
兼松HC-斉藤健仁撮影
愛知開催で感じた歓声と特別な3日間
また、愛知県が地元の兼松HCは「まず、ホッとしているというのが正直なところ。」と切り出した。
そして、「自分の家族も含め、知っている方々が会場にいた。これまで実現できなかったような場が生まれていること自体が、夢のように感じられた。チームとしては『いつも通り』というテーマを掲げて臨んでいた。そして、何より私自身がいつも通りでいなければならないと、自分に言い聞かせながら過ごした3日間だった。」と安堵の表情を見せた。

一体感があったサクラセブンズ(C)JRFU
須田キャプテン、家族と仲間の声援が大きな力に
須田キャプテンも「3日間を通して、本当に多くの日本の方々が私たちの応援に来てくださった。たくさんの『日本』コールや、名前を呼んでくださる声がすごく力になった。そのように大勢の方に見ていただいている中で優勝できたことを、大変うれしく思う。」と振り返った。
そして、「(アジア競技大会は)ロサンゼルス五輪に向けた最初の2年間の1つの区切り。ここで、金メダルを取れたことはチームの自信にもつながる。」と胸を張った。
名古屋に近い三重県四日市市に本拠地を置くPEARLSに所属する須田キャプテン。
「これまで自分がプレーしている姿を家族に直接見てもらう機会はあまりなかった。家族が見ている前で優勝できたことがすごくうれしかった。PEARLSメンバーや会社の方々も大会3日目には全員来てくれて、(名前入りの)タオルも掲げてくださり、入場の時からたくさん名前を呼んでくれた。その声援が力になった。」と破顔した。

表彰台で笑顔を見せる選手たち(C)JRFU
『いつも通り』を体現した吉野舞祐とチームの成長
サクラリボン賞に選ばれた吉野舞祐
サクラセブンズは毎大会、テーマを掲げて臨み、選手・スタッフ全員の投票によって、そのテーマを最も体現し、チームに貢献した選手を『サクラリボン賞』として表彰している。『いつも通り』をテーマに掲げた今大会は吉野が選ばれた。
須田キャプテンは「タックルでも縦への突破でも思い切ったプレーをする選手。要所、要所にそうしたプレーを見せてくれた。私も一緒にプレーしていて安心感があったし、チームが流れに乗るきっかけとなるプレーを何度も作ってくれた」と称えた。

「自分らしく」プレーした吉野(C)JRFU
兼松HCが語る成長の象徴
また、「どの選手も個々に大会中に成長が見られた」と話す兼松HCは、決勝戦の後半4分、チームとして大きな成長が見られた瞬間があったという。リスクをかけ、4人が連動してカウンターラックを仕掛け、相手ボールを奪ったシーンだった。
「(選手たちが)言葉で『行くぞ』と示し合わせたわけではない。1人がターンオーバーを狙ってカウンターラックを仕掛けた瞬間、周囲も即座に判断し、3人、4人と続けてラックに入った。ディフェンスの時間をいかに短くするかは、私たちにとって非常に大切。あの勇気には本当に感動した」(兼松HC)。
なお、アジア競技大会に出場した選手は、10月17日、18日の『アジアラグビーエミレーツセブンズシリーズ2026 スリランカ大会』を休ませる方針だという。
その後、アジア競技大会のメンバーとスリランカ大会で活躍した選手を中心に編成。11月28日、29日のドバイ大会から始まる今季の『HSBC SVNS 2027』に臨む。
世界のベスト4、そしてロサンゼルス五輪へ
サクラセブンズが見据えるロサンゼルス五輪
2027年5月末に終了する今季の『HSBC SVNS 2027 ワールドチャンピオンシップ』の最終順位。
ここで、五輪開催国のアメリカ代表を除いた上位4チームに入れば、ロサンゼルス五輪の出場権を得ることができる。なお、獲得できなかった場合は2027年後半に行われる予定のアジア予選に回る。
兼松HCは「このアジア競技大会を(指揮官に就任してからの)最初の2年間の集大成と位置付けていた。ここまで積み重ねてきたものを、このような形で出して、私たちの強みを証明できたと思う。」と話す。
続けて、「ただ、次は世界のベスト4にコンスタントに入り続けることが目標。そのためには、ここまで積み重ねてきたものを土台として残しながら、あえて崩したり、変えたりすることにも踏み込まなければならない。積み重ねてきたものを残しつつ少しずつアレンジし、日本の強みを『超強み』にしていきたい。」と意気込んだ。

≫「X」アカウント
https://twitter.com/saitoh_k














