ラグビー日本代表の司令塔が試合を主導
ラグビー日本代表が手にした歴史的勝利の価値
この試合では、先発SO伊藤に加え、リザーブから出場したPR(プロップ)大塚壮二郎(関西学院大学4年)、日本で10年プレーしてきたLOマイケル・ストーバーグ(ブレイブルーパス)、そしてSH上村樹輝(コベルコ神戸スティーラーズ)の計4人が初キャップを獲得した。
新たにエディー・ジョーンズHC体制となった2024年。そこから、初めて世界ランキング上位のチームからの白星奪取となった。
また、日本代表がイタリア代表に勝利するのは8年ぶり。その結果、通算成績は3勝8敗となった。

初キャップのPR大塚(関西学院大学4年))‐斉藤健仁撮影
齋藤直人と伊藤龍之介が実現したゲームコントロール
「SH齋藤直人とSO伊藤龍之介の判断は素晴らしかった。ランとキックのバランス、9番から蹴るのか、10番から蹴るのかという判断が非常に良かった。その結果、4、5回ほど、相手陣でのスクラムの機会を得ることができた」。
試合後、ハットリーHC代行は2人を称えた。
また、相手を1トライに抑えたディフェンスについても触れた、HC代行。
「(ディフェンスコーチの)ギャリー・ゴールドが、素晴らしい仕事をしてくれている。今週はエディー(・ジョーンズHC)もアグレッシブにディフェンスをするチームであることを示してきた。ボールを奪い返し、トランジション(攻守の切り替え)の中でプレーする。それは自分たちの大きな強みだと考えている。」と胸を張った。
2年前、14-42で敗れたイタリア代表戦にも出場していたキャプテンのLOディアンズ。
「セットプレーやキックに対してしっかり対応できた。自分たちでゲームをコントロールできた感覚がある。9番、10番のキックのタイミングや、アタックするタイミングもすごく良かった。ラインアウトディフェンスやスクラムでも大きくやられている感じはなかった。だからこそ、自分たちでゲームをコントロールできた。」と手応えを口にした。

会見に臨むディアンズ主将とニール・ハットリ―代行-斉藤健仁撮影
司令塔の伊藤龍之介、見事な日本代表デビュー
新司令塔、代表デビューまでの道のり
この試合でファンから大きな注目を浴びたのは明治大学4年のSO伊藤だった。
明治大学の学生として31年ぶりにキャップを得た伊藤。2月から『JAPAN TALENT SQUADプログラム』の合宿で、ジョーンズHCの薫陶を受けた。
そして、4月のU23日本代表のオーストラリア遠征で4試合に出場。つづく、5月の日本選抜でも2試合に出場した。そして、先週のマオリ・オールブラックス戦でも10番を背負った伊藤。
この7試合を経験した上で、今年最初のテストマッチで初先発した。伊藤はしっかりとジョーンズHCのラグビーを経験し、積み重ねてきた。その結果、初のテストマッチで実力を十二分に披露した、というわけだ。

初キャップのSO伊藤(明治大4年)‐斉藤健仁撮影
ラグビー日本代表を勝利へ導いた伊藤龍之介の判断力
「今までより緊張したが、勝利で終われたことは率直にうれしい。そして、すごくホッとした。(勝利できた要因は)準備がすべて。慣れない環境や、会って1・2週間の選手もいる中で、たくさんコミュニケーションがとった。齋藤直人さんとたくさん話し、不安を消して試合に臨めた。その結果、パフォーマンスをしっかり発揮できた。」
伊藤は試合後、そう言って安堵の表情を見せた。
また、21歳の司令塔は「攻め急ぎすぎないように、自分たちでボール持って体力使い過ぎないようにプレーした。良いタイミングで蹴って、相手にプレッシャーかけることができた。準備したセットプレーで戦うという意識でやっていた。」と振り返る。
続けて、「直人さんや(廣瀬)雄也さんと話して、停滞して無理に攻めるのではなく、コンテストキックを蹴って、とやっていた。マオリ・オールブラックス戦の経験も少し活きていた。あの試合は、判断が遅れた部分があった。そのため、早め早めに判断して、良いキックが蹴れた。」と語った。

キックを蹴るSO伊藤‐斉藤健仁撮影
若手の台頭とベテランのパフォーマンスが生んだ価値ある白星発進
昨年の日本代表戦で、全試合で先発したSO李承信(スティーラーズ)。今季は手術をするため、代表戦への出場は現状、難しいとのこと。

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