佐藤健次は、ラグビーワールドカップ出場という幼い頃からの夢を実現するため、日本代表3年目のシーズンに挑んでいる。
日本代表の『2』番を目指す若きフッカーは、課題である「一貫性」と向き合う。そして、世界との戦い、加えて将来的な海外挑戦も見据えている。
佐藤健次が見据える日本代表3年目の現在地と課題
ワールドカップ出場を目指す日本代表3年目の覚悟
2シーズン前の大学選手権決勝で惜しくも敗退。その際、「ワールドカップに出場して、日本2番を背負います。」と目を赤くしながら宣言した佐藤健次。その日から1年半ほど経った。
早稲田大学4年時からラグビー日本代表に招集。今年で代表活動も3年目を迎えている、23歳の若手HO(フッカー)の『サトケン』こと、佐藤健次(埼玉パナソニックワイルドナイツ)の今に迫った。
ラグビーワールドカップまであと1年あまり。8月8日(土)に東大阪市花園ラグビー場、15日(土)にオーストラリア・タウンズビルでオーストラリア代表と2連戦を行うラグビー日本代表。7月25日から8月6日の日程で、冷涼な網走で合宿中だ。
3シーズン目を迎える日本代表としての活動も佐藤。
「あまり(2年前と)変わらず、という感じで全然慣れてない。」と苦笑する。しかし、「もちろん、ワールドカップに出たいという気持ちは変わらない。そのために今何をするべきか、ということを考え、緊張感を持ってやっている。」と話した。
そして、「(テストマッチに)チャレンジする機会をもらったら、しっかり自分の持っている力を出したい。まず、その試合に向けての準備。そこで、基礎的なところをどんどんベースアップしたい。加えて、『日々成長する』ことをテーマにやっており、そこにフォーカスしている。」と前を向いた。

6月に行われた宮崎合宿での佐藤‐斉藤健仁撮影
佐藤健次が挙げる課題は『一貫性』
7月の3連戦はフランス代表戦で控えから出場した佐藤健次。日本代表10キャップ目を得た。しかし、昨年の佐藤は初キャップを得るだけでなかった。秋は南アフリカ代表戦、アイルランド代表戦などで『2』番を背負い、飛躍のシーズンとなった。
「昨年、たくさんテストマッチに出させてもらい、ラインアウトも安定していた。特に、アイルランド代表戦は良い出来で、スクラムも全体的に見たら安定していたかもしれない。ただ、南アフリカ代表には(スクラムで)押された。もっと一貫性を持っていないと、日本代表に定着していけないと思う。今の課題は、一貫性のところ。」と、佐藤は語った。

フランス戦でピッチに向かう佐藤‐斉藤健仁撮影
佐藤健次が考える『超速ラグビー』の可能性
佐藤健次が語る日本代表の『超速ラグビー』
日本代表を率いるエディー・ジョーンズHC(ヘッドコーチ)。2年前から『超速ラグビー』をコンセプトとして、今季は『共に超速』を掲げている。
ジョーンズHC、そして日本代表が目指すラグビーに関して聞くと、
若手HOは「一昨年は、ずっとハイテンポなラグビーをやっていた。去年は結構キックを多く使ったり、セイムウェイ(同じ方向の攻撃)だけでなく、1回リターンしたり。いろんなオプション、バリエーションを持たせながらやっていた」。
「でも、やっぱり日本代表が世界に勝つためには、素早いリロード(1つのプレーの後すぐに起き上がること)。そして、そこでオーバーラップ(数的有利)を作る。こうした、『超速』と言われる速いラグビーがすごく大事だと思う。それでも、キックで脱出するときはしっかりキックする。こうした、エディーさんがやりたいラグビーを汲み取る。その上で、自分たちの形でラグビーができれば、本当に良いチームになると思う。今後も楽しみ。」と話した。

宮崎合宿でジョーンズHCから指導を受ける佐藤-斉藤健仁撮影
自身が感じる『超速ラグビー』との相性
中学時代はWTB(ウィング)でもプレーした佐藤。桐蔭学園時代はNO8(ナンバーエイト)として全国高校大会での2連覇に大きく寄与した。加えて、早稲田大学でも1年まではNO8として活躍していた。もともとランや運動量が持ち味のフットボーラーである。
それは本人も承知している。佐藤は「僕はどちらかといったら、運動量というか、誰かが抜けた後のサポートや、味方が抜かれた後のバッキング(アップ)とかを大学時代からずっと言われていた。それは、今にも染み付いているし、伸ばしていきたいと思う。(超速ラグビーには)すごくマッチしている。」と感じている。

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- 取材・文:
- 斉藤 健仁( 日本 )

佐藤健次
2002年生まれ。桐蔭学園高では全国高校ラグビー大会2連覇に貢献し、早稲田大学でも活躍。大学4年時からラグビー日本代表に招集された若手フッカー。現在は埼玉ワイルドナイツに所属し、ワールドカップ出場と海外挑戦を目標に成長を続けている。












