勝敗を分けた終盤のわずかな差
サンブレイズも全国トップクラスの実力を誇るクラブチーム。その経験値が発揮されたのは6回だった。
仙台大学は前日に完投勝利を挙げたエース・平山楓梨を投入し逃げ切りを図る。しかしサンブレイズは小西彩花の出塁からチャンスを作り、堀みずほの適時打で1点差に迫った。
それでも、2死を取った仙台大学だったが、内野失策の間に同点を許す。その後は、不運な安打で満塁とすると、小川夏輝に意表を突くセーフティーバント。これを決められ、サンブレイズが逆転に成功した。
前日、高校王者の神戸弘陵学園戦でも見せた、相手のわずかな隙を逃さず得点へ結び付ける勝負強さ。社会人チームならではの試合巧者ぶりが勝敗を分けた。
仙台大学も最後まで反撃を試みたが、あと一本が出ず。1点差のまま試合終了を迎えた。

好機に入澤監督の指示を受ける選手たち-Journal-ONE撮影
4年生・串有菜が語った仙台大学での4年間
先発した串有菜は4回を投げ8安打4失点。
「春以来の先発だったので気合が入った。打撃力のある社会人チームなので、とにかく厳しいコースに投げようと思った。」
そう振り返った右腕は、得意のカーブを駆使した緩急でサンブレイズ打線に立ち向かった。
一方で、「難しいコースでも上手く合わせられてしまった。もう少し踏ん張れていれば。」と悔しさもにじませた。
それでも大学生活について問われると、「仙台大学では、明るく楽しい仲間たちと充実した野球ができた。本当に良いチームで野球ができて幸せだった。」と笑顔を見せた。
そして、「これからも自分を磨き、社会人でも一層の成長を果たしたい。」と、次のステージへの決意を語った。

春以来の先発に奮闘した串-Journal-ONE撮影
敗戦の先に広がる仙台大学の可能性
試合後、入澤裕樹監督は「2戦連続、社会人チームを相手に積極的にバットを振ってくれた。」と選手たちの戦いぶりを称えた。
一方で、「今日の試合も勝てる展開だった。」と、2死までこぎつけながらサンブレイズの猛攻を抑え切れずに惜敗した場面を悔やんだ。
しかし、その言葉の裏には確かな手応えもあったはずだ。

硬軟併せる打線を作る入澤監督-Journal-ONE撮影
九州ハニーズ戦では打線がつながり、サンブレイズ戦では犠打を絡めた組織的な攻撃で終盤までリードを奪った。社会人クラブチームとの連戦を通じて示したのは、一人ひとりの能力だけではなく、チーム全員で得点を奪いにいく仙台大学らしい野球だった。
さらに平山楓梨と釋迦堂愛琴のバッテリーをはじめ、多くの主力が来季もチームに残る。この全国大会で得た経験は、チームにとって大きな財産となるだろう。
「もう一度、戦力を整えて挑戦します。」入澤監督の言葉どおり、この敗戦は終着点ではない。
全国の強豪と渡り合った経験を糧に、再び大舞台へ挑む仙台大学。その先に待つさらなる飛躍に期待したい。

















