京都宇治の歴史、高知の豊かな食文化、鹿児島のダイナミックな火山と温泉。公共交通機関で巡る1泊2日の厳選モデルコースを提案。日常に上質な余白をもたらす地域経済と文化の深層に触れる、Journal-ONEの特集記事はこちら!

ニンテンドーミュージアム、高知のひろめ市場、鹿児島でフェリーの旅!公共交通機関で巡る1泊2日の厳選モデルコースを提案。日常に上質な余白をもたらす地域経済と文化の深層に触れる、Journal-ONEの特集記事はこちら!

アジア競技大会へ向けて強化を進める女子バスケットボール日本代表の大脇晴‐永塚和志撮影
TwitterFacebookLinePinterestLinkedIn

大脇晴。

快活さと際立った存在でありたいと臨む彼女は、「91」という番号を背中に背負う。

9月に愛知県で開催されるアジア競技大会へ向け、女子日本代表チームが強化を進める。FIBA女子ワールドカップ(ドイツ・ベルリン)が同時期にあるため、アジア大会で日本は若手を中心とした選手構成で臨む。

若いということは、経験が浅いということでもある。しかし、だからこそ、彼女たちは貴重な代表活動を日の丸を背負ってプレーすることから少しでも自身の成長につなげたい。そして、ワールドカップやオリンピックに出るような「A代表」入りへつなげたいと考える。

その中の1人が、「91番」を身につける大脇晴(富士通レッドウェーブ)だ。

誕生日を間近に控える赤木里帆(中央)を祝う大脇(右)‐永塚和志撮影

誕生日を間近に控える赤木里帆(中央)を祝う大脇(右)‐永塚和志撮影

大脇晴が憧れたデニス・ロッドマンと背番号「91」の原点

番号の由来は、昔からNBAを見てきた人にとってはすぐにその顔が思い浮かぶだろう。大脇は、元NBAのスター選手であるデニス・ロッドマン(元デトロイト・ピストンズ等)の放つ独特の輝きに惹かれ、自身も「91」を背負うことに決めた。

2004年生まれの22歳だ。ロッドマンのNBAキャリアを生中継で見ていた世代ではないものの、父親の影響でその破天荒なプレースタイルに魅了された。

映像で見たロッドマンが大脇晴の心を動かした

「お父さんが海外の映像を見ていて。で、自分はちっちゃい頃に見せられた動画が、マイケル・ジョーダンとかコービーとか有名な人もいたんですけど、その中でも髪型もすごく目立つし、リバウンド1本取っただけでも全力で喜ぶしみたいな。そういう姿を見てなんか感動しちゃって。」と話した大脇。

「初めてロッドマンを見て、『え、かっこいい。めっちゃ輝いてるな。』って思って心が動いたんですよ。自分も一個、一個のプレーで人の心を動かしたいなと思って91番にしました。」と、背番号を選んだ理由を語った。

大脇晴が目指す“心を動かす選手”

元気さと存在感が持ち味の大脇晴にとって、「91」は単なる背番号ではない。一つひとつのプレーで観客の感情を揺さぶり、チームに勢いをもたらす選手でありたいという決意の象徴でもある。

ディフェンスをかわす練習をする大脇-永塚和志撮影

ディフェンスをかわす練習をする大脇-永塚和志撮影

大脇晴が担うアジア大会日本代表の重要な役割

もっとも、如実にディフェンダーとしての色が濃かったロッドマンとは違い、大脇はオフェンスでも輝きを放つ選手だ。

アジア大会のチームは平均身長が175cmに満たず、180cmを超える選手はわずか3人。大脇は178cmのパワーフォワード登録だが、国際大会では決して大きいサイズではない。

昨年12月のインカレ終了後からアーリーエントリー制度で富士通レッドウェーブに加入。Wリーグではスモールフォワードとしての役割にも挑戦しているが、代表ではパワーフォワードとしてプレーする。

アジア競技大会へ向けて強化を進める女子バスケットボール日本代表の大脇晴‐永塚和志撮影

アジア競技大会へ向けて強化を進める女子バスケットボール日本代表の大脇晴‐永塚和志撮影

大脇晴が重視するリバウンドの仕事

よりリングに近いエリアでのプレーが求められるPFとして、大脇は「リバウンドが一番大事」と語る。

身長198cmながらNBAで7度のリバウンド王に輝いたロッドマン。彼のように、サイズ差を技術と執念で埋めることは、日本代表のビッグマンに求められる資質の一つだ。

大神雄子ヘッドコーチは、大脇や田中平和らについて「身長は低いですけど跳ぶタイミングが早かったり、フィフティ・フィフティボールに飛び込んでくれる。」と期待を寄せている。

アジア競技大会で女子バスケットボール日本代表を指揮する大神雄子ヘッドコーチ‐永塚和志撮影

アジア競技大会で女子バスケットボール日本代表を指揮する大神雄子ヘッドコーチ‐永塚和志撮影

期待される機動力とディフェンス

日本代表はサイズで劣る分、「平面」で勝負する必要がある。大神HCは高い位置からプレッシャーをかけるためのフットワークを重視している。そのため、「脚を持っている選手」が今の日本に必要だと語る。

スピードと運動量に優れる大脇晴は、その構想に合致する存在と言えるだろう。

大脇晴の得点力とオールラウンドな才能

その能力はオフェンス面でも発揮される。

ドリブルからリングへ向かうアタック。そして、リバウンドを奪ってそのままボールを運ぶトランジション。さらには、味方シューターを生かすパス。大脇は現代型フォワードとして多彩な武器を備える。

■記者プロフィール
永塚 和志
フリーランススポーツライター。Bリーグ、男女日本代表を主にカバーし、FIBA W杯や米NCAAトーナメントを取材。他競技ではWBCやNFLスーパーボウル等の国際大会の取材経験もある。著書に「''近代フットボールの父'' チャック・ミルズが紡いだ糸」(ベースボール・マガジン社)があり、東京五輪で日本女子バスケ代表を銀メダルに導いたトム・ホーバスHC著「ウイニングメンタリティー コーチングとは信じること」、川崎ブレイブサンダース・篠山竜青選手 著「日々、努力。」(ともにベースボール・マガジン社)等の取材構成にも関わっている。

「X」アカウント https://x.com/kaznagatsuka
アクセス
味の素ナショナルトレーニングセンター
  • 東海道新幹線 東京駅 - 上野東京ライン(17分)- 赤羽駅 - 国際興業バス(7分)- HPSC陸上門バス停留所 - 徒歩3分
Journal-ONE記者の永塚和志氏
取材・文:
永塚 和志( 日本 )
この記事に関連する人物
大脇晴

2004年生まれ、山口県出身。178cmのパワーフォワードとして機動力と得点力を武器に、富士通レッドウェーブと女子日本代表で活躍する注目株。高校時代にはウインターカップで1試合51得点・32リバウンドを記録。東京医療保健大学では皇后杯で強豪デンソーアイリス相手に24得点を挙げるなど存在感を示した。U18女子アジアカップ、U19女子ワールドカップなど年代別日本代表でも経験を積み、2026年アジア競技大会の女子日本代表候補に選出。機動力、リバウンド力、ドライブ力を兼ね備えたオールラウンダーとして期待される。元NBAスターのデニス・ロッドマンに憧れて背番号「91」を着用。

この記事の関連記事
TwitterFacebookLinePinterestLinkedIn