日本代表の『2』番を争う佐藤健次の挑戦
原田、江良との競争で磨かれるフッカーとしての力
佐藤健次は、リーダーの1人である原田衛(東芝ブレイブルーパス東京)、また、1学年上の江良颯(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)の2人と、切磋琢磨しながら、HOのポジションを争っている。
もちろん、2人に「フィールドプレーでは負けたくない。」と話す佐藤。
「(先発の)2番で出るためにはセットプレーの安定は絶対に必要なところ。なので、まずはセットプレーをもっと高い基準でやっていけたらいいと思う。」と語気を強めた。
一昨シーズン、佐藤は早稲田大学でのシーズンを終えて、アーリーエントリー(大学4年生の大学選手権後、すぐに試合に出られる制度)で試合に出場を果たした。昨シーズンはワイルドナイツの一員として本格的に社会人としてのシーズンを送った。
元日本代表HOである堀江翔太コーチにスクラムやスローイング、身体の使い方などの指導を受けた佐藤。それと並行して、準決勝まで19試合に出場した。しかし、先発は3試合のみと、元日本代表であり、チームの主将HO坂手敦史の後塵を拝した。
昨シーズンのリーグワンに関しては、「去年の日本代表戦の経験もあって、アーリーエントリーの時は自信なくプレーしていたが、それと比べると攻守ともに自信を持ってプレーできた。ただ、途中からの出場が多かったので、もっとできたという感覚の方が大きい。もっと試合にインパクトを与えられたらと思った。満足はいくシーズンではなかった。」と振り返った。

フランス戦でスクラムの準備をする佐藤‐斉藤健仁撮影
佐藤健次が挑む坂手超えと堀江からの学び
早稲田大学からリーグワンに進む際、多くの強豪チームから声を掛けられた佐藤。
しかし、「学べる環境があり、自分のプレイスタイルに合っていた。最後に超えないといけないHOの選手の中で、誰が一番難しいのか。」と考えてワイルドナイツを選んだ。
「今シーズンはアーリーエントリーも入れたら3シーズン目になる。なので、日本代表と同じで良い競争したい。いつまでも、リザーブで2番手というより、しっかり吸収したものを出していく。そして、ワイルドナイツでは坂手さんを超えられるようにがんばりたい。」と語気を強めた。
そして、佐藤が目指すのはワイルドナイツのコーチの堀江翔太だ。現在、日本代表でも指導を受けている、HOの大先輩である。
「堀江さんはボールを持った時のワクワク感がすごかった。すごいフットボーラーだったと感じて目標にしている。感覚でなく、身体の使い方が理に適っている。すべてがまだできるわけではないが、(堀江さんの教えを)吸収できて、良い機会になっている」。

7月のフランス代表戦でのHO佐藤-斉藤健仁撮影
佐藤健次が目指すワールドカップ出場と海外挑戦
目指すは初のワールドカップ出場
佐藤は来年、24歳でワールドカップを迎える。
「ワールドカップに出たいと、小さい頃からずっと言っていた。それが1年後にあるのは、自分の中でも良いチャレンジだと思う」。
また、ワールドカップ出場を目指しながらも、佐藤は海外でのプレーも視野に入れている。

インタビューで笑顔を見せた佐藤健次‐斉藤健仁撮影
スーパーラグビーへの憧れと世界への挑戦
「昨シーズン、(HO原田)衛さんも、LO(ロック)ワーナー(・ディアンズ/東芝ブレイブルーパス東京)も海外でプレーしている。自分も、ずっと海外でチャレンジしたいと思っていた。機会があるなら海外でプレーできるように、ラグビーをがんばりたい」。
「行きたいのはヨーロッパよりもスーパーラグビー。ボールを動かすラグビーが好きなので、楽しそうだなと思う。好きだったのはクルセイダーズ(ニュージーランド)だったが、ワイルドナイツでレッズと試合をしたので、オーストラリアのチームもすごく魅力的」。
日本代表は8月にオーストラリアとの2連戦、9月にはカナダ代表戦が控える。さらには『パシフィックネーションズカップ』と試合が続く。
佐藤は「リーグワンも含め、テストマッチでも、どんな試合でも、もっともっと高いスタンダードを目指してやっていけたら、と思う。日本代表は勝てるメンバーも揃っているし、勝てるストラクチャーもあると思う。あとは実行する力。接戦になると必死さもすごく重要だと思うので、若手として試合に出たらチームに勢いを与えられる選手になりたい。」と意気込んだ。

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