2度目のキャプテン、前回の経験を糧に
「1度、サンゴリアスでキャプテンを経験している。しかし、当時は、僕が在籍した4シーズンの中で最も低い4位という結果に終わった」。
「そういった意味で『うまくいかなかった』という印象が強く残っている。」と齋藤直人は振り返る。
一人で背負わず、リーダーを生かす
その経験を踏まえ、今回は1人ですべてを背負うのではなく、周囲のリーダーを生かすことを意識している。
「今シーズンも、もちろん自分がやらなければならないことはある。ただ、各分野のリーダーにどんどん動いてもらうことが大切。」と話す。
「何でも自分1人でやろうとするのではなく、それぞれの分野で各リーダーにチームを導いてもらう。そうなるように、自分が働きかけたい。その点は前回よりうまくできると思っている。」と先を見据えた。

会見で抱負を語る齋藤直人‐斉藤健仁撮影
齋藤直人がフランスで学んだリーダー像
2シーズンにわたり、フランスの強豪『スタッド・トゥールーザン』でプレー。その経験も、齋藤直人のリーダー像に大きな影響を与えた。
トゥールーザンで見た究極のリーダー集団
齋藤直人は「トゥールーザンでは、リーダー陣がグラウンド上でしっかりパフォーマンスを発揮していた。『キャプテンは誰か』と聞かれても、すぐに答えられないほど多くのリーダーがいた。」と振り返る。
「おそらくキャプテンはSHアントワーヌ・デュポンだったと思う。しかし、プレーオフではデュポンがいる試合でも、FL(フランカー)ジャック・ウィリスがキャプテンを務めることがあった。本当に多くのリーダーがいた。」
サンゴリアスでも目指す理想像
そして「『強いチームでは全員がリーダーとして当事者意識を持つ』とよく言われるが、トゥールーザンはその究極の形だったと思う。僕たちも、そういう集団になっていきたい。」と続けた。
「僕自身も1人の選手として、まずグラウンドでベストパフォーマンスを出すこと。そのためには、しっかり準備することが必要だと思っている」。世界屈指の強豪で体感したリーダーシップを、東京サントリーサンゴリアスでも生かそうとしている。

9月のカナダ戦、キャプテンとして先頭で入場するSH齋藤‐斉藤健仁撮影
齋藤直人が描くアグレッシブアタッキングラグビーの進化
沢木監督は「サンゴリアス独自のスタイルをつくりたい。」「アグレッシブアタッキングラグビーを進化させたい。」と話している。
その方針について齋藤直人は「『アグレッシブアタッキングラグビー』という言葉自体は変わらない。ただ、その中身や実際に展開するラグビーは、どんどん進化している。」と説明する。
「特に今シーズンは、さらに進化していくだろうと思っている。ラグビーそのものが変化している。その中で、僕たちも変わらなければいけない。エリアによって、従来のようなラグビーをするべき場面もあれば、より効率的に前進すべき場面もある」。
その上で、「そうしたことをスマートに判断し、試合を優位に進められるチームにしたい。」と語気を強めた。
日本代表でも所属チームでもキャプテンを務めることに、難しさはさほど感じていないという。
「僕は目の前のことしか考えられないタイプ。今はどちらかというと日本代表へ集中している。それは、チームからもそのように言ってもらっている。」と話す。

PNC決勝戦後のエディー・ジョーンズHCと齋藤キャプテン‐斉藤健仁撮影
リーグワン初制覇へ、目標は「もちろん優勝」
「日本代表活動が終わると、サンゴリアスへ100%コミットする。日本代表とチームの両方を同時に考えるというより、その時々で目の前にあるものへ100%集中していく。」と齋藤は前を向いた。
今や、代表でもサンゴリアスでも欠かせない存在となった齋藤直人。ファンが期待するのは、もちろんサンゴリアスのリーグワン初制覇だ。
齋藤は「今シーズンの目標は、もちろん優勝。リーグワンになってから、サンゴリアスはまだ優勝していないので優勝を目指す。強いチームには必ず、そのチームにふさわしいリーダーがいると思う。」と話す。
そして、「自分もそういうリーダーになっていきたい。」と自分に言い聞かせるように言った。
沢木監督とタッグを組んだ齋藤直人。彼が東京サントリーサンゴリアスを再び常勝軍団へと導くことができるか。















