旭川明成が全国高校女子硬式野球選手権で初戦突破を果たした。
7月18日に開幕した第30回記念全国高校女子硬式野球選手権大会。その大会2日目に登場したのは旭川明成。日本最北の女子硬式野球部として知られる旭川明成が、島根中央との激闘を制して3回戦進出を決めた。
気温36度を超える灼熱のグラウンドで繰り広げられた一戦は、文字通り一球、一打が勝敗を左右する熱戦となった。
創部4年目を迎えた旭川明成は、一度は同点に追いつかれながらも再び勝ち越しに成功。巧打堅守を誇る島根中央、そして好投手・上村夏鈴を相手に、粘り強い打撃と最後まで諦めない守備で勝利を掴み取った。
北海道・旭川から約1,600キロ離れた兵庫の地で挑む夏。チームが掲げる目標はベスト8以上。その第一歩を、旭川明成は最高の形で踏み出した。

旭川明成 接戦を制し効果を歌う選手たち-Journal-ONE撮影
初回から火花散る投手戦
試合は初回から緊迫した展開となった。
1回表、旭川明成は1番・中川結月が長打を放ちいきなりチャンスを作る。しかし島根中央の先発・上村夏鈴が冷静に後続を打ち取り先制を許さない。
その裏には島根中央の1番・渡部楓が長打で応戦。今度は旭川明成の先発・田仲愛莉が粘り強い投球で切り抜ける。

旭川明成の2年生左腕・田仲-Journal-ONE撮影
旭川明成・田仲愛莉と島根中央・上村夏鈴の意地
両チームとも積極的に攻撃を仕掛けるが、あと一本が出ない。
旭川明成の田仲はストライク先行の投球でテンポ良くアウトを重ねる。一方の島根中央・上村も直球と変化球を巧みに使い分け、打線に的を絞らせない。
互いに走者を出しながらも得点を許さない投手戦となり、球場には独特の緊張感が漂っていた。

島根中央のエース・上村-Journal-ONE撮影
旭川明成が3回に試合を動かす猛攻
均衡を破ったのは3回表の旭川明成だった。
まずは、1死から福田暖音が二塁打を放つと、打線がつながって満塁のチャンスを作る。
ここで5番・辰巳杏が三遊間を破る適時打を放ち待望の先制点を獲得した。
さらに続く攻撃で、旭川明成が一気に試合を動かす。打席に立った7番・佐藤朱音が勝負を決める一打を放った。
「最初は緊張しましたが、3年生の先輩と1試合でも長く試合をしたい。自分で決めるつもりで打席に入りました」。
その言葉通り、右翼線を破る走者一掃の二塁打。この一打で旭川明成は一挙4得点。全国大会の大舞台で旭川明成打線の勝負強さを見せつけた。
スタンドで見守る関係者や応援団も大歓声。最北の女子野球部が全国の舞台で存在感を示した瞬間だった。

旭川明成 走者一掃の2塁打を放った佐藤(右)と中川(左)-Journal-ONE撮影
試合巧者・島根中央の反撃
しかし島根中央も簡単には引き下がらない。
地元から駆け付けた大応援団の後押しを受け、3回裏に1点を返すと、4回には沖田花凛の中前適時打でさらに加点した。
この場面では外野の後逸も絡み、沖田が一気に本塁へ生還。一気に1点差まで迫った。
守備からリズムを作り直した島根中央
それに加え、島根中央の上村も徐々に本来の投球を取り戻していく。
キレのある直球に加えて緩急を使った変化球を低めに集めると、旭川明成打線の強いスイングを次々と打ち取った。
さらに島根中央の堅い内野守備も光る。難しい打球にも果敢に飛び込み、追加点を与えない。試合の流れは徐々に島根中央へと傾いていった。
そして5回裏、島根中央は2死から連打を浴びせて同点に成功。試合は再び振り出しに戻った。

旭川明成 走者一掃の2塁打を放った佐藤(右)と中川(左)-Journal-ONE撮影
旭川明成・中川結月が勝負を決めた
勝負が動いたのは6回表だった。旭川明成は四球で出塁した走者を得点圏へ進める。打席には1番・中川結月。
ここまで好投を続けていた上村の変化球を完璧に捉えると、鋭い打球が三塁線を破った。この適時打で旭川明成が5-4と再びリードを奪った。
6回裏には島根中央が一死二塁のチャンスを作る。しかし、ここでも旭川明成を救ったのは中川だった。














