ラグビー日本代表が苦しんだ球際の攻防
だが、後半の数的優位の時間帯に2トライを許してしまったことが、勝敗に大きく響いたと言えよう。
また、FWがピック&ゴーでゲインしても、相手にスティール(ジャッカル)されるシーンが目立った。
球際の強さ、そして数的不利になった時間でもパフォーマンスを落とさなかったのは、さすが、ワールドカップで2度優勝しているワラビーズだったと言えよう。
ラグビー日本代表に立ちはだかったワラビーズの修正力
この試合が就任初采配だったオーストラリア代表のレス・キスHCは「厳しいコンディションだったし、日本代表がこれだけの戦いをしてくることは予想していた。ただ、私たちも必要な場面で勝つ方法を見つけることができた。ディフェンスは非常に安定していて、重要な場面で相手をしっかりと押し返すことができた。選手たちの努力を非常に誇りに思う」と話した。
キャプテンNO8ハリー・ウィルソンも「レッドカードが出たときは、厳しい時間帯になることは分かっていた。ただ、ちょうどハーフタイムを挟むタイミングだったのは、少しラッキーだったかもしれない。ハーフタイムにコーチ陣から、後半の最初の11分間を14人でどう戦うかについて非常に明確なプランをもらった。それによって、良いポジションに持っていけたと思う。(具体的には)ボールを持って走らなければならない距離をできるだけコントロールする。加えて、ディフェンスではきれいなストレートラインを保つことだった。」と話した。

NO8ウィルソン(左)とLOディアンズの両主将-斉藤健仁撮影
ラグビー日本代表、歴史的勝利に届かなかった「小さな差」
日本代表を率いるジョーンズHCは「もちろん結果には失望している。重要な場面で基本的なミスが出て、自分たちのミスで自らを苦しめてしまった。最終的には、そこが両チームの差になった。ただ、大学生の3人(SO伊藤、PR大塚、WTB矢崎由高)はテストマッチでプレーするのにふさわしい。伊藤は非常に素晴らしいし、後半から出たPR大塚も非常によかった。彼らはこれからさらに良くなっていく」と話した。

母国と対戦した日本代表もジョーンズHC‐斉藤健仁撮影
ラグビー日本代表を支えた大学生トリオの存在感
キャプテンのLOディアンズも「(相手との差は)本当に小さなところだと思う。自分たちの細かいミスを修正できれば、試合に勝つチャンスは十分にある。例えば、ラインブレイクした後のサポート。スキルの部分でもあるし、エフォートの部分でもあると思う。本当に小さなところなので、そういう部分の精度を上げていけばいい」と前を向いた。

同級生のSO伊藤(明治大学4年)とWTB矢崎(早稲田大学4年)‐斉藤健仁撮影
ラグビー日本代表が見せた世界との差を埋める可能性
フル出場で試合をリードしたSH齋藤は、「アタックは自分たちの思った通りにできた。しかし、後半、簡単にトライを取られてしまったのが大きかった。」と話した。
また、課題だったハイボールキャッチ。これに関しては「今、取り組んでいるところ。それでも、ポジティブに言えば、フランス代表戦はクリーンキャッチできなかったが、今日は競ることができた。今のラグビーはそこから逃れられない。今日のWTBはよく競ってくれた。」と、前を向いた。
SO伊藤は「今日は意外と隙が見えたという印象だった。プレッシャーはあったが、個人個人のプレッシャーだったので、そこの隙はうまくつけた。後半最初の20分で、簡単に取られてしまった。そこをしっかり修正したい」と話した。

試合をコントロールしたSH齋藤-斉藤健仁撮影
ラグビー日本代表、敵地で再戦へ 今度こそ歴史的勝利を目指す
8月15日(土)、日本代表はオーストラリアのタウンズビルで、ワラビーズと再戦する。
7月からの強豪とのテストマッチ5連戦のラストマッチとなる。SH齋藤が「6月からやってきた、自分たちのこだわっていることをもう一度やりたい。」と話した。
その言葉通り、再びジャパンらしいアタッキングラグビーを。そして、今度こそ敵地で歴史的勝利を奪いたい。















