最終回に神宮球場を包んだ異様な空気
そして、2-1の1点差で迎えた最終回、優勝へのマウンドを託された中原。しかし、この回先頭の5番・一宮知樹(2年・八千代松蔭高)に左中間を破る二塁打を浴びる。さらに続く打者に死球を与えピンチを迎えた。
無死一、二塁となった一打サヨナラのチャンスに、慶應義塾大学の応援は最高潮に達する。これにより、スタンド全体も異様な空気に包また。当然、マウンド上の中原にかかる重圧も想像しがたいものがあっただろう。
しかし、このピンチでギアを入れ直した中原。続く3人の打者を渾身のストレートで空振りの三振に切って取ると、大きく天に向かい雄叫びを挙げた。
その優勝を決めた瞬間、マウンドの中原に関西大学の選手たちが集まる。試合終了の直前、両手をそっと組んで祈るように中原を見つめる米沢。その米沢の肩に手をかけて中原を見つめる百合澤の姿がベンチにあった。

小田監督は3本柱に絶対的な信頼を寄せていた-Journal-ONE撮影
“日本一の応援”から期待される大学野球の人気復活
1回戦から接戦を勝ち抜いた関西大学。米沢、百合澤、中原の3本柱の活躍はもちろん、選手やサポートメンバー、スタッフ全ての力を結集させて掴んだ栄冠だ。
その中で、1回戦から小田監督が常にコメントしていた、「日本一の応援、それを牽引する日本一の応援団があっての勝利。その日本一の応援席と一緒に学歌が歌えて幸せ。」という言葉が今大会を物語る。

関西大学大応援団を背に戦う選手たち-Journal-ONE撮影
かつて日本野球で最高の人気を博した大学野球。しかし最近、NPPはもちろん高校野球にも人気、知名度が押されている状況が続いている。
在校生、OBが一体となり選手たちを支え続けた関西大学の優勝に心からの拍手を送る。
それと同時に、全国から集まった大学生たちの熱い戦いが、生徒たちやOB、野球ファンにより愛されるきっかけになるのでは。と、期待を持たせるフィナーレとなった。













