に作る担当」と話す。徳本選手が相手を動かしてチャンスを作り、最後は塚本選手が仕留める。互いの持ち味を生かしたプレーが、この日の快勝にもつながった。
また、2人の背中を押したのが、スタンドから降り注ぐ大きな声援だった。塚本選手は「上から応援が降ってくるのがうれしかった。やっていて気持ちよかった」と笑顔。代表選考の試合から応援に駆けつけている友人もいるといい、徳本選手は「ずっとついてくれている大切な友人です」と感謝を口にした。
そして、2人が見据える先は明確だ。徳本選手は「私たちの目標はもう金メダル一本」と力を込める。同時に、このアジア大会をきっかけに日本でパデルがさらに盛り上がり、初めて競技を見た人にも「やってみたい」と感じてもらいたいという。塚本選手も、これほど多くの観客の前でプレーできる機会は国内では珍しいと話し、「パデルの魅力が少しずつ広まっているのかな」と手応えを感じていた。
金メダルを目指す戦いと、その先にある日本でのパデル普及。まずは初戦を快勝で突破した2人が、次なる準々決勝へ挑む。
大会3日目・男女ダブルス2回戦 全結果
9月30日は、男女ダブルスの2回戦が行われた。この日の試合をもってすべてのベスト8が出そろい、準々決勝へ進むペアが決定。大会3日目の全試合結果は以下の通り。
| 種 別 | ラウンド | ペア1(日本語表記) | 国・地域1 | ペア2(日本語表記) | 国・地域2 | 結 果 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 女子ダブルス | 2回戦 | ダナ・アバド/ジョシア・マラザルテ | フィリピン | チャン・ウィン/ラウ・ヒウ | ホンコン・チャイナ | 2-1(6-1,6(6)-7(8),6-3) |
| 女子ダブルス | 2回戦 | メラニー・ラウ/シャリファ・ワン | マレーシア | サバ・ナジャフィデハギ/ネダ・モハマドタギプール | イラン | 1-2(3-6,4-6,1-6) |
| 男子ダブルス | 2回戦 | クリスチャン・チン/アイダン・ユヌス | マレーシア | ティムール・ハビブリン/エフゲニー・ダニロフ | カザフスタン | 2-1(6-2,3-6,6-3) |
| 男子ダブルス | 2回戦 | ジェイソン・ラピダス/アルジル・カニサレス | フィリピン | チャウ・クワン/ロー・ロク | ホンコン・チャイナ | 2-0(6-2,6-2) |
| 女子ダブルス | 2回戦 | ノベラ・プトリア/ベアトリス・グムリャ | インドネシア | サハベ・ファルド/ザハラ・カフリジ | イラン | 2-0(6-3,6-1) |
| 女子ダブルス | 2回戦 | タオ・タン/マリアン・カパドシア | フィリピン | チャン・ヒウ/ロー・イク | ホンコン・チャイナ | 1-2(7-5,4-6,4-6) |
| 男子ダブルス | 2回戦 | バレンティヌス・ングラ/アルマンド・ソエマルノ | インドネシア | 安藤 輝明/中村 慎之助 | 日本 | 0-2(3-6,1-6) |
| 男子ダブルス | 2回戦 | モハメド・カーン/ショーン・ロー・エスコト | フィリピン | ハミ・ゴレスタン/アリヤ・ロガニ | イラン | 0-2(1-6,0-6) |
| 女子ダブルス | 2回戦 | ファトマ・ジャナヒ/アイシャ・アラワディ | バーレーン | 塚本 早紀/徳本 佳恵 | 日本 | 0-2(0-6,1-6) |
| 女子ダブルス | 2回戦 | アリージュ・ファレ/アラヌード・ヤマニ | サウジアラビア | ナタリー・ナークプラサート/ダレス・スリルンルアン | タイ | 0-0(0-0,0-0,0-0) |
| 男子ダブルス | 2回戦 | マシャリ・ナイフ/ラシェド・ナイフ | サウジアラビア | アブドゥルアジズ・レダ/フアド・ベフベハニ | クウェート | 2-0(6-1,6-0) |
| 男子ダブルス | 2回戦 | アブドゥルカハル・アリアン/レイマーク・グルフォ | フィリピン | ファレス・アルジャナヒ/アブドゥラ・アルアブドゥラ | アラブ首長国連邦 | 0-0(0-0,0-0,0-0) |
日本勢がそろって8強入り!初代メダリストを目指す戦いは佳境へ
大会3日目の戦いを終え、男女ともに準々決勝へ進むベスト8が出そろった。日本勢は、男子の富田 一輝選手・畠山 成冴選手ペア、安藤 輝明選手・中村 慎之助選手ペア、女子の佐藤 千文選手・小澤 琴巳選手ペア、塚本 早紀選手・徳本 佳恵選手ペアと、出場した全4ペアがベスト8入り。地元開催の大舞台で、そろってメダルへの望みをつないだ。













