金井悠政と金具玲魁。旭川ビースターズでプレーする二人は、地方独立リーグからNPB入りを本気で目指す若き挑戦者だ。
彼らはただ野球をするだけではない。地域企業で働き、地域の人々と関わり、地域の支えを背にして夢を追い続けている。
北海道新聞奥山販売所での仕事を通じて地域とつながりながら、グラウンドでは自らの力を磨き、プロへの扉をこじ開けようとしている。
この物語は、地方スポーツが持つ可能性と、地域の絆が生む力を鮮やかに示している。

勤務先の奥山販売所前で奥山社長と-Journal-ONE撮影
金井悠政と金具玲魁──地域に支えられたNPBへの挑戦
旭川ビースターズには、NPB入りを本気で目指す若者たちがいる。その中でも金井悠政と金具玲魁は、地域の支えを背にしながら、自らの技術と心を磨き続ける二人だ。
地方独立リーグという環境は決して平坦ではない。しかし、地域企業で働き、地域の人々と触れ合い、応援されながら夢を追う姿。それこそが、地方スポーツの新しい価値を体現している。

旭川ビースターズでは様々な国の選手たちが夢を追う-Journal-ONE撮影
金井悠政が見据える“右の大砲”としての未来
金井悠政──満塁弾の裏側とNPBへの覚悟
埼玉県出身の金井悠政は、八潮南高校から星槎道都大学を経て独立リーグに足を踏み入れた。
長打力が魅力の右の大砲として期待される存在の金井悠政。Journal-ONEが取材した7月25日の公式戦では「4番・一塁」でフル出場。その期待通りに、満塁本塁打を含む複数安打を放ち、試合の流れを変える一撃でチームを勝利へ導いた。
その打球は力強く、北海道の夏空を切り裂くように伸びていく。勝負どころでの集中力が高く、NPB入りを目指す選手に必要な“決定力”を持つ数少ない存在だ。
一方で、一塁手だけではなく、捕手として活躍できるのも金井悠政の強みだ。つづく7月26日の公式戦では「4番・捕手」で出場。こちらもNPB入りに燃える新人の金具玲魁とバッテリーを組んだ。
要所で金具玲魁を鼓舞し、持ち球が十分に威力を発揮するように巧みにリードする金井悠政。その姿は、打撃だけでなくチームの精神的支柱としても機能することをスカウトたちに知らしめた。

旭川ビースターズ 攻守の要・金井悠政-Journal-ONE撮影
金井悠政インタビュー──地域の支えが力になる
自慢の打撃でチームの勝利に貢献
満塁本塁打を打った試合後、この日の打席について振り返った金井悠政。
「前日の練習でもスイングの軌道がすごく良かったんです。今日は、ボールに上手くバットを乗せるよう意識しました。(二塁打の場面では)少しボールを擦ってしまい、ドライブかかかってしまいました。満塁の場面で上手く修正できたので、良かったです。」と、好調をアピールしていた。
プロ選手とは言え、別の仕事で生計を立てる必要がある独立リーグ。金井悠政もまた、金具玲魁と共に旭川ビースターズのスポンサーでもある北海道新聞奥山販売所で働いている。

豪快に左翼席へ満塁弾を放つ金井-Journal-ONE撮影
地域の支えを力にNPB入りを目指す
「働くことで地域の方と直接つながれるんです。『頑張れよ』って声をかけてもらえると、本当に力になります。奥山社長が昼ご飯をご馳走してくれることもあって、家族みたいに接してくれるんですよ。こういう環境で野球ができるのは幸せです」。
金井悠政は、収入よりも地域の方々との絆を育めていることに笑顔を見せる。これは、近年のトップアスリートたちが”応援する人”を大切にする機運と同じだ。
自分がNPB入り後も応援していただくこと。加えて、旭川ビースターズというチームを長く愛してくれること。こういったことも含め、旭川ビースターズの看板選手は約250軒を周り、配布物を投函する。

奥山社長と配布物の準備をする金井(中央)-Journal-ONE撮影
NPB入りへの具体的なイメージ
「自分の武器である長打力をもっと磨いて、“一発で試合を動かせる選手”になりたいです。旭川からNPBへ行くことで、地域の子どもたちに夢を見せたいですね。」と、金井悠政は語気を強める。













