パデル 大会5日目
テニスとスカッシュの要素を併せ持つラケットスポーツ「パデル」。第20回アジア競技大会(以下、アジア大会)で新種目となり、会場の名古屋市東スポーツセンターでは連日熱戦が繰り広げられていた。
そんな、大会5日目となる10月2日。この日は、女子ダブルスの徳本佳恵・塚本早紀ペアが準決勝に登場。見事、ストレート勝ちで決勝進出を決め、日本のパデル史上初となる「銀メダル以上」を確定させる快挙を成し遂げた。

この大歓声の中、登場した徳本佳恵・塚本早紀ペア-ジャーナルワン撮影
準々決勝の暗雲を払う、唯一のベスト4進出
その前日、大会5日目の準々決勝には、日本代表から男女あわせて4ペアが出場した。
しかし、男子の富田一輝・畠山成冴ペア、安藤輝明・中村進之介ペア。そして、女子の佐藤千文・小澤琴巳ペアの3組が惜しくも敗退。初代メダル獲得へ大きな期待がかかる中、準々決勝で相次いで姿を消す悔しい展開となった。
そんな、日本代表の意地を見せ、唯一ベスト4へと駒を進めたのが女子の徳本佳恵・塚本早紀ペアだ。サウジアラビア代表(アリージュ・ファレ/アラヌード・ヤマニ組)との準々決勝を2-0のストレート勝ちで制した二人。勢いよく準決勝へと勝ち上がってきた。

今日も会場には多くの人が詰めかける-Journal-ONE撮影
観客の大歓声背に——主導権を渡さずストレート勝ち
そして本日10月2日。いよいよメダルをかけた男女準決勝が開催された。
日に日に観客が増え、立ち見客で埋め尽くされたスタンド。徳本・塚本ペアがコートに姿を見せると、会場からは割れんばかりの大歓声が巻き起こった。
今回の対戦相手は、香港代表を2-0で下して勝ち上がってきたインドネシア代表(ノベラ・プトリア/アトリス・グムリャペア)。この二人も、相手を圧倒する立ち回りでベスト4入りを果たした強力なペアだ。
【第1セット】圧倒的な息の合った攻防で6-1
ついに、試合が始まると、自国開催の大応援を味方につけた日本ペア。なんと、立ち上がりから怒涛の攻撃で早々に3ゲームを先取。徳本選手の際どいコースをつくサーブと、塚本選手の隙をつく絶妙なドロップショット。
そして、粘りのラリーで相手のポジションを動かしてスペースを作り、確実に決めていく。その後も、息の合ったプレーで相手に1ゲームしか許さず、6-1で圧倒して主導権を握った。

息の合った試合展開で、主導権を握った-Journal-ONE撮影
【第2セット】相手の猛追を“自分たちのパデル”で退け決勝へ
続く、第2セットは相手に最初のゲームを取られるスタートとなったが、2人に焦りはみられなかった。ここでも得意の粘り強いラリーを展開し、直後から一気に5ゲームを連取。あっという間に5-1と勝利に王手をかけた。
勝利を確信する雰囲気が漂う会場。しかし、後がないインドネシアペアも意地を見せる。テニスプレーヤーである相手は、持ち前のパワフルなショットと相手を揺さぶる配球で流れを引き寄せ、流れるように2ゲームを取り返した。
それでも、日本代表の2人は最後まで集中を切らさなかった。力任せの打撃戦に付き合うのではなく、自分たちの得意な攻撃パターンへ相手を誘い込む。そして、ミスを誘発させる。
そのまま、最後は相手の返球が直接サイドの壁に当たりアウトとなり試合が終了した。見事、塚本・徳本ペアがストレートで勝利を収め、日本パデル界の偉業となる「銀メダル以上」を確定させた。

続く第2セットも、塚本・徳本ペアの勢いは止まらない-Journal-ONE撮影
試合後インタビュー:笑顔と自信に溢れた2人の本音
そして試合直後、快挙を成し遂げた徳本・塚本ペアが晴れやかな表情で取材に応じた。
——今日の試合を振り返って
塚本「実は、相手ペアの対戦経験はありませんでした。しかし、テニス力が高く、ボレーやスマッシュも素晴らしいポテンシャルの高いペアだと知っていたんです。なので、かなり緊張して入りました。でも、やるべきことをシンプルに考えてしっかりやり切れました。集中して足も動かせたので、走り勝てたと思います」
徳本「そうですね。私たちらしいパデルができたと思います。打つだけでは勝てないのが見ていて分かった通り、それが私たちの持ち味であり強みです。それを明日もやるだけですね。きっと、結果は自ずとついてくるかなと思っています」















