2026年の規則改定では、この扱いが明確になりました。ラリー中にコードが切れたり外れたりした場合、またはラケットを落とした場合は、その時点でポイントを失います。
握りが甘いまま強く振ると起こりうるため、スイングの前に一度確認しておくとよいでしょう。競技として出場するなら、コードの状態を試合前にチェックする習慣をつけておくことをおすすめします。詳細はFIPの公式規則で最新をご確認ください。
テニスの技術がパデルで活きるポイント

戸惑う部分がある一方で、テニスの経験が大きな武器になる場面も数多くあります。
ゼロから覚え直すわけではなく、持っている技術の使いどころが変わるという理解が近いでしょう。活かしやすい4つの要素を見ていきます。
ボレーの技術がそのまま武器になる
パデルはネット前を取ったペアが優位に立つ競技です。相手を後方に釘づけにして、前で決めにいく展開が基本になります。
コートが狭く、ボールも弾みにくいため、ネット前での処理はテニス以上に登場回数が多くなります。ラケットが短いぶん扱いやすく、テニスでボレーを身につけている人ほど、その感覚を素直に持ち込めるはずです。
ストロークの打ち方に戸惑っても、ボレーから入れば早い段階でラリーに参加できます。まずはここを足がかりにするとよいでしょう。
ダブルスの陣形とネットを取る考え方が通じる
パデルはダブルスのみで行う競技なので、テニスのダブルス経験がそのまま生きます。2人で横に並ぶか前後に構えるかといった陣形の考え方や、相方との役割分担の感覚は共通しています。
前に出るタイミング、下がる判断、相手のロブに対してどちらが処理するかといった約束事も、テニスで培ったものを土台にできます。声かけの習慣がある人なら、なおさら有利でしょう。
コートが狭いぶん、2人の距離感はテニスより密になります。そこだけ調整すれば、戦術面での土台はすでにできている状態です。
ロブとスライスの打ち分けが役立つ
強打が決まりにくいパデルでは、相手を動かす球種の価値が上がります。なかでもロブは、ネットを取った相手を後方へ押し戻すための重要な武器です。
テニスでロブを使い分けてきた人なら、この感覚はすぐに応用できます。低く滑るスライスも、相手に持ち上げさせて主導権を握る手段として有効です。
速い球で押し切るのではなく、高さと回転で相手の立ち位置を動かす。この発想に慣れているかどうかで、上達のスピードは変わってきます。
スプリットステップと予測の感覚が活きる
コートは狭くても、壁の跳ね返りがあるぶんボールが動き続けます。相手の打った瞬間に構え直すスプリットステップや、コースを先読みする習慣は、そのまま反応の速さにつながります。
テニスで身についた足の運びは、狭い範囲での細かい移動にも応用できます。壁の読み方さえ覚えれば、動き出しの速さで差をつけられるでしょう。
体力勝負になりにくいぶん、判断の速さが結果に直結します。長く競技に取り組んできた人ほど、その蓄積が効いてくる部分です。
パデルに関するよくある質問
最後に、テニス経験者からよく挙がる疑問をまとめておきます。道具の流用や未経験者との違いなど、始める前に引っかかりやすい点を中心に取り上げました。ひと通り目を通しておくと、初回のプレーがスムーズになります。
テニスのラケットやボールでパデルはできますか?
いずれも代用はできません。パデルのラケットは全長45.5cm以下と定められており、上限73.66cmのテニスラケットは規定に収まらないためです。形状もガットを張る構造とは根本から異なります。
ボールについても、パデル用は空気圧が低く抑えられています。テニスボールを使うと弾みすぎて壁まで届いてしまい、ラリーが成立しなくなるでしょう。
なお、パデルのラケットには手首に通す安全コードの装着が義務づけられており、この点でもテニスラケットは要件を満たしません。多くの施設ではラケットとボールの貸し出しがあるため、初回は借りて試すのが現実的です。
テニスシューズでパデルはできますか?
多くの場合、そのまま使えます。パデルコートの表面は砂を入れた人工芝が主流で、オムニ・クレーコート用のテニスシューズと相性がよいためです。砂の上でのグリップを想定した靴底の形状が、そのまま役立ちます。
一方、ランニングシューズは向いていません。左右への動きを支える構造になっておらず、砂の上で滑りやすいためです。
パデル専用シューズは、つま先や側面の補強が厚めに作られている点が特徴になります。ただ、始めたばかりの段階で買いそろえる必要はないでしょう。手持ちの靴が使えるかどうかは、予約時に施設へ確認しておくと確実です。
テニス未経験でもパデルは楽しめますか?
十分に楽しめます。ラケットが短く面のどこに当たってもまっすぐ飛びやすいため、初めてでもボールに当てやすい設計になっているからです。












