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旭川ビースターズ KEBOZ杯でのカスンバ選手と中学生たち-Journal-ONE撮影
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旭川ビースターズの外国人選手が生んだ国境を越えた交流

大会で特に印象的だったのが、監督役を務めた旭川ビースターズの外国人選手たちの存在だった。

大谷翔平選手からSNSをフォローされたことでも話題となったウガンダ共和国出身のカスンバ・デニス捕手。そして同じくウガンダ出身のカベンゲ・アラン投手。

二人は中学生たちの監督としてベンチに入り、選手たちと2日間を共にした。

最初は緊張した様子だった子どもたちも、試合が進むにつれて次第に打ち解けていく。

「俺たち、勉強苦手だから英語分からない。」と自信なさげに発言をする中学生もいた。しかし、それでもカスンバ監督の持ち前の明るさと情熱が、その距離を縮めていった。

「ゴーゴー!」「カモン!」

大きな身振り手振りを交えながら選手たちを励ますカスンバ監督。すると、中学生たちも自然と変わっていった。

「レッツゴー!」「グッドアイ!」

気付けばベンチから英語の声援が飛び交う。

たった2日間だったが、野球が言葉や国籍を超えて人と人をつなぐ力を持っていることを改めて感じさせる光景だった。

ベンチではカスンバ”監督”と共に英語で仲間を鼓舞する-Journal-ONE撮影

ベンチではカスンバ”監督”と共に英語で仲間を鼓舞する-Journal-ONE撮影

旭川ビースターズのカスンバ選手が会場を沸かせた“驚異の肩”

試合の合間にはエキシビションイベントも行われた。主役を務めたのはカスンバ選手だ。

現役プロ選手がストラックアウトに挑戦するという企画。ただし、普通のストラックアウトではない。セカンドベース付近に設置されたパネルに向かい、キャッチャーから捕球したボールを送球して的を射抜くという前代未聞のチャレンジだった。

正確で力強い送球が繰り出されるたびに、スタンドからは大きな歓声が上がる。ボール拾いを手伝った中学生からも、「球の勢いがエグイ!」と驚きの声が上がる。

現役独立リーグ選手ならではの高い身体能力と卓越した送球技術に、集まった子どもたちも保護者も目を輝かせていた。

野球を「プレーする楽しさ」だけでなく、「見る楽しさ」まで届けることができたのも、このイベントの魅力のひとつだった。

カスンバ捕手が二塁送球のストラックアウトに挑戦-Journal-ONE撮影

カスンバ捕手が二塁送球のストラックアウトに挑戦-Journal-ONE撮影

旭川ビースターズを応援する鈴木メトロさんとの縁

大会を大いに盛り上げたもう一人の存在が、お笑い芸人の鈴木メトロさんだった。

旭川実業高校時代は投手として活躍した鈴木さんは、今回は監督やMCとして参加。中学生たちや観客と積極的に交流しながら会場を盛り上げた。

実は旭川ビースターズの平亮代表とは同世代。高校時代は旭川市内のライバル校同士としてしのぎを削った関係だったという。ただ、当時は学校が違ったこともあり、一度も会話したことはなかったそうだ。

そんな二人を結び付けたのも「旭川を盛り上げたい」という共通の思いだった。

平代表がSNSで連絡したところ、鈴木さんが快諾し今回の参加が実現した。閉会式で並ぶ二人の姿は、まるで長年の友人のようであり、スポーツが生み出す縁の不思議さを感じさせた。

高校時代は別の高校で甲子園を目指した鈴木メトロさん(左)と平代表-Journal-ONE撮影

高校時代は別の高校で甲子園を目指した鈴木メトロさん(左)と平代表-Journal-ONE撮影

「高校でも野球を続けたい」 中学生が見つけた未来

大会後、印象的な言葉を残した中学生がいた。

オレンジシャツのカスンバチームで即席キャプテンを務めた、北海道最北端の村・猿払村から参加した選手だ。

「中学校の部活はこの夏で引退した。今日の試合を経験して、高校でも野球を続けたいと思った。」と、少し照れながら話してくれた。

この春からは旭川市内の高校進学も視野に入れているという。大会終了後は市内の学校見学にも向かう予定だと教えてくれた。

KEBOZ杯で出会った仲間たち。

高校野球で再会するかもしれない。ライバルとして対戦するかもしれない。同じ高校で甲子園を目指すことになるかもしれない。

そんな未来への入り口が、ここにはあった。

新たな仲間と共に笑顔を見せた選手たち-Journal-ONE撮影

新たな仲間と共に笑顔でプレーした選手たち-Journal-ONE撮影

旭川ビースターズが中学生に届けた「野球を楽しむ」という価値

試合後、カスンバ選手は笑顔でこう振り返った。

「子どもたちだけでなく、僕にとってもとても良い経験になった。プロであっても中学生であっても、野球で一番大切なことは“楽しむこと”。それを伝えられて嬉しい」。

■記者プロフィール
編集部-矢澤
1995年早大卒、JR東海で国内外からの観光誘客に関する企画・宣伝を主に、百貨店、レンタカー、旅行代理店、広告代理店でも働く。趣味はスポーツ観戦と旅行。メジャーリーグ(MLB)は28球団のBall Parkで観戦済み(全30球団)。
取材・文:
編集部-矢澤( 日本 )
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