加えて、高校の教員免許も持つ金井悠政は、「引退後も、指導者として長く野球に携わりたい。」とその先も見据えている。
「独立リーグというフィールドでプレーしたことも、必ず自分の糧になる。旭川ビースターズは、外国人選手も多い。こういったチームメイトとの交流も、自分の野球に良い効果をもたらしてくれている。」と、後進の育成にも役立つ充実した今を語ってくれた。

地域の方と一緒に夢を叶えたいと話す金井-Journal-ONE撮影
金具玲魁──左腕が磨く“自分と向き合う投球術”
静岡県出身の金具玲魁は、知徳高校から札幌国際大学を経て旭川ビースターズへ。キレのあるボールで打者のタイミングをずらす投球術に長けた左腕だ。
大学時代と比べ、独立リーグに来てからは、自分と向き合う時間が増えたという。この機会を使い、様々な取り組みにチャレンジを続けている金具玲魁。

旭川ビースターズからNPBを目指す金具-Journal-ONE撮影
金具玲魁インタビュー──メンタルの成長と地域の絆
独立リーグで投球はどう変わったか
「大学時代は“三振か四球か”という投球でした。でも、独立リーグに来てからは、自分と向き合う時間が増えました。メンタルトレーニングを取り入れて、自分の状態を客観的に見つめられるようになったんです。」と、4カ月目を終えようとしている旭川ビースターズでの成長を振り返った。
「その結果、打者を観察して“ミスショットを誘う球”を投げられるようになりました。」とつづけた金具玲魁。
さらに話を進めると、「身体の調子に合わせて投球を調整できるようになったのは大きな成長です。」と具体的な部分も踏み込んで教えてくれた。
金具玲魁は、ゆったりしたフォームから140km/h台の直球と多彩な変化球を操る左腕。NPBでは先発はもちろん、左打者対策として中継ぎでも起用できる器用な投手だ。
なかでも、「相手打者のタイミングをずらすため、何種類かの投球フォームがある。」と、自らの強みを教えてくれた。1mm、コンマ1秒で結果が変わるトップアスリートの世界。
その中で、NPB入りできる武器を身につけた金具玲魁。金井悠政とバッテリーを組んだ7月26日の公式戦では先発して、予定投球回数の6回を投げ切った。最後には三者三振を奪うなど好投したが、「今日は頭から調子が良くなかった。それでも新たなフォームで抑えたことは収穫。」と、笑顔を見せた。

様々なことに挑戦していると話す金具-Journal-ONE撮影
奥山販売所で働くことで、どんな変化があったか
「高校や大学では“チーム全体”を応援してくれる方が多かったんです。でも、旭川ビースターズに入団して奥山販売所で働かせていただくようになってから、“僕自身を応援してくれる人”が増えました。」それが本当に嬉しいと話す。
「配達していると『昨日の試合見たよ』『次も頑張れ』って声をかけてもらえる。NPBに入るために旭川ビースターズに来ましたが、応援してくれる旭川の皆さんの期待にも応えたい。そのためにも、絶対に夢を叶えたいと思っています。」と力強く語った。

旭川ビースターズでの貴重な経験をNPBで活かせるか-Journal-ONE撮影
地域企業が支える“働きながら夢を追う”という現実
北海道新聞奥山販売所の奥山雄太郎代表取締役は、選手たちを温かく支える存在だ。
先代は旭川竜谷高校で白球を追った高校球児だったという。地域の野球文化を理解する企業だからこそ、選手たちの挑戦を後押しできる。
「スポンサーになるだけでなく、働いてもらうことで少しでも選手を支えたい。」と奥山代表は語る。地域企業が選手を支えることで、経済的な安定だけでなく、地域との絆が生まれる。

奥山社長(左)をはじめ社員の方が温かく迎える-Journal-ONE撮影
地域スポーツが生む新しい価値と未来
旭川ビースターズは、地域の支えを背にしてNPB選手を輩出してきた。2025年にはカルロス・トーバー、チャッゼ・フレッド、イサビレ・ムサ・アゼッドの3選手が埼玉西武ライオンズと育成契約を締結。地方独立リーグからNPBへ続く新しいルートを現実のものにした。













