侍ジャパン大学日本代表が、ワールドカレッジベースボールチャンピオンシップ予選最終戦でチャイニーズ・タイペイを12対1の7回コールドで圧倒した。
雨で開始が遅れる悪条件での試合だった。しかし、初回から打線が爆発し、投手陣も盤石の内容で勝利。翌日の決勝・アメリカ戦へ向け、勢いと自信を手にした一戦となった。
侍ジャパン 初回から雨を切り裂く猛攻で主導権を握る
雨で30分遅れた試合開始。重たい空気を切り裂いたのは、侍ジャパン大学日本代表の2番・國學院大学の赤堀颯(4年・聖光学院)だった。フルカウントから振り抜いた打球は左翼席へ吸い込まれるソロ本塁打。悪条件を吹き飛ばす一撃で、日本が先制した。
続く3番・明治大学の榊原七斗(4年・報徳学園)が右前安打、4番・青山学院大学の渡部海(4年・智辯和歌山)が左線二塁打と、いずれも初球を叩く積極的なバッティングでチャンスを拡大。5番・東日本国際大学の黒田義信(4年・九州国際大附)が四球で歩き満塁とすると、2死満塁から7番・慶應義塾大学の今津慶介(4年・旭川東)が一塁強襲の適時打。序盤から侍ジャパンが試合を支配した。

今津のパワーはアメリカ戦でも貴重な戦力だ-Journal-ONE撮影
藤本士生が安定感抜群の投球 流れを完全に引き寄せる
先発は國學院大学の藤本士生(3年・土浦日大)。初回に安打を許しながらも、続く強烈なピッチャー返しに反応し、ライナーを見事にキャッチ。素早く一塁へ送球し併殺を完成させる落ち着き払った立ち上がりで流れを作った。
2回は変化球で三振を奪い、テンポ良く三者凡退。3回には2死から連打を許し一、三塁のピンチを背負ったが、スライダーで見逃し三振。この日最速148km/hを記録し、ギアを上げていく姿は圧巻だった。
4回・5回は打者6人を無安打4奪三振。ストライク先行で打たせて取りながらも要所で三振を奪う本来の投球を見せ、わずか55球で役割を果たした。

先発の藤本は軽快なフィールディングも見せた-Journal-ONE撮影
侍ジャパン 機動力と長打が融合した中盤の攻撃
機動力が生む追加点
2回には1番・明治大学の岡田啓吾(4年・前橋育英)が右越三塁打を放ち、続く赤堀の遊邪飛で果敢にタッチアップを敢行し生還。侍ジャパンが掲げる機動力を存分に発揮した。
4回には9番・中京大学の鈴木湧陽(3年・松商学園)が初球で二盗を決め、岡田の右前安打で生還。さらに守備の乱れで三塁まで進んだ岡田が、渡部の打席でバッテリーエラーを突いてホームイン。細かい攻撃で相手を揺さぶった。

岡田と共に機動力が武器の鈴木湧陽-Journal-ONE撮影
黒田の2点本塁打で一気に流れを加速
さらに、渡部が粘って左前へ運んで流れを保つ。ここで打席に入った、黒田が初球の甘い直球を逃さず豪快に振り抜いた。
すると、打球は打った瞬間それと分かる角度でライトスタンドへ一直線。中段まで届く2点本塁打は、黒田にとっても嬉しい一発となった。
大技と小技が交錯した侍ジャパン大学日本代表。その結果、この回だけで大量4得点を奪い試合を決めた。

チャイニーズ・タイペイ戦で本塁打を放った黒田-Journal-ONE撮影
中盤も攻撃の手を緩めず 西野の豪快弾で試合を決定づける
5回を初めての三者凡退で攻撃を終えた侍ジャパン大学日本代表。
しかし、6回には赤堀が意表を突くセーフティバントで出塁する。さらに、榊原の右前安打で三塁を狙ったものの、ここは憤死。それでも、4番・渡部が右前に運び、榊原を本塁へ迎え入れて8点目。
さらに、失策で一、三塁と得点機を作ると、亜細亜大学の山里宝(4年・神戸国際大附)がセンターへ犠飛を放ってさらに加点した。
7回には、四球で出塁した岡田も二盗を成功。つづくバッテリーエラーと四球で1死一、三塁とまたも追加点のチャンスを作った。すると、この場面で榊原が右翼へ犠飛を放ち10点目。
さらに途中出場の立命館大学の西野啓也(4年・高知)が打席に。この場面でフルスイングを見せた西野。捉えた打球は豪快にレフト中段へ刺さるトドメの2点本塁打となった。
しかし、これで終わらず、黒田も右中間へ二塁打。常に集中力を保った打線は、最後まで攻撃の姿勢を崩さなかった。













