大脇晴。
9月に愛知県で開催されるアジア競技大会へ向け、女子日本代表チームが強化を進める。FIBA女子ワールドカップ(ドイツ・ベルリン)が同時期にあるため、アジア大会で日本は若手を中心とした選手構成で臨む。
若いということは、経験が浅いということでもある。しかし、だからこそ、彼女たちは貴重な代表活動を日の丸を背負ってプレーすることから少しでも自身の成長につなげたい。そして、ワールドカップやオリンピックに出るような「A代表」入りへつなげたいと考える。
その中の1人が、「91番」を身につける大脇晴(富士通レッドウェーブ)だ。

誕生日を間近に控える赤木里帆(中央)を祝う大脇(右)‐永塚和志撮影
大脇晴が憧れたデニス・ロッドマンと背番号「91」の原点
番号の由来は、昔からNBAを見てきた人にとってはすぐにその顔が思い浮かぶだろう。大脇は、元NBAのスター選手であるデニス・ロッドマン(元デトロイト・ピストンズ等)の放つ独特の輝きに惹かれ、自身も「91」を背負うことに決めた。
2004年生まれの22歳だ。ロッドマンのNBAキャリアを生中継で見ていた世代ではないものの、父親の影響でその破天荒なプレースタイルに魅了された。
映像で見たロッドマンが大脇晴の心を動かした
「お父さんが海外の映像を見ていて。で、自分はちっちゃい頃に見せられた動画が、マイケル・ジョーダンとかコービーとか有名な人もいたんですけど、その中でも髪型もすごく目立つし、リバウンド1本取っただけでも全力で喜ぶしみたいな。そういう姿を見てなんか感動しちゃって。」と話した大脇。
「初めてロッドマンを見て、『え、かっこいい。めっちゃ輝いてるな。』って思って心が動いたんですよ。自分も一個、一個のプレーで人の心を動かしたいなと思って91番にしました。」と、背番号を選んだ理由を語った。
大脇晴が目指す“心を動かす選手”
元気さと存在感が持ち味の大脇晴にとって、「91」は単なる背番号ではない。一つひとつのプレーで観客の感情を揺さぶり、チームに勢いをもたらす選手でありたいという決意の象徴でもある。

ディフェンスをかわす練習をする大脇-永塚和志撮影
大脇晴が担うアジア大会日本代表の重要な役割
もっとも、如実にディフェンダーとしての色が濃かったロッドマンとは違い、大脇はオフェンスでも輝きを放つ選手だ。
アジア大会のチームは平均身長が175cmに満たず、180cmを超える選手はわずか3人。大脇は178cmのパワーフォワード登録だが、国際大会では決して大きいサイズではない。
昨年12月のインカレ終了後からアーリーエントリー制度で富士通レッドウェーブに加入。Wリーグではスモールフォワードとしての役割にも挑戦しているが、代表ではパワーフォワードとしてプレーする。

アジア競技大会へ向けて強化を進める女子バスケットボール日本代表の大脇晴‐永塚和志撮影
大脇晴が重視するリバウンドの仕事
よりリングに近いエリアでのプレーが求められるPFとして、大脇は「リバウンドが一番大事」と語る。
身長198cmながらNBAで7度のリバウンド王に輝いたロッドマン。彼のように、サイズ差を技術と執念で埋めることは、日本代表のビッグマンに求められる資質の一つだ。
大神雄子ヘッドコーチは、大脇や田中平和らについて「身長は低いですけど跳ぶタイミングが早かったり、フィフティ・フィフティボールに飛び込んでくれる。」と期待を寄せている。

アジア競技大会で女子バスケットボール日本代表を指揮する大神雄子ヘッドコーチ‐永塚和志撮影
期待される機動力とディフェンス
日本代表はサイズで劣る分、「平面」で勝負する必要がある。大神HCは高い位置からプレッシャーをかけるためのフットワークを重視している。そのため、「脚を持っている選手」が今の日本に必要だと語る。
スピードと運動量に優れる大脇晴は、その構想に合致する存在と言えるだろう。
大脇晴の得点力とオールラウンドな才能
その能力はオフェンス面でも発揮される。
ドリブルからリングへ向かうアタック。そして、リバウンドを奪ってそのままボールを運ぶトランジション。さらには、味方シューターを生かすパス。大脇は現代型フォワードとして多彩な武器を備える。

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味の素ナショナルトレーニングセンター
- 東海道新幹線 東京駅 - 上野東京ライン(17分)- 赤羽駅 - 国際興業バス(7分)- HPSC陸上門バス停留所 - 徒歩3分
- 取材・文:
- 永塚 和志( 日本 )

大脇晴
2004年生まれ、山口県出身。178cmのパワーフォワードとして機動力と得点力を武器に、富士通レッドウェーブと女子日本代表で活躍する注目株。高校時代にはウインターカップで1試合51得点・32リバウンドを記録。東京医療保健大学では皇后杯で強豪デンソーアイリス相手に24得点を挙げるなど存在感を示した。U18女子アジアカップ、U19女子ワールドカップなど年代別日本代表でも経験を積み、2026年アジア競技大会の女子日本代表候補に選出。機動力、リバウンド力、ドライブ力を兼ね備えたオールラウンダーとして期待される。元NBAスターのデニス・ロッドマンに憧れて背番号「91」を着用。













